Issue#03 I I Dreamed A Dream CHAPTER 2 15
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本家:ページ中にキャラのコンセプトアートなどあり
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彼の言葉と同時、戦場の全域に低く不快な共振音が響き渡る。それは精神そのものを直接揺さぶる音。結界を維持して
いたミーティスの頭を、内側から針で刺すような鋭い痛みが貫いた。
「あっ……!」
彼女の制御から解き放たれた無数の呪符は、もはや守りの力ではない。主を失った呪詛の嵐と化し、ひとつの長大な竜巻を形成する。その渦は、生物の蠕動を極限まで誇張したかのように不気味にうねりながら、ホットショットとオールラウンダーへと襲いかかった。
「ふたりとも、逃げて!」
ミーティスの悲痛な叫びも、呪符が立てる凄まじい羽音にかき消される。紙礫の怒濤は、捕食者が顎を開くかのようにその口腔を広げ、2人へ一気に雪崩れ込んだ。
――霊力が飽和し、凄惨な殉爆が彼女たちを光の中に飲み込む。しかし、それさえもが慈悲なき罠。爆炎の中心から無防備に弾き出された2人の体へ、抜かりなく『創生の光』が1発ずつ射かけられた。
そして、仕上げとばかりに、大地そのものが咆哮を上げる。土と瓦礫が、鋭利な鍾乳石のように天へと競り上がり、今しがたゴリラへと変えられたホットショットとオールラウンダー、そして離れた場所にいたミーティスとイムノ、その4者の位置を寸分の狂いもなく捉え、それぞれの絶望の内へと閉じ込める絶対的な檻を形成したのだ。
戦況が、みずからの思い描いた通りの「完成」へと近づいていることを冷静に確認すると、エイペックスはスラスターの出力を上げ、墜落した自身のUFOへと、長い弧を描いて飛んでいった。
引き裂かれた装甲から、火花を散らす配線が覗く。彼はその残骸を意にも介さず、船内の保管庫へとゆっくり降り立った。床も壁も、すべてが異常な角度に傾ぎ、重力さえねじ曲がったかのような空間。だがエイペックスは、まるで水平な床を歩むように、何事もなくその感覚を乗りこなす。
やがて目当てのロッカーの前で足を止めると、指を触れることなく、その電子ロックを静かに解錠させた。
「ふん、この程度の衝撃で我が文明の産物が損なわれるものか。物資は健在のようだな」
彼のサイコキネシスが、積まれたジュラルミンケースのひとつを宙に浮かせ、手元へと静かに引き寄せる。ロックがほどけ、蓋が音もなく開く。灰色の緩衝材の中、生命そのものを凝縮したかのように発光するエネルギーシリンダーが、整然と並んでいた。
彼はそのうち数本を、まるで秘蔵のヴィンテージワインを愛しげに棚から選び出すソムリエのように、
念動力で掌中へと吸い寄せた。愉悦めいた仕草で、わざと鼻先へ近づけ、
まるで香りを確かめるかのように、静かに目を細めまでする――もちろん、本当に香りなど感じているはずもないのだが。
再び背中に火を点したエイペックスは、ビルの壁面に磔にされたスヌープキャットと高度を合わせていく。
彼の、テクノオーガニックの背骨に沿って、複数のポートが開口する。その意志に呼応し、宙に浮遊していたエネルギーシリンダーが、寸分の狂いもなく脊髄の各ポートへと1本ずつ吸い込まれていく。「カチッ」と、パーツがかみ合う硬質なロック音が、静寂の中で不吉に響き渡った。
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