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カルテット・マジコ  作者: piku2dgod


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106/133

Issue#03 I I Dreamed A Dream CHAPTER 3 20

https://x.com/piku2dgod


本家:ページ中にキャラのコンセプトアートなどあり

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=24843658

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=25490740

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=26572256


やがて、男は月極駐車場の古びた軽トラックに歩み寄る。しかし、その行く手を、1台の大型バイクが堂々と塞いでいた。


「チッ、邪魔くせえな」

男は不機嫌に呟き、次の瞬間、信じ難いことをやってのける。成人男性でも苦戦するはずの鉄の塊――300kgはあろうバイクを、

腰の力だけで軽々と持ち上げ、脇へと放り出してしまったのだ。額に浮かぶ汗、盛り上がる前腕の筋――それはまさしく“獣の力”の発露だった。


「……間違いない」

屋上から見下ろすおせちの声が、思わず低く、緊張を孕んで漏れる。


さらに、男がトラックに乗り込む刹那――

車内にずらりと並ぶ木彫りの熊や、「熊出没注意」の黄色いステッカーが、ホットショットの鷹の目が捉える。


「ホントかよ……自分の種族、隠す気ゼロだな」

その呆れとも苦笑ともつかぬ一言が、チーム全体の確信に変わる。


軽トラックがエンジン音を響かせて夜の街を離れると、4人も無音の連携でその後を追った。


数10分後――男は古びたマンションの前で車を停め、念入りに周囲を確認すると、人通りの絶えた裏路地へと身を隠す。


物陰からそっと様子を窺う4人が見たのは、


「――!!」


衝撃的な光景だった。

男はコンビニの袋から北海道名物「鮭とば」を取り出し、包装ごと歯で引き裂くと、まるで飢えた獣のように、

その硬い干物を夢中で貪り始めたのだ。歯を食いしばり、魚肉を噛み砕き、咽喉を鳴らして呑み込む。その姿は、もはや人間のそれではなかった。


「……決まり、だな」

ホットショットが短く吐き捨て、


「本当にシャケ食べるんだ、クマって……」

ミーティスが、どこか素直な感心を混じえた声で呟いた。


――これで、最後の疑念も消えた。

イムノが無言で頷き、全員に視線で合図を送る。


――満場一致。

ターゲット、確定。


*


男の住む古びたマンション、その薄暗い廊下を、4つの影が無言のまま進む。

まるで特殊部隊の一斉急襲――扉の前で合図もなく隊列が整うと、さなが鍵穴に指を触れた。ごくわずかな霊力の震えが、複雑なシリンダー錠を“内側から”解錠する。

次の瞬間、溜め込んだ怒りを爆発させるアシュリーの蹴りが、ドアを跳ね飛ばした。


「……動くな!カルテット・マジコだ!」


轟音が響き、4人は電光石火でなだれ込む。イムノはソファ背後へ滑り込み、スヌープキャットは卓上にしなやかに跳躍、四肢で机を制圧し男を威圧。

ミーティスとホットショットは入り口と窓際を押さえ、退路を封じる――

戦場仕込みの機動力が、この小さな部屋で完璧な布陣を組んだ。


だが、目の前にいた「クマ人間」とやらは――

ヨレたパジャマに酒臭い息、テレビのバラエティ番組に呆ける、どこにでもいる壮年の男でしかない。

突然の奇襲に目を剥き、ビールを吹き出しながらソファから転げ落ち、リモコンを床にぶつけた。


もしこのお話が面白いと思ったらぜひ身近な方にも教えてあげてくださいね

SNSなんかでもどんどん宣伝してくださいね!

面白くなくてもしてくださいね・・・

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