Issue#03 I I Dreamed A Dream CHAPTER 2 04
「どうせ埋立地に放り込まれて、当たり障りのないものに混ぜ込まれるなら、破壊的な何かを作ってもいいのではないか」
―― ベネット・フォディ|Getting Over It with Bennett Foddy
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本家:ページ中にキャラのコンセプトアートなどあり
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遠い空に、花火が弾けては消えるような閃光が続く。白い衝撃波が天を洗い、1拍遅れて、臓腑を揺さぶる硬質
な破砕音が断続的に届いた。
それは、人の理をはるかに超えた者たちが、あらゆる環境を顧みることなく激突することで生まれる光景だった。
しかしその天上の激闘すら、今この眼下に広がる圧倒的な破壊の前では、まるで遠い世界の出来事に思えてしまう。
この21世紀半ばに、サイバーパンク的な進化を遂げた白走市の大通りは、かつてはホログラムの広告が交差し、色とりどりの電飾が超高層タワーの外壁を縦横に駆け抜けていた。棟ごとに異なる発光パターンが空を照らし、林立する摩天楼の数々が、都市の未来を誇示するかのように空へと伸びていたのだ。
しかし今、その華やぎはほとんど失われている。半壊したタワー群は無秩序に傾き合い、崩れ落ちた電子看板の破片が路面を覆い尽くし、壊れたネオンサインは断続的に明滅しながら、あたかも都市そのものの呼吸を示すかのように点滅を続けていた。むき出しとなった鉄骨は風に軋み、そこから垂れ下がる無数のケーブルも、揺れ続けている。
大通りの全体は、オゾンと砕けたコンクリートの匂いに満たされ、舞い上がる粉塵が視界をどこまでも曇らせている。そのただ中に、都市の中心に忽然と現れた大自然のような異景――巨大なクレーターがぽっかりと口を開けていた。溶けたアスファルトと土砂を脇へと押しのけ、その中央に半ば沈み込むのは、都市の立体模型を思わせる複雑な装甲を背負った、円盤状の異物。まるでこの街の存在そのものを覆い隠さんとするかのように、不気味な存在感を誇示していた。
『スターウォーズ』のミレニアム・ファルコンを思わせるその機体――無数のパイプや装甲、用途不明のアンテナ群といった凄絶なディテールが、息苦しいほど複雑に絡み合い、その全貌を覆い尽くしていた。
この“円盤”こそが、街にこれだけの破壊をもたらした元凶であり、すべての新たな物語の始まりを告げるものでもあった。
無惨に引き裂かれた装甲の隙間からは、明滅を続ける未知の配線や導管が、臓腑のように垂れ下がっている。あり得ない
方向に折れ曲がったランディングギアは、大きな昆虫の肢体さながらに、戦闘の呼吸に彩られた空を虚しく掴もうとしていた。
機体がえぐり取った地面と、衝撃で覆された高層ビル群の残骸。その周囲には、焦げた砂利と、今は砕けてきらめくだけの
ガラス片が川のように広がる。一様に焦げ、ひしゃげたクレーターの周辺の車列、力なく垂れ下がる信号機。そこには、かつて賑やかな日常があったことを示す無数の残骸が転がっていた。
時折、重力の負荷に耐えかねた金属の音が静寂を裂き、あちこちで瞬く小さな炎が、この世の終わりのような情景に不気味な影を落とす。
やがて空に咲いた最後の衝撃波、その白い光輪の中心から、1本の光条が流星となって地上へ伸びた。空気をつんざく
甲高い飛翔音とともに、光の針は寸分の狂いもなく、ジョルバスクル・タワーの中腹を貫く。
一瞬の閃光が夜のごとき空を白く染め、続く瞬間、ビルの1層が内側から凄まじい轟音と共に破裂した。ガラスとコンクリート、オフィスの備品の残骸が黒煙と混じり合い、圧縮された奔流となって横方向へと噴き出す。
そして、その爆風と瓦礫の中から、もつれ合う1つの影が砲弾のように撃ち出された。地面への墜落よりも、
まだ横方向へと旺盛に伸びていく勢いが勝るその弾道は、スヌープキャットと、”エイペックス・レジェンド”と自称する機械仕掛けの猛獣が、はなはだ荒々しく掴み合う姿そのものだった。
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