『姉妹と婿とじいさまと朗読』
掲載日:2026/02/28
ある家の姉妹が、親がとってきた婿たちを嫌って、口もきかないほどであった。婿たちは、どうしたものかと力を落として二人して歩いていると、旅のじいさまに出会った。じいさまは、若いのに二人して元気がない様子だが、どうなさった。じじいでよければ話を聞こうぞ、と言うので、婿たちは嫁たちと折り合いが悪いことを話した。
旅のじいさまは、それを聞いて、よしよし、わしに任せておけ、悪いようにはしないから、と言って、婿たちに家まで案内をさせて、婿たちには隠れているように言って、自分は家の前に立って、鳴り物を鳴らして嫁たちが出てくるのを待ち、出てくるやいなや、わっと泣き出した。嫁たちは心配して、じいさま、どこか悪いのですかと尋ねた。
じいさまは、ここぞとばかりに、実はわしには二人の娘があって、婿をとらせたのだが、その婿を嫌って、世間並みに速記の朗読もしてやらなかったので、孫も生まれなかったし、婿も娘たちも皆早死にしてしもうた。お前方は、娘が亡くなったときと同じような年ごろなので、思い出して泣いてしまったのだ、と言うので、嫁たちは、世間並みに朗読をしないと早死にするのかと反省し、婿たちが帰ってくると、その日から朗読するようになり、次第に仲よく暮らすようになったという。
教訓:朗読し速記する夫婦は円満である。




