84話 またまたスキルオーブ
ハイヒューマンそれは、人が進化した姿である。
アル「おおおおお、これがハイヒューマンかぁー。能力が格段に上がってる。全然ちがう。」
トム「これ本当に僕なの・・・信じられないよ・・」
ロビン「うおおおお、何でも出来る気がする。凄い、すごすぎだーーー。」
アスカ「肌も髪も綺麗になったわ。何か肌がプルプルしてるわ。年を取らないかも・・・」
ハイヒューマンは外見は殆んど変わりはない。だが多少の変化はみられる。少し背が伸びた。全体的に筋肉が多くなっている。要はひと周り大きくなっている。
そして最大の変化は能力が上がっていると言う事だ。魔力も知能も腕力も全ての能力が一段階上がっている。
アルたちは、自分たちの力を試したくなった。
60層を目指していった。
60層迄の道のりは厳しかった。普通の人では確実に死んでいる。魔物も強くなっているがハイヒューマンになった事で問題はない。だが物量で来るのだ。これには参った。
魔物が30,40、100と襲ってくる。キツイ、きつ過ぎる。
ハイヒューマンの並行思考が無ければ完全に負けている。41層から下は普通人は入ってはいけない領域なのかもしれない。
そんなきつすぎる階層を進んでいく。そうしてやっと60層にたどり着いた。
アルたちは一度休憩を取り休む。
一日ゆっくりと休んで60層のボス戦へ挑む。
扉を開けてボス部屋へと入っていく。
機人と言えばよいのだろうか。ゴーレム(進化)が人になったような姿だ。
普通のゴーレムは素材が土が多く、たまに鉄のゴーレムやよく分からない素材のゴーレムがいる。
(外見は身長2Mから3Mでゴツイ顔も無表情であり。昔のおもちゃのブリキのロボットのようなものがゴーレムである。
それが今目の前にいる機人は、完全にSFに出てくるようなアンドロイドであった。)
戦いが始まる。
機人の動きは俊敏だ。アルたちを翻弄している。1体しかいないにも関わらず。アル達4人を翻弄している。両手に剣を持ち鞭のように変幻自在に使っている。だがアルたちも黙ってやられはしない。4人で連携を取り機人を追い詰めていく。1対4の戦いである。最終的にアルたちが勝利した。
アル「この機人、強いね。4人でやっと倒せたよ。普通の人じゃ何人居ても無理だね。」
トム「だよね。腕が無くなっても動きが全く変わらなかったよね。」
アスカ「もう二度と戦いたくないわ。」
ロビン「でもこれだけ強い相手だった事はスキルオーブも期待できるでしょうね。」ニヤリ
他3人もニヤリ。
機人はスキルオーブに変化した。
ドキドキ
今回はアルが最初に使ってみる事になった。
アルがスキルオーブを胸に当てる。スキルオーブは胸の中に吸い込まれていく。
アル「へへへへへへへぇぇぇ。」
アルは変な声で笑い出す。
トム「アルどうしたのなんのスキルだったの」
アル「これ凄いかも領主にぴったりのスキルだ。」
トム「???」
ロビン「・・」
アスカ「何言ってんのわかんないわよ。」
アルはみんなに説明する。このスキルはゴーレム作成である事。ゴーレムを作り出すことができ、そのゴーレムを操る事が出来る。要はゴーレムに仕事をさせる事が出来ると言う。簡単な作業しかできないが、慣れればかなりの事が出来るようになる。
アルは実験で数体のゴーレムを造りだす。そして戦わせてみる。剣の使い方、槍の使い方を教え模擬戦をやる。段々と形になっていく。一度覚えると次からは問題なく行動する。かなりの学習能力を持っている。
戦いだけではなく。農作業や簡単な組み立て作業、警備にも使えるだろう。ただ警備の場合はまだ敵味方の区別を覚えさせてからだとアルは思った。
そんな実験をし散るとまた機人が現れる。アルは今度は自分たちが物量作戦を取れる。アルは大量のゴーレムを造り、ゴーレムを機人に突撃させる。機人のゴーレムを簡単に倒していくが、何せ数が多い。機人は対処できなくなってくる。そこへアル達4人が襲い掛かる。機人は簡単に倒されてしまった。
アル「これなら機人も簡単だね。」
トム「なんか機人が可愛そうになって来たよ。最後必死な顔していたように見えたよ。」
アスカ「機人は無表情よ。気のせいよ。」
ロビン「これならみんなスキルを手に入れられる。へへへへ。」
そしてそれからは又、作業のように倒していく事になる。
アルたちはこの島へ来て大分日数が経っている。このままでは色々と不都合になってしまう。そう怒られるのだ。
アルたちは考える、置いてきた者達の機嫌を取らなければいけない。そうだスキルオーブだと簡単に考え、スキルオーブを乱獲していく。必死になって狩っていく。鬼気迫る表情だ、怖い。物凄く怖い顔をしている。
そして戦いを終える。
アル「これでギルバート領の人手不足が解消されるよ。」
ロビン「ゴーレムがあれば人では無限になりますよ。」
トム「僕たちの領地もこれで安泰だね。」
アスカ「それよそれ、私の領地もゴーレムが農作業してくれるわ。両親も楽になるわ。」
トム「アスカ、まだ親、働いているの。」
アスカ「当たり前でしょう。」
トム「いやいや、もう僕たち貴族だよ。農作業しなくとも食べていけるでしょう。」
アスカ「トム甘いわよ。貴族になっても農家よ、農家貴族よ。豪農貴族よ。オホホホホ」
「「「・・・・・・」」」
アル「人には人の生き方があるしね。好きなようにやればいいよ。領主が率先して農作業をすれば領民たちも安心するよ。」
アスカ「そうよ。私は成り上がり者よ。領民たちの夢や希望なのよ。農奴から爵位持ち貴族よ。」
アル「領民たちにはいい刺激だろうね。」
トム「それなら僕もそうだよね。親に言っておくよ。」
ロビン「そうですねみんな成り上がり者ですよね。領民たちの夢ですか、いいですね今度それで領民、移民を募集しようかな。」
アル「それいいね。今なら土地を持つことが出来る、目がせ、自作農家、豪農家、目指せ貴族領地持ちだーー。」
ロビン「それで募集掛けますよ。フフファ。」
アル達4人は30個のスキルオーブを手に入れた。そして悠々と飛竜に乗って帰っていった。
そして・・・・・・・・・・・。