Issue#03 I I Dreamed A Dream CHAPTER 3 20
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本家:ページ中にキャラのコンセプトアートなどあり
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やがて、男は月極駐車場の古びた軽トラックに歩み寄る。しかし、その行く手を、1台の大型バイクが堂々と塞いでいた。
「チッ、邪魔くせえな」
男は不機嫌に呟き、次の瞬間、信じ難いことをやってのける。成人男性でも苦戦するはずの鉄の塊――300kgはあろうバイクを、
腰の力だけで軽々と持ち上げ、脇へと放り出してしまったのだ。額に浮かぶ汗、盛り上がる前腕の筋――それはまさしく“獣の力”の発露だった。
「……間違いない」
屋上から見下ろすおせちの声が、思わず低く、緊張を孕んで漏れる。
さらに、男がトラックに乗り込む刹那――
車内にずらりと並ぶ木彫りの熊や、「熊出没注意」の黄色いステッカーが、ホットショットの鷹の目が捉える。
「ホントかよ……自分の種族、隠す気ゼロだな」
その呆れとも苦笑ともつかぬ一言が、チーム全体の確信に変わる。
軽トラックがエンジン音を響かせて夜の街を離れると、4人も無音の連携でその後を追った。
数10分後――男は古びたマンションの前で車を停め、念入りに周囲を確認すると、人通りの絶えた裏路地へと身を隠す。
物陰からそっと様子を窺う4人が見たのは、
「――!!」
衝撃的な光景だった。
男はコンビニの袋から北海道名物「鮭とば」を取り出し、包装ごと歯で引き裂くと、まるで飢えた獣のように、
その硬い干物を夢中で貪り始めたのだ。歯を食いしばり、魚肉を噛み砕き、咽喉を鳴らして呑み込む。その姿は、もはや人間のそれではなかった。
「……決まり、だな」
ホットショットが短く吐き捨て、
「本当にシャケ食べるんだ、クマって……」
ミーティスが、どこか素直な感心を混じえた声で呟いた。
――これで、最後の疑念も消えた。
イムノが無言で頷き、全員に視線で合図を送る。
――満場一致。
ターゲット、確定。
*
男の住む古びたマンション、その薄暗い廊下を、4つの影が無言のまま進む。
まるで特殊部隊の一斉急襲――扉の前で合図もなく隊列が整うと、さなが鍵穴に指を触れた。ごくわずかな霊力の震えが、複雑なシリンダー錠を“内側から”解錠する。
次の瞬間、溜め込んだ怒りを爆発させるアシュリーの蹴りが、ドアを跳ね飛ばした。
「……動くな!カルテット・マジコだ!」
轟音が響き、4人は電光石火でなだれ込む。イムノはソファ背後へ滑り込み、スヌープキャットは卓上にしなやかに跳躍、四肢で机を制圧し男を威圧。
ミーティスとホットショットは入り口と窓際を押さえ、退路を封じる――
戦場仕込みの機動力が、この小さな部屋で完璧な布陣を組んだ。
だが、目の前にいた「クマ人間」とやらは――
ヨレたパジャマに酒臭い息、テレビのバラエティ番組に呆ける、どこにでもいる壮年の男でしかない。
突然の奇襲に目を剥き、ビールを吹き出しながらソファから転げ落ち、リモコンを床にぶつけた。
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