Issue#02 I UNDERTALE CHAPTER 5 43
すばらしく簡単なチリコンカンの作り方
材料
ミンチ肉(合いびきでもOK) 150g
サラダ豆 1パック(約70g)
タマネギ 1/2個
にんにく 適量(目安:1片〜)
輪切り唐辛子 適量
トマト缶 200ml
水 100ml(トマトの風味を強くしたければ、トマトジュースでも可)
レモン汁 適量
オリーブオイル 適量
塩・こしょう 各適量
スパイス
コリアンダー 小さじ2
クミン 小さじ2
オレガノ 小さじ2
1:
にんにくとタマネギをみじん切りにする。
2:
フライパンか鍋にオリーブオイルを敷き、にんにくと輪切り唐辛子を入れて炒める。
香りが立ってきたら、タマネギを加え、色づいてくるまで炒めよう。
3:
タマネギがしんなりしてきたらミンチ肉を投入し、ほぐしながら炒める。
肉の色が変わってきたらサラダ豆を加える。
4:
コリアンダー・クミン・オレガノをそれぞれ小さじ2ずつ入れ、塩・こしょう、レモン汁も適量加える。
全体をよく混ぜながら、さらに2分ほど炒める。
5:
トマト缶と水を加え、ひと混ぜする。
弱めの中火に落とし、好みのとろみになるまで煮詰める。途中で味を見て、塩などで調整しよう。
6:
完成。
ご飯、バゲット、トルティーヤなど、好きな主食と一緒にどうぞ。
懸命にかき集めた黄金のすべてが、指の隙間から砂となってこぼれ落ちていくような――
そんな結末を前に、愕然とするマクロブランクの態度は、刹那の沈黙を挟んで激変した。
「……もういいでちゅ! お前たちのような野生種のことを信じたわちきが、愚かだったでちゅ!」
体に巻き付いた札を心底忌々しげ食い破り、ミーティスの抱擁を強引に押しのけると、体表を怒りの明滅で染めながら地面へと飛び降りる。
「お前たちなんて、もう知らないでちゅ!嫌いでちゅ!」
彼はそのまま、波打つように草原を駆け、どこへともなく姿を消していく。
「待って、マクちゃん!」
はっとして手を伸ばすミーティス。しかし――
「追うな、さな!約束を破ったんだ。どんな事情があっても、私たちにあいつを追う権利はない」
ホットショットは、口惜しさに声を震わせながら、やるせない声音で彼女を制した。
その場に残されたのは、自分たちが今何を“得て”、そして何を“手放して”しまったのかを、痛切に噛みしめる4人の少女だけだった。
「……とにかく、こっちはこっちでやるしかない!」
重苦しい沈黙を、イムノの決意が引き裂いた。彼女はスヌープキャットと共に、何かに憑かれたようにコンソールへと
駆け寄る。もはや緻密な作戦を練る時間も、道義という名の贅沢に浸る余裕もない。眼前に迫る破局を前に、彼女たち
に残された選択肢は、最も原始的で、最も無謀な「賭け」だけだった。
「シャカゾンビの実験記録!どれかひとつチャンネルをこじ開けて、この空洞ごとワームを埋める!
1番ヤバそうなやつがいいね!マグマでも、超重力でも、とにかくこの状況をひっくり返すような、破滅的なやつを!」
イムノの指先が、タッチパネルの上を火花のように駆け巡る。モニターには、シャカゾンビが遺した無数の実験ログが、呪いのように明滅していた。
地球が生成されなかった世界線の宇宙、腐臭だけが満ちる有機物の惑星、そして――
「……あった、海洋惑星!それだけの水圧なら、あのワームだって窒息するはず――」
「ダメだよ、全然足りない!」
希望を見出したイムノの声を、スヌープキャットが悲鳴に近い鋭さで遮る。
「なにが!?」
「このゲートから出る水じゃ、海より広い空洞を埋めるのは無理だってば!」
焦燥が肌を焼く。
「じゃあ、どうすれば――!?」
イムノが唇を噛む間にも、スヌープキャットの指は祈るように記録をめくり続け、やがて、明らかに
異質な光を放つひとつのログにたどり着いた。
「あッッッ、これっっっっっ!!!これにするしかないかもッッ!」
『
実験記録: レイヤー X-12-α
事象:
稼働中のマルチバーサル・ゲートが、同型ゲートを自己準拠的に召喚する、予期せぬ挙動を観測。召喚されたゲートは、親ゲートを起点に無限級数的な連鎖増殖を開始した。
分析:
当現象の制御は事実上不可能と判断。放置した場合、ゲートの指数関数的増殖が既知宇宙の恒常性さえ崩壊させると
予測される。これは、並行宇宙が内包する無限の可能性の中でも、最も悪性かつ奇形的な発露の一例と結論付ける。
措置:
本事象の発生直後、実験は即時中断。緊急破壊プロトコルを実行し、拡散を未然に阻止した。
想定被害:
もし拡散を許した場合、被害規模は計測不能。
総合評価:
* 危険度: カテゴリーΩ (実験史上最高位)
* 勧告: 今後、当事象および類似現象への関与を絶対的に禁止する。
※追記:
予防的措置として、当該近傍次元への一切の探査を無期限凍結とする。
』




