Issue#03 I I Dreamed A Dream CHAPTER 3 26
何年かぶりに体脂肪率を12、3%くらいまで持ってって思い出すのはこの状態ケツと尾てい骨が痛いってことだよ
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本家:ページ中にキャラのコンセプトアートなどあり
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「特にアシュリー、海上移動の遅さにイライラしても絶対飛んだりしてはいかんぞ。そんなことをすれば即バレじゃからの。
あと、連絡はけっして試みるな。奴らは必ず傍受しておる。何かあれば、わしの方から連絡する。
それからはちる――お前が現地で使う偽名を、いくつかここで決めておくぞ。ホテルや交通の履歴に残る“足跡”を手がかりに、わしが必ず探し出す。どんなに離れていても、家族は家族じゃ」
「うん、わかったよ――」
事前の取り決めを終えると、尊はひときわ強い眼差しを4人に送り、雑木林の奥へと消えていった。
その背が闇に呑まれるまで、誰も声を発さなかった。
夜露に濡れた土の匂い、空を貫くサーチライトの光、無数のパトカーが放つ緊張――その色だけが、しばし4人を包み込んでいた。
「……もう、おうちに帰れないのかな」
さなの小さな声が、やけに明るい山の夜に溶けていく。
だが、ほかの3人の顔には絶望よりも、むしろどこか昂ぶったような表情が浮かんでいた。ここまで来てしまえば、
もう後戻りなどあり得ない。その事実が、彼女たちの胸の奥に、奇妙な連帯感と、得体の知れない勇気を呼び起こしていた。
――それは、戦いの始まりにしか訪れない、あの特有の昂揚だった。
地元の港から、次の港へ。
カルテット・マジコは、中型漁船のブリッジで、潮と魚の残り香にまみれながら、息をひそめていた。
揺れる照明の下、衛星テレビの画面だけが不安な光を投げている。
そこには、「重要指名手配犯」として報じられるニュースが、途切れ途切れに映し出されていた。
『……世界を救った英雄がなぜ、超人テロリスト集団に』
『専門家によれば、彼女たちの能力は国家転覆さえ可能とされ……』
画面に映る、少し前の自分たちの写真。冷たいゴシック体で「極めて危険」の文字が躍る。
「……ひどい言われようだね。テロリストだってさ」
おせちは、乾いた声で呟いた。
「まあ、実際、街のひとつやふたつは半壊させてきたしな」
アシュリーは椅子にあぐらをかきながら、どこか面白がるような光をその瞳に浮かべる。
ニュース画面には、繰り返し自分たちの顔写真が映る――だがそこに、“いま”のはちるの姿はない。
先の戦いで彼女の姿が大きく変わったことは、まだ世間には知られていない。それが今やカルテット・マジコの唯一にして最大の希望となっていた。
*
夜明け間際の北海道。港には、朝靄と冷たい海風が、じっとりと深く沈み込んでいる。岸壁に着いたばかりの小さな漁船の甲板は、潮と氷の粒でぬめり、滑りやすくなっていた。遠くの灯台は、赤い回転灯をぐらぐらと回し、その明滅を、重みに振り回されているかのように、ゆっくりと繰り返していた。
4人の少女は、ほとんど無言のまま防波堤の影へ身を潜める。吐く息はすぐ白くなり、髪やコートの裾が凍てつく空気に叩かれている。遠くには貨物列車の低いブレーキ音、雪化粧のコンクリートの上を、1匹のネコがすばやく横切っていった。
「ここから先は、はちるが私たちの目になり耳になる」
おせちが、まだ夜の名残を引きずる声で告げる。
「シッポにはならなくていいの?」
はちるだけが、慣用句の意味をつかみかねて、不思議そうに問い返したが、誰もそれを正そうとはしなかった。
「私たちは、影からサポートするから。……はちる、お願いね」
さなの指先が、冷えきったフードの裾にそっと触れる。その手は、まるで命を終えた真っ白な大蜘蛛が、
死後硬直のまま足を複雑に絡み合わせ、静かにそこに留まっているかのようだった。
触れた瞬間、ひやりとした布地の感触に、かすかな緊張が漂うが、それでも、そのあえかな手つきには、見守る者の
祈りがそれ以上に込められた。
「うぅん……」
釈然としないままはちるは、慣れない両手でフードを目深に引き、
きゅっと唇を結ぶ。その眼差しには、北風を正面から受け止める決意と、姉妹たちの信頼に応えようとするひたむきさが宿っていた。
防波堤の向こうには、今しも、朝日がおぼろげに昇ろうとしていた。鉛色の空を、北の海鳥が群れとなってかすめてゆく。
少女たちは、新たな土地で、再び「見えない敵」との戦いを始めるのだった。
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