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第12話:扉を開けたらメイドさん!?

 「戻りましたーって・・・・・・・えぇ!?」

 大祐は扉を開けるなり固まってしまう。何に固まったかというと目の前に広がる光景にだ。

 そこにいたのは、メイド姿の沙紀さんだった。

 「あらー、早かったのね?見て見て可愛いでしょう?」

 沙紀さんのメイクをしていた皐月が楽しそうに笑っている。

 「タロ。・・・・・・場違いなのは承知してるけど、情報を買うためには仕方ないのよ」

 沙紀は、そう言って溜息をつく。

 「いや・・・・・・でも、可愛いですよ?」

 「でしょでしょ?さっちゃんなら絶対似合うと思ってたのよー」

 確かに黒地のミニ丈のワンピースに白いフリルが飾られたエプロン。そして、ニーハイソックスに少し高めの丸っぽい形のヒールを履き更に髪をツインテールにして毛先を巻き、それに加え頭上には、メイドさんがつけるヘッドドレス。その姿は本当に可愛らしかった。

 (この姿の沙紀さんが歩くのか?ヤバクないか、切実に)

 「でも、どうしてメイドさんなんですか?」

 「言ったでしょう?私には理解できない趣味だって。表向きはカフェなのよ。ただ、そこの従業員がこの姿。つまり、メイド喫茶に近いの。ただ、ああいったゲームとかは無い純粋なカフェ。ただ、制服がこれだというだけで。プラス前回情報を買った時に今度はこれを着なきゃ情報は売らないって言われてるのよ」

 「大変ですね。ということは情報屋は女性ですか?」

 「何で女性だと思うの?」

 「本人がこういうスタイルが好きで着ていたいからとか」

 「違うわ。・・・・・・・・・本人は執事の格好しているわ」

 「へー、でも別にそれくらいは普通じゃないですか?」

 「まぁ、一般的にはね。メイド喫茶だってかなり昔から認知されているわけだし。でも、よく考えてね。私達、学園の生徒は一応この国をになうエリートとして教育されたわけよ。それなのに、学園でたえず執事の格好で授業を受けている人間は十分変人と言われてもおかしくないんじゃないかしら?」

 「あー、確かにそういう風に考えると社会からはそう見られますよね。でも、執事になりたいなら普通にそういう職種を探せば良かったんじゃないっすかね」

 「・・・・・・・元々、彼は旧家で執事を代々務めていた家の人間らしいわ。本人もその仕事につくことを希望していたし、力にさえ目覚めなければその職についていたでしょう」

 「確かに旧家とかって体面を気にするから、自分の家の執事が能力者だっていうのはお家の恥だとでも思ったんじゃないかしら」

 皐月の言葉に大祐は、落ち込む。

 (能力者だからか。一体この東京には能力によって人生が歪められた人間はどれだけ存在するんだろう)

 「タロ。あなたが落ち込んでどうするの?大丈夫、左京はもう自分の力を受け入れているし今の暮らしを楽しんでるわよ。だから、間違っても本人の前でそんな顔をしないでね?」

 「はい」

 「よし、じゃあ行きましょうか。皐月ちゃん、お手伝いありがとう」

 パシャ!!

 沙紀が振り向いてお礼を言った瞬間カメラのシャッターが鳴る。

 「ふふふふ。お礼はこれでいいわ」

 「・・・・・・仕方ない。でも、あくまで皐月ちゃん個人用で」

 「もっちろん!!」

 皐月に念押しをすると沙紀は机においたいつもの飾り紐をポケットにしまう。

 「あら?持っていくの?」

 「これがないと駄目なの。じゃあ、いってきます」

 そして沙紀と大祐は、左京に会う為に歌舞伎町へと向かった。



大祐が危惧するように、メイド姿で歩かせたら危険でしょう。

まぁ、実際は帰り打ちにされるでしょうけど。

本当はゴスロリ系にしようかとも思ったのですが、あんまり知識がないのでメイドさんに変更です。

メイドさんはこの頃、テレビとかでよく見ますからね。

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