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俺死んだのか、2回目の人生始まる。  作者: 只野人
1章 2回目の始まり
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80話 アルたちの冒険(大工と漁師)

3隻の船が浮かんでいる。

アルが建造を指示を出したのは2隻だ。だが3隻の船がある。それも1隻は2隻の船の倍ほどの大きさがある。マストも4本となっている。2隻を合わせたような大きさだ。


船を建造した大工たちが得意顔をしている。

こいつ等、好きなように造ったのか。アルは一瞬、どうするかと考えたが、まぁいいかと思い直した。自由に何かを作りたい。それがこれだったのだろう。金が無かったら、こんな発想には行かなかっただろう。

余裕があるから、多少の事は許せるようになる。


アル「凄い船になったな。」

大工「はい、頑張りました。」

キラキラした目でアルに訴えている。褒めてー、褒めてと。

アル「まぁ今回の勝手は許そう。成功していい船になったからな。だが今回だけだ、次回同じことをやったら処分だ。貴族は、メンツを大事にするんだ気を付けろいいな。」


アルの言葉で大工は真っ青な顔になったが、又すぐに笑顔の戻った。アルからいい船だと褒められたからだ。


そしてアルは4本マストの船に乗る。


大工たちも乗り込み、漁師も乗り込む。そして海に出ていった。


アル「西へ進めー」

4本マストの大型船は、何の補充もないままに西へと進んでいく。

半日海の上を進んだ。時速20ノットこれは風の魔法をマストに当て進んでいる。

この時代の船の速度は平均5ノットから8ノットだった。


大工「アル様、この船には食料と水がありません。もう戻りませんと・・」

アル「心配するな。水も、食料もある。」

アルはアイテムボックスから水の樽と食料を取り出し差し出した。大工たちは驚き感動していた。


大工「それは伝説のアイテムボックスですか。」

アル「伝説じゃないよ。みんな普通に持っているぞ。」

大工「えっ、」

大工は知らなかった。アルたちの伝説を


それから数時間西へと向かったが、さすがに拙いと思い始めたアルは引き返すことにした。もう夜だった。

そして翌日、迷子になっていた。それはそうだろう。羅針盤もなく。大海原へと西へだけで海に出たら迷子になる。これは仕方のない事であった。多くの船は陸地の見える距離で方向を確かめ、少しずつ進む。

アルの様に無謀に突き進むようなことはしない。海で迷子になったら死ぬだけである。(普通は)


大工「アル様、海しか見えません。どこが陸かもわかりません。」

漁師「アル様、この時期の風がこの場所では違います。もう何処にいるかも分かりません。」

アル「みんな心配するな、大丈夫だ。」


アルは、飛竜を呼んだ。「マジック、飛んで陸を探してくれ。分かったら方向を教えてくれ。いけー。」

アルは涼しい顔で空を見ている。大工たちとs漁師たちは大口を開けて呆けている。


大工「あああああアル様アアアアれは、あれは何なんですか。」

アル「あれは俺の飛竜のマジックだ。本当は俺も飛びたかったかが。お前たちを置き去りにすると誤解されたら嫌じゃないかだから今はここにいる。」

アルはきちんと気を使っている。素晴らしい領主である。


数分もすると飛竜のマジックが鳴く。「グワァァァァ」そして旋回しながら方向を示す。

アル「よし飛竜を追いかけろ。向こうが陸だー。」

「「「「「おおおーーー」」」」」


アルたちは最初は、西へ進んでいたが、夜になり南に流されていった。そして朝になりさあ太陽は何処にと探すが曇りで太陽の姿はなかった。そして無暗に進んでいた方向は南であった。


無謀な冒険が生んだ悲劇(喜劇)であった。


そして島を見つけた。


アルは飛竜の指示を間違った。陸を見つけて方向を示せと伝えた。飛竜は確実な仕事とをした。

アルは、アル領に帰るからその方向と言えばよかったのだ。


アルは一瞬唖然としたが、一瞬だけだ。間違いもたまにはある、と気を取り直しさも当然の様に上陸するぞと宣言する。船を島に近づける。様子見の為に島を一周する。船を近づける場所を探すためだ。

この島かなり大きい。アルは飛竜に乗り上空から島を見てみる。


飛竜のマジックは嬉しそうにアルを乗せている。


アルは、この島を見てかなりの大きさである事を確認する。卵のような形の島で長い所で30キロメートルはありそうだ。横幅も広い所は20キロはある。 (島は平地30%、山70%)


アルは船を取り付けるには丁度良い場所を見つけると船を誘導する。そして上陸である。

飛竜でそのまま降りた。上空から見ても人影はなかった。多分無人島なのだろう。

今のアルにはこの島が本土と、どの位の距離に位置しているのかが解らない。だがそんなに離れていない事は分かる。何せ船でまだ丸一日走った距離以内だからだ。


アルたちはその日この島で夜を明かした。夜、船を走らすことを嫌ったからだ。翌朝に出航すれば日のある内に帰えれると分かっているからであった。


島での夜も何事もなく。静かな夜であった。(実は魔物がいたが飛竜を警戒して出てこなかっただけであった。)


翌朝早朝アルは飛竜に乗り込み方向を確かめる。

上空に上がると遠くに陸地が見える。やはり近い。アルは一度船に近づく陸地を確認すると伝え又飛び立っていく。飛竜のスピードに驚く大工と漁師。

飛竜は物の数分で陸地に到達する。アルはこの場所がどこか分からなった。町か村を探し飛び回る。すると一つの村を見つける。アルはそこに降りた。だがみんな逃げて誰一人いなかった。

家の中に隠れている様だ。アルは大声で伝える。


アル「すいませーーん。」誰かいませんかーー。」

しーーーん

アルは仕方なく。一番大きな家をノックする。コンコン。

人の気配はするが、誰も出てこない。 コンコン

「すいません。少しお聞きしたいことが有ります。怪しい物ではありません。」

飛竜に乗って降りて来た十分に怪しいやつだ。

コンコン、コンコンを続けているとやっと声を返して来た。

「どどなた様でしょうか。」

アル「すいません、突然に、ここは何処でしょうか。?」

「はっ?」

アルは説明をする。迷子になってここがどこか分からない。なので、ここの国の名と場所を聞きたいと告げる。」

大きな家の者が姿を現す。

「此処は、ガリレオ王国の西の地方です。このまま北へ向かうとセレン王国に行きます。」

アル「セレン王国はどのくらいの距離ですか。」

「セレン王国までは歩いて3日ぐらいです。」

アル「ありがとうございます。」

アルはお礼を言い。教えてもらった対価に金貨を渡す。

アルは再び飛竜に乗り、大空へ飛ぶたつ。そして船まで戻り方向を示す。

ゆっくり飛んで船を旋回しながら陸地を目指していく。すると数時間もするとアル領が見えて来た。


大工、漁師たちは大歓声を挙げている。


「「「「「「「うおおおおおおおおお」」」」」」」」」


たった3日の大冒険であった。この大工たちと漁師たちは町の英雄となり後世まで語り続けられる。大島発見の英雄として。




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