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俺死んだのか、2回目の人生始まる。  作者: 只野人
1章 2回目の始まり
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6話 アルは考えている

アルは昨日の事を思い浮かべていた。

リーフ王国のギルバート領、忘れられた土地であり何もない土地、不便な場所。んんんーー、アルは実り豊かな土地と思っている。

山に囲まれているが、平地も広くありきちんと開発を行えば田畑になるし、森の中は獣も多く木の実などもありかなりいい森である。湖もあり川もある。開発が進めば2万や3万の人口も養えるほどの土地であると思っている。

何故誰も見向きもしなかったのだろう。



リーフ王国はそこに盆地がある事を知っていたがまともな道が無かったのだ。そのため誰も行きたがらなかったのである。誰のいかなことで盆地が広い事も分からなかった。




アルは今日も森に入り探検をしている。何か物珍しい物がないかを探している。アルは感が良いのだ。初めて見る物でもあっこれは食べれる。これはダメそうとか感が働くのだ。



ん、これなんだろう。


アルは土の中でキラキラと光る物を見つけた。

それは小さな丸い玉(直径1センチ)であり、中がキラキラしている。玉が光っているわけではなく外からの光に反射しているようだ。


「キレイだな。」


アルはポケットにしまい込む。


森の中をキョロキョロとしながら進んでいくと川までやってきてしまったこの川は幅20メートルほどの川幅があり、橋が無い為に向こう岸に行けないのだ。


「ここに橋が欲しいな。まぁ今は無理だな。」独り言


ギルバート領は平地がまだ余っている為に森の中を切り開いていく必要が無いのである。



川沿いを歩き出すアル。



「おおおーーーい。アルー。」

「ん。トムだうしたの。」

「アルー、どこに行くのこっちは森の奥だよ。」

「あっそうだった戻ろう。」


アルとトムは子供たちの秘密基地に戻って行く。この秘密基地かなり快適に暮らせる。まず水が飲めるようになっている。川から木で水道管を作り基地までひいている。流石にトイレはボットンだが臭わない様に工夫がされている。


「アル、トム、お帰り。」

「「アスカただいまぁ」」

「へへへ、なんかいいよね。」


アスカは何を想像しているのか少し顔を赤くしてクネクネしている。



「そうだ、アスカこれおやつね。」


アルはアスカにドライフルーツを渡す。


「あっそうだ。今度みんなの仕事の分担が変わるみたいだよ。」

「えっ、アルどういう事。」

「ほら昨日、色々と塩湖の町から持って来たでしょう。それをみんなに道具とか配って新しいく開拓を進めるんだよ。開拓村に住む人とか色々と決めるみたいだよ。」

「えええーーーー、私やだ本村にいたい。」

「ぼぼぼ僕もーーー。」

「大丈夫じゃない。子供のいない人たちが選ばれるよ。」

「「ほっ。」」

「でも仕事は変わるかもね。」

「私たちの仕事も変わるかなー。」

「今のアスカは、家の手伝いとフルーツ採取だよね。」

「あと、薪あつめよ。」

「僕は、薪集めと罠の見回り。」

「多分だけど、畜産を始めるからその手伝いが始まるかも。」

「チクサン?」

「畜産ね。牛とか羊を飼うんだよ。」

「へーーーっ。」


そして色々と雑談と研究を秘密基地で行っていく。


「ねぇねぇアルーゥ、塩湖の町であの弱いカルロスが騎士を倒したって本当かなー。」

「あーー、本当みたいだよ。カルロスが強いんじゃなくて相手が弱かったみたいだね。」

「えええええー、カルロスより弱いって相当弱いよ。」

「なんかギルバート領の兵は他と比べるとかなり強いらしいよ。」


アスカとトムは口をポカンと開けて呆けてしまっていた。かなりの衝撃を受けたようだ。


そんなこんなで夕方近くになり各自が家へ戻って行く。


アルは帰道に考えていた。兵の訓練だけで他の貴族兵より強くなれるのか、強くはなれるだろうが圧倒的な強さには成れないのではないかと思ってしまう。ほかに何か強い原因が在るのではないかと考えてしまうのである。

(そういえば身体能力が全く違ったってクリフ兄言ってたな。アルはふと思いついた。魔法。そういえば以前読んだ本に身体強化って魔法があったな。魔法ってみんな使えるのかなー。)


アルは家に着くと早速祖父のジークの元に向かう。


「おじい様。」

「おっどうしたアル。」

「魔法ってあるんですか、家の兵士たちって身体強化の魔法使っているんですか。」

「おっおっ、どうしたんだ突然。」

「え、あ、いえ、昨日の話でギルバート領の兵は圧倒的に強かったと聞いたもので、それにクリフ兄やカイン兄よりも相手の兵が弱かったって。」

「んーーーん、そうだな、少し説明しようか。この地は不思議な事が起こるんじゃよ。ギルバート領で訓練すると強くなる。特に身体強化がされたように高い身体能力者になるんじゃ。領内の秘密じゃな。まぁ領外の者がいないから秘密も何もないんじゃがな。ガァハハハハ。それと、穀物の育ちが他の領地と比べてかなりよいのだぞ。」

「そうなのですか、お、僕は他の領地を知らないから・・」

「アルもそのうち兄たちと外へ出る仕事も回ってくるぞ。それまで楽しみにしておきなさい。」

「はいおじい様。」



それから家族みんなでワイワイしながら夕食を取った。

家族内の話でも今日も話題は塩湖の戦いの話で盛り上がっていた。クリスとカインは初戦闘で武勲を上げいる。成人前のクリス13歳とカイン11歳の二人はギルバート領の子供たちのヒーローとなっていた。

娯楽の少ないこの土地では、細かい詳細まで話題となり吟味されていく。ほかに話題が出てくるまで引き伸ばされいるのである。他の話題が出てこなければ2年でも3年でも引き伸ばされていくのである。そのために誰がどの様に剣を使い、敵兵を斬ったか。殴ったとか村人の一人一人が細かな詳細を知る事となっていくのである。まるで自分がその場にいたような錯覚する者まで現れる。(後でみんなに袋叩きにあう)



その夜




アルはベットに入っても眠る事が出来なかった。魔法、身体強化など魅力的な言葉が出てきてしまったからだ。本の中では騎士が使った身体強化魔法、聖女が使った治療魔法や魔法使いのファイヤーボールなど、現実ではありえない事だと思っていたアルであった。魔法、魔力、魔物、・・・・・魔法、魔法



一つアルは閃いてしまった。以前読んだ本の中の言葉


「水の精霊に命ず、ウォーター」


シーーーーーーーーーン


・・・・・・何も起こらなかった。


アルは誰も見ていない事を確認すると静かに眠りについた。






















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