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神無月が続く町  作者: 十六夜メリー
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第一話 平和は永遠ではないからこそ、価値がある

皆様、初めまして。十六夜メリーと申します。えーとですね、緊張してます。処女作なので緊張してます。どんどんアドバイス待ってます。批判してくれて構いません。ちょっと文章の表現力が足りないかもしれないです。そのときは、遠慮なく、びしばし言っちゃってください。皆様のご協力をお願いいたします。

作者は高校一年生なので、更新が遅くなってしまうかもしれません。

「で、どうするの?」

「どうするの?って……何が?」

「何が?じゃなくて、進路よ進路。今年こそ夢を持つって言ってたじゃない」

その言葉を聞いた既聖夜雷嘉(いざよい らいか)は露骨に嫌な顔を見せた。この女がまだそんなことを覚えているのかと思ってしまったからだ。

「そう言ったもののさ……結構難しいもんだよ。夢を見つけるのって。自分が夢中になれるものがあったってそれだけじゃその夢を叶えられるとは限らないし」

「それはそうだよ。夢だけ持ったって意味がない。大事なのは、その後。夢を叶えるために努力しないと駄目なんだよ」

とは言われたものの、努力する以前の問題だと思う。俺は今まで夢中になれるものを見つけたことが一度もない。そんな状態で、夢が見つけられるわけがない。それに、夢はいつか消えてしまう。チリが積もってできた山も、またチリに戻る。なら、見つけるだけ無駄だと俺は思う。まあ所詮、高校生の戯言なんだけどさ。俺はそんなことを通学路を歩きながら考えていた。

俺の隣にいる幼馴染、雛祭綾施(ひなまつり あやせ)は面倒見がいい性格だ。こんな俺でも、優しく接してくれている。周囲の人間からは「お前は将来、どうしようもないニートになるぞ!」と言われたこの俺をだ。

「努力ねえ……。そう言う綾施はなんか夢があるの?」

「私は、保育士になろうと思っているの。ほら、小さい子供たちと触れ合うのって楽しいじゃない?」

「で、そのための努力はしてるの?」

「本屋で買ってきたの。保育士になるための本。毎日学校でよんでるんだよ?」

はっきり言おう。綾施に保育士は似合っていると思う。さっきも言ったと思うが、綾施は面倒見がいい。そして結構、胸がボインだ。多分Dカップはあるんじゃないかと思う。昔、幼稚園の先生から聞いたことなのだが、幼稚園児は胸が大きな女性が好きらしい。理由は聞いたことないが。だって聞くの恥ずかしいんだもん。

「それなりに努力してんだね。俺には一生無理」

「一生無理なんて言わないで。誰にでも何かの才能はあるんだから」

そりゃあいいね。あるよ、俺にも。それは、努力をしても報われないことだ。

「駄目なんだよ、俺には。夢を見つけることも、夢に向かって努力することも」


第一話「平和は永遠ではないからこそ、価値がある」


雷嘉と綾施が通う鳴神(なるかみ)高等学校は都立高校だ。偏差値はそれほど高くはないが、だからと言って不良等がいるわけではなく、至って平穏だ。二人はホームルームが始まる十分前に教室に入る。雷嘉の席は、窓側の後ろから二番目。綾施の席はその前だ。

「そういえば、今日は水曜日か。午前で終わるんだっけ?」

鞄を机の上に放り投げ、椅子に座った雷嘉が呟く。

「そうだよ、だから今日のお弁当はナシ」

「ちぇっ、今日は綾施の弁当が食えないのか」

雷嘉は数年前、とある事故で両親をなくしてしまっている。雷嘉は料理を作ることが出来ないので、代わりに綾施に一日三食作ってもらっている。弁当もそうだ。しかし、今日の学校は午前で終わってしまうので、弁当は食べることが出来ない。四時間めの授業が終わったら、すぐに下校しなくてはいけないからだ。

「そんな顔しないで、ライちゃん。帰ったらおいしいご飯、つくってあげるから」

「まあ、それならいいか。……ていうかライちゃんって言うな」

両親が亡くなってから数日の間は、コンビニ弁当やインスタントラーメン等、食生活が偏りまくっていた。俺は食べ物に対するこだわりは無い。だから、道端に落ちている食べ物でも余裕で食べられるし、賞味期限が過ぎた食べ物でも同じだ。とにかく、食べ物の原型を留めていれば、俺は何でも食える。そんな俺が綾施の作った料理を食べたとき、なぜか泣いてしまった。理由はいまだに分からない。胸の内が暖かくなってきて、誰にでも優しくできそうな気分だった。それ以降、俺はコンビニ弁当やインスタントラーメン等を食べなくなった。というよりは、食べることが出来なくなってしまった。何故なら、綾施の作った弁当を食べた翌日、コンビニの日の丸弁当を食べたのだが、梅干を食べた瞬間、その場で嘔吐しまったのだ。他の弁当も食べてみたが同じ。胃に通ることは無かった。

「いいじゃない、可愛いあだ名だと思うよ?」

「可愛いのは俺に似合わないの。っていうか、昼飯は何?」

「えーとね、焼きそばにしようと思っているんだけど、どうかな?」

「焼きそばか。いいね、結構好きだよ」

二人はそんな会話をしながら笑い合った。

神、この物語を読んでいるあなたはそれを信じるだろうか?

この世に何をしたのかも分からない、姿形(すがたかたち)も見たこともない、曖昧なものを。

最初なので、短くしてみました。感想、ドシドシ待ってます。

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