Issue#03 I I Dreamed A Dream CHAPTER 2 12
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本家:ページ中にキャラのコンセプトアートなどあり
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「やはりな。変身速度が、前回の観測時より格段に上がっている――」
「――さあ、どこにでも行って英気を養うがいい。『完成』に近づいたその素晴らしい姿でいる限り、何度でも見逃してや
ろう。私は26世紀の、他の全ての猿人たちと同じく博愛主義者でね。同族をなぶる悪趣味は持ち合わせていない」
「さな、おせちと一緒に逃げて……ッ!」
その屈辱的な言葉に、スヌープキャットが絶叫と共に渾身の回し蹴りを放つ。だが、エイペックスの胴体はその一撃を
こともなげに前腕で受け止めると、スヌープキャットの蹴り足がなおも押し込まれ、拮抗するその刹那、
わざと見せつけるようにゆっくりと、バーニアを吹かす頭部を「ガコン」という無機質な音と共に元の位置へと再接続させた。
「ウチは……なんとかなるから!」
スヌープキャットの悲痛な叫びが響く。
「そうだ。……お前さえいなければな――」
鋼の奥から響く、温度のない声。
エイペックスは掴んだ足を支点に、テコの原理を冷酷に実行する。抵抗する間もなく宙を舞ったスヌープキャットの、がら空きになった顔を、もう一方の巨大な掌が鷲掴みにした。
それはまるで――与えられた人形が気に入らず、ただ叩きつけることによって親に不満を示す子供のような、無慈悲なまでの衝動。
土が爆ぜ、蜘蛛の巣状に亀裂が走る。その中心で、彼女の身体が悲鳴を上げた。
「貴様こそが、唯一の不確定要素だ……!」
普段の理知的な彼からは想像もつかない、子供じみた癇癪にも似た剥き出しの怒り。この獣人の少女だけが、彼の計算を、その存在そのもので狂わせる。
だが、スヌープキャットは叩きつけられた衝撃すら推進力に変え、即座に反撃へ転じる。鞭のようにしなる長い尻尾を、エイペックスの腕に巻き付け、強引に体勢を崩させると、がら空きになった胴体へ、
獣の野性を叩き込むかのように重い拳をめり込ませた。
「ごぉっ……!!」
エイペックスは、冷却液をよだれのようにしたたらせる口で、獣人の少女を憎々しく睨みつけ、こう吐き捨てる。
「――なぜだ!?なぜ『創生の光』をこれだけ浴びてなお、そのおぞましい獣の姿を保てる!?
非論理的にもほどがあるぞ!このイレギュラーが……!」
その叫びを、スヌープキャットの鋭い前蹴りが黙らせる。金属の顎をかち上げられ、生まれた一瞬の間合い。だが、それは消耗戦の始まりに過ぎなかった。互いの姿が霞むほどの高速戦闘。拳と蹴りがぶつかるたびに火花が散り、衝撃波が周囲の瓦礫を吹き飛ばす。重なり合う攻防の果て、エイペックスは両の掌を合わせ、スヌープキャットのフックを正面から受け止めた。
その反動は装甲越しに全身を貫き、背後のビル低層を、膨大な圧力の奔りとして突き抜ける。
壁面は衝撃の伝播に沿って一方へと連鎖的に砕け、瞬時に、水面のような様相を呈す。その一瞬、建物の内側が露わに晒された。
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