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カルテット・マジコ  作者: piku2dgod


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Issue#03 I I Dreamed A Dream CHAPTER 2 15

https://x.com/piku2dgod


本家:ページ中にキャラのコンセプトアートなどあり

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=24843658

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=25490740

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=26572256

彼の言葉と同時、戦場の全域に低く不快な共振音が響き渡る。それは精神そのものを直接揺さぶる音。結界を維持して

いたミーティスの頭を、内側から針で刺すような鋭い痛みが貫いた。


「あっ……!」


彼女の制御から解き放たれた無数の呪符は、もはや守りの力ではない。主を失った呪詛の嵐と化し、ひとつの長大な竜巻を形成する。その渦は、生物の蠕動を極限まで誇張したかのように不気味にうねりながら、ホットショットとオールラウンダーへと襲いかかった。


「ふたりとも、逃げて!」

ミーティスの悲痛な叫びも、呪符が立てる凄まじい羽音にかき消される。紙礫の怒濤は、捕食者が顎を開くかのようにその口腔を広げ、2人へ一気に雪崩れ込んだ。


――霊力が飽和し、凄惨な殉爆が彼女たちを光の中に飲み込む。しかし、それさえもが慈悲なき罠。爆炎の中心から無防備に弾き出された2人の体へ、抜かりなく『創生の光』が1発ずつ射かけられた。


そして、仕上げとばかりに、大地そのものが咆哮を上げる。土と瓦礫が、鋭利な鍾乳石のように天へと競り上がり、今しがたゴリラへと変えられたホットショットとオールラウンダー、そして離れた場所にいたミーティスとイムノ、その4者の位置を寸分の狂いもなく捉え、それぞれの絶望の内へと閉じ込める絶対的な檻を形成したのだ。


戦況が、みずからの思い描いた通りの「完成」へと近づいていることを冷静に確認すると、エイペックスはスラスターの出力を上げ、墜落した自身のUFOへと、長い弧を描いて飛んでいった。


引き裂かれた装甲から、火花を散らす配線が覗く。彼はその残骸を意にも介さず、船内の保管庫へとゆっくり降り立った。床も壁も、すべてが異常な角度に傾ぎ、重力さえねじ曲がったかのような空間。だがエイペックスは、まるで水平な床を歩むように、何事もなくその感覚を乗りこなす。


やがて目当てのロッカーの前で足を止めると、指を触れることなく、その電子ロックを静かに解錠させた。

「ふん、この程度の衝撃で我が文明の産物が損なわれるものか。物資は健在のようだな」


彼のサイコキネシスが、積まれたジュラルミンケースのひとつを宙に浮かせ、手元へと静かに引き寄せる。ロックがほどけ、蓋が音もなく開く。灰色の緩衝材の中、生命そのものを凝縮したかのように発光するエネルギーシリンダーが、整然と並んでいた。


彼はそのうち数本を、まるで秘蔵のヴィンテージワインを愛しげに棚から選び出すソムリエのように、

念動力で掌中へと吸い寄せた。愉悦めいた仕草で、わざと鼻先へ近づけ、

まるで香りを確かめるかのように、静かに目を細めまでする――もちろん、本当に香りなど感じているはずもないのだが。


再び背中に火を点したエイペックスは、ビルの壁面に磔にされたスヌープキャットと高度を合わせていく。


彼の、テクノオーガニックの背骨に沿って、複数のポートが開口する。その意志に呼応し、宙に浮遊していたエネルギーシリンダーが、寸分の狂いもなく脊髄の各ポートへと1本ずつ吸い込まれていく。「カチッ」と、パーツがかみ合う硬質なロック音が、静寂の中で不吉に響き渡った。


もしこのお話が面白いと思ったらぜひ身近な方にも教えてあげてくださいね

SNSなんかでもどんどん宣伝してくださいね!

面白くなくてもしてくださいね・・・

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