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俺死んだのか、2回目の人生始まる。  作者: 只野人
2章 激動の時代
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94話 家族旅行(島)

アルは、悩んでいた。

それは、子供がワイバーンを欲しがり駄々をこねてアルを困らせている。何を言っても納得しない。欲しい、欲しいの一点張りだ。

アルがワイバーンの赤ん坊を見せた事が始まりであった。家族サービスの一環で

敷地内にある、ワイバーンの厩舎で子供に見せたのだ。

それはもう大興奮だった。ワイバーンの飛んでいる姿は何度も見ている。それは大人のワイバーンであって子供のワイバーンではない。それが厩舎には何頭ものちびワイバーンがいた。人懐っこいちびワイバーンは、子供の後ろをついて回る程に仲良くなってしまった。


そして母であるアンネローゼが、子供たちにニッコリと笑って、今はまだ早い、大人になってからと優しくニッコリと笑いながら諭していた。

子供たちは少しだけビクッとなっていたが、「そ、そうだね」と言って納得していた。アルはさすがアンネと褒めていた。アンネはくねくねとしていた。それを子供たちが指摘した瞬間、母の頭から角が生えていた。

子供達は必至に母を褒めていい気分にさせていた。角はいつの間にか消えていたと言う。


「ママ綺麗でしゅ。ママしきぃ。ママぁ、ママしてきぃ、ママかわいい、まぁま-、」

4歳、3歳、1歳の子供が母を褒める事が出来るとはアルの子供たちはかなり優秀なのだろう。



実はもう一つ衝撃な事実が発覚していた。アンネローゼのハルト君であるが実は女の子であった。ハルト君とアルのマジックはめでたく番となりドラゴンの卵を産んだのだ。その卵は全部で5つあった。


そしてアンネは、ハルト君の事をいつの間にかハルと呼んでいた。さも最初からハルであったように呼んでいた。



そんなアル一家は、今日は島へお出かけとなっていた。アル特製の移動箱でお出かけである。

この特製移動箱は、かなりの優れものになっている。ドアを開けて入るとリビングになっている。リビングを中心に寝室が二部屋、トイレとなっている。さすがにお風呂、キッチンはない。


そんな移動箱に乗り込み島までやってきた。島の空港へと着陸したドラゴンは、なれた物で休憩所へと勝手に向かっている。

アルも気にすることなく、家族を連れた別邸へ向かう。


別邸に着いだアルは、一度執務室で家臣から報告を聞き指示を出していく。アンネと子供たちは休憩中。


2時間ほど仕事をしたアルは、子供たちを連れて町にくり出す。


街は商店が立ち並び、活気に満ちている。この世界で珍しい獣人達の店は大繁盛だ。近くで見る事が出来、品物もいい。たまに「おミミをさわらせてくだちゃい」などと言われる。」

獣人達は笑って触らせていた。

まるでどこかのテーマパークようであった。

アンネと子供たちは大はしゃぎとなっている。たまにアンネの事をご兄弟ですかなどと褒められ余計いい気分となっていた。

どう見ても親子なのだが、観光地の店員たちは褒め上手なのだろう。



そんなアンネでも、やる時はやる女であった。

商店街で言い争いをしている者がいる。観光で気が大きくなっているのだろう。威勢がいい。店員に対して負けろ。俺のだ、安くしろと情けない事を大声で怒鳴り、威嚇している。

そこへアンネが、ボコッ、と一発かました。威勢のいい男は気絶、警備の者に引き取られていった。

アンネは、オホホホホホと口元を抑え消えていった。だがみんな知っている。それがアルの妻であるアンネローである事を。



アンネは舞台劇にもなっている。貴族の令嬢が一度没落して、復活を遂げる。誰もが憧れる物語である。舞台劇という物は、多少大げさに演出する。それはアンネローゼの事でも同じであった。

没落貴族が、爵位剥奪となってたり、領地を没収と変わっていたりと色々と脚色されている。武勇も大げさになっている。偶々1500人を捕虜にしたが、噂や舞台劇では金の為に2000人を捕虜としたことになっている。貴族の復帰資金(賄賂)を得るために劇では敵をはめた事になっている。


アルたちは、角人の町名で足を延ばしている。

角人の町も変わった。角人以外の人たちが多くなっている。獣人達が多く住むようになっていた。

樹人の代表となっている角人の長が、町を解放(もともと封鎖はしていない)したのだ。誰でも住む事を認めた。さすがに普通人は多くはないが住んでいる者もいる。


この街もテーマパークの様になっている。港の町とは違い。物語にの中にある。不思議な町を演出しているようだ。角人や獣人たちはカラフルな服装で、踊ったりしている。見ている者達を楽しませている。



アルの子供たちも大はしゃぎで、飛び回っている。


そして1日が終わろうとしていた。日が暮れて来た。子供たちは電池が切れたようにぐったりして寝てしまっている。それに付き合ったアルのお疲れだ。元気なのはアンネローゼだけであった。アルは子供たちを両手に抱え。もう一人はアンネが抱っこしている。幸せな後姿を見せながらアル一家は別邸へ戻っていった。



そして翌日完全復活している子供たちは、元気モリモリだ。

今日は、船で海に出る事になっている。


アルの用意した船は底が透明な船であった。小さな子供でも海の中が見れるようにと考えた物だった。この島の稼ぎ頭である。

この船は小型の家族用と大型の50人乗り船と2種類となっている。今回は家族用の船での出航となる。

穏やかな湾内でもクルージングは、大人気となっている。そして沖には丸太を組み合わせて浮かべている小島がある。お重りで固定るしているので動かない。

そこは子供たちの遊び場となっていた。マス目の小さい網で海を歩けるようにも工夫されている。落ちないように安全面も完ぺきだ。数人の監視員もいる。



そんな丸太の小島に遊んでいれば喉も乾くしお腹も減ってくる。そこへ食事船が現れる。食事をする為だけの船だ。みんな仲良く座り、子供たちは必至にかぶりついている。微笑ましい。アンネもお上品にがっついている。


アルはビールを飲んでゆったりとしている。昨日の夜の御勤めで疲れていた。


そして楽しい一日が終わり、明日は帰るよと説明すると、子供たちから、いやだいやだとブーイングが出て来た。アンネも一緒にブーイングをしていいた。







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