57話 騒動?いや祭りです
アルは情報局で、ワバーンを取得させるために人員の選定を行なっていた。
(トムとアスカは行けるな。ロビン、デラ、サム、デイズも行かせたいな。カイン兄に頼むしかないかな。
情報局の外へ出る人も、ダンジョン内でスキルオーブを使わせたいな。んーー、数が多すぎるな。こりゃだめだ。)
騎士「アル様、アル様ー、大変です。」
アル「どうしたの、大変な事なんてワイバーンぐらいしかないよ。」
騎士「そのワイバーンです。ワイバーンが原因で喧嘩です。」
アル「はっ??」
一応、アルは軍人となっていた。情報局は軍内の組織であった。その為、今この状況で最高位でアルに騎士が報告に来たのだ。
速い話が、ギルバート家が献上したワイバーン30頭でワイバーン隊を作る。この事が軍人達にばれた。そして30人の枠を求めてバトルが勃発してと言う事であった。
アルはバトル中の現場へ向かう。
アルは対決形式で、戦っていると思っていた。違った、全員入り乱れてのただの喧嘩であった。
200人はいるだろう練習場で殴り合っている。誰構わずに殴っている。
アルは喧嘩の中に入っていく。そこでワイバーンを出した。
喧嘩は一瞬でとまり。全員が「「「「「「「おおおおーーーーーー」」」」」」」」大歓声を挙げていた。
アル「皆さん、アルフォード・フォン・ギルバートです。今、ワイバーン隊の選考をしています。無暗に喧嘩する者、大騒ぎをする者は、選考から漏れますよ。今この場にいる者達、これは喧嘩ですか、鍛錬ですか、「「「「「鍛錬です」」」」」分かりました。鍛錬は中止です。これから職務観察を行い選定いつきます。品行方正、職務に忠実な方は、選考に受けが良くなります。ハイ解散。」
アルを呼びに行った騎士は、唖然としていた。こんな方法で200人の喧嘩を簡単に治めてしまった。ありえない。自分は大声をあげて止めさせようとしていた。そんな方法でやめるわけがない。興奮した者達は普通の事で治まる事等無い。況しては、軍人達である。血がのぼると止まらない連中なのだ。
ギルバート伯爵(予定)邸
祖父「アル、軍の喧嘩を良く止めてくれた。」
アル「いいえ、別に問題ないですよ。よくある事でしょう。」
父「まぁよくある事だが、治め方がなー。みんな感心していた。」
アル「そうですか、餌をぶら下げただけですよ。それよりワイバーン隊はどうなりましたか。」
祖父にやり。
祖父「クリスが男爵になる。」
アル「おおーー、男爵ですか。あっカイン兄が悔しがるな。」
父「その心配はないな、私の男爵位をカインに渡す。カインが居なければワイバーンは仕留められなかっただろう。私が子爵位に父が伯爵位になる。カインには男爵位だ。クリスは単独で王家に献上となった事で男爵位を貰う事となった。伯爵位に他に準男爵の爵位5つだ。」
アル「おー、陛下、大判振舞いですね。」
祖父「まぁ、そうだが爵位が一番金がかからんからな、領地なしの準男爵位だ領地はギルバートで用意しないといけない。」
アル「それでも爵位を欲しがる家臣も多いでしょう。それを自由に与えられるんですよ。ギルバートへの忠誠もあがります。」
クリス「アル、ありがとな。色々とありがとうな。」
クリスは涙をためていた。祖父や父が嫡男であるクリスを建てる事は理解できる。カインは脳タリンでどうでもいい。アルは頭がよく。欲があればギリバート家を継ぐことが出来る。それだけの実績を残している。それなのにアルは、継ぐ意思がないと宣言をしている。どれほどクリスは救われただろう。クリス自身も分かっていない。爵位なしの家から伯爵家となる。実際は、全てアルの功績なのだ。
クリスのありがとう。この言葉で終わった。
下手な言葉など要らない。兄弟なのだ協力して当り前、感謝のありがとう。その言葉でアルは十分であった。
父「今日は祝おう。」
祖父「そうだな。王都の民にも酒を送ろう。ワイバーンで騒がした詫びだ。」
クリス「おじい様、それは金が・・・」
祖父「クリス、お前の祝も兼ねているんだぞ、けちるな。」
アル「酒は蔵に大量にあります。いざという時の為に保管してあります。焼酎ですがね。」
祖父「そりゃいいな。焼酎を宣伝する良いチャンスじゃな。」
執事「アル様、ギルドを通じ手配いたします。」
アル「王都中の酒を買って民に配ってください。酒はただ肴は・・・ただでーーー。」
父「少し悩んだな。まだまだだな。勢いでやる時はやるんだ。」
アルは思ったそりゃ拙いよ。間違いだよと思ったが何も言わない。
その日、王都中が沸いた。老若男女全ての人々がお腹いっぱいまで食べた。食べた食べつくした。そして飲んだ。
「何だこりゃーーー。こんな酒初めてだー。」
「うめーーー。」
「強いが美味い。」
「これ、果実で薄めても美味しい。女でも飲めるわ。飲むぞー」
「美味しいわー、」
この日の王都では酒がなくなった。民の無料(ギルバートの支払い)で配られた事でなくなっていた。
翌日の朝は王都の人数分の食料は実際無かった。だが誰も食べる者はいなかった。夜遅くまで騒ぎ飲んで食べた事で二日酔いと食べ過ぎで朝食を取る者がいなかったことで食料不足が起こらなかったのは偶然であった。昼前には各地の農家、商会から食料が王都まで届けられていた。ただ近隣の者達は王都中が酒臭かったと後に語っている。
この王都、酒祭りとなり、翌年も開催された。ギルバートと王家の折半となった。王都中の商店が一年で一番熱い日と呼んでいる。
この祭りで王家もギルバートも受けがいい。無料で飲めー、食えーなどこの時代ありえない事をした。
祖父「うっ、もう飲めん。」
アル「おじい様、もう朝ですよ。二日酔いの薬です。おばあ様特性ですよ。父上もどうぞ。」
父「うっ、あ、うぅ、るありがと、ううっ。」
アル「仕事は休めませんよ。これで休めば問題になりますよ。さあ、仕事に行きますよ。」
祖父と父は、アルは鬼だなと思った。昼まで寝てても誰も文句は言わないだろうと思っていた。それは事実であり。間違いであった。お偉いさんには、誰も言わないがきちんとほぼ全員が仕事に出てきている。」




