48話 新魔法の実験
楽しい休暇も終わりそうだ。
のんびりと過ごしたこの数日はアルの心を落ち着かせた。
13歳で男爵されて、王国情報局長までやらされている。このままいけば王畜になってしまう。何とかしなければ、アルは自分の将来の事だ真剣に考える。
(国が落ち着いてくれば問題は無くなるか。情報局は問題をいち早く持ってくることが出来る今はこの職は大事かもな。どうするかな、東とは戦争だろうな。いつになるかが問題だけど、俺は、戦争に行かないだろうな。
だけどギルバート家としては行くな。おじい様は軍務大臣出し父上は騎士団長だもんな。そうなると家臣たちも戦争に行くようになるよな。死(戦死)なないようにしなきゃな。
戦争前に相手を潰す。この考えはいいな、でも無理か誰が仕掛けているか分からないし、戦争を望んでいる者が一人じゃないよな。うん無理だな。
そうなると、戦争で被害なしで勝つ。最悪でも少数の被害で勝たないとな。
東のハイゲン侯爵と組んだ、ホワイト王国あいつら真っ黒じゃないか何がホワイトだよ。あー、ホワイトの城は尾が欲しいな、でも今はまだ無理だな。情報網が出来ていないしなー。
んーーー、戦争、戦争、兵、武器、兵站、あっそうか、兵站だ、食料を買い込むな備蓄だけでは無理だもんな。商会を探るか。でも海外か、ハイゲン侯爵も買うか。東のハイゲン侯爵が戦争するなら他の地域から買うよな。王都(中央)かその周り、商会に探りを入れよう。戦争時期が分かれば対策も立てやすいしな。
東のハイゲンと南のレインは連携はないだろうな。南のレインはもう駄目だな宰相一派にいいようにやられたからな。貴族家も幾つかは取り潰しになるようだし。怖い怖い。
でも戦争になったら警戒しないとな。連携はないだろうけど南のレイン一派は中央貴族を恨んでいそうだしな。何でギルバートが中央になっているんだよ。まぁ位置的には中央よりだけど。あっトンネル街道開通したから近くなっていたな。トンネル失敗したな。もっと遅くすればよかったかも。
後、武器だな。強力な武器があればいいな。剣、槍、弓、拳、石、魔法攻撃、やっぱり魔法だよな。遠距離攻撃が無いと被害が大きくなるしな。
ファイヤーボールまぁ敵が密集していて、不意打ちかな。ウォーターボールも今一だよな。飲み水オンリーでいいかもな。あっああーーーー、あれだーーー、ビリッパチンだ、あのビリッとなると痛いもんな。見えないし、あれをもっと大きく出来ないかな。
アルは早速、自分でやってみる。
魔力をパチン(電気)に変える。ん、飛ばないな。どうしよう。
パチン(電気)を目の前に作ってみるが飛ばすことが出来ない。ふっとアルは気を抜いた、その瞬間電気は下に落下した。ん、ん、んーーーん。下に落ちた。少し光った。
飛ばない、落ちる。飛ばない。落ちる。アルは又目の前にパチンを作り出す。
そしてパチンへの集中をやめる。すると下落、床でパチンとなった。物凄く早かった。落ちる。
アルはどのくらい離れてパチンを作れるかを実験するために屋外に出る。
此処なら実験できるかな。
アルはまず1メートル先、2メートル、3メートルと距離を伸ばしていく。5メートルより先は難しくなってきた。この辺が限界かな。5メートルじゃ接近戦だな。遠距離にならないかな。
魔弾みたいに圧縮して爆発させて飛ばすか、それとも・・・・・・・。
あRは魔弾用の筒状の杖(銃身)にパチンを魔弾の要領で詰め込み発射させる。バン。と大きな音が出る。
的を見ると小さな穴が開き貫通している。穴は焦げていた。ん、これ距離が魔弾より距離が出てるよな。
魔弾はいい所、40~50が限界だもんな。
アルは的から離れる。距離100メートル、発射、バン。距離200メートル、発射、バン。
アルはパチンを倍の魔力で作り圧縮、斜め上に向けて撃った。パチンの気道はへの字の様に気道を描き落ちていった。 ドン。 距離推定500。
「マジか。これいける。これ凄いぞ。」
それからアルはトムとアスカを呼び、筒状杖の改良を始めた。バズーカ砲みたいに大きくしたり、筒状杖を強化、筒j等杖を連射用に改良と思い付きを全て形にしていった。使える物はバズーカ型、筒状連射型、通常筒状杖の3点となった。
トム「アルこれ楽しいね。」
アル「だろう。魔法は楽しい。
アスカ「アル、あの池に撃てる。」
アル「フフフ任せとけ。発射。(バーン。)おっ何か威力が高かったかな。」
アスカは池を見に行く。すると池の魚が死んでいる。それも大量に。
アスカ「アルーーー、こっち来てー。」
アスカの叫び声でアルとトムは駆けだす。
アル「アスカどうした。」
アスカ「アル、この池見て。」
アルは池を見る。大量の魚がプカプカと浮いている。
アル「これって今ので・・・・」
トム「アル、これって・・・」
アル「水に落ちて、広がったんだろう。そうでないといけの中の魚が死なない。」
トム「これ、池が大きければもっと魚獲れるよね。」
アル「湖でやってみよう。」
アル、トム、アスカは湖迄行き。実験(遊び)を繰り返した。そして大量の魚をゲットした。
この湖の実験で、魔力を大量に込めれば広範囲に広がる事が分かった。ただし水だけであった。土に対して実験をしてみたがいい所、数メートルの範囲にしか広がらなかった。
この実験で水魔法の利用価値が上がった。後はどのように相手に水の中、水たまりをどうやって作るかの検討に入っていった。
トム「敵が川を渡っている時にドカンだね。」
アスカ「放水で水浸しにしてパチンよ。」
アル「水がなくとも、範囲は狭まるけど使えるよね。」
トム「使えるけど、湖を見ちゃうとね。何かショボく感じるよー。」
アスカ「そうね、ショボいわ。」
そして実験結果
パチン弾を作る 通常圧縮から5倍まで可能、(距離200メートル)。大筒(バズーカ型)も同じ(距離400メートル)有効攻撃距離となった。
実験の結果、パチンは水に入ると広がると結論がでた。
後日、アルはギルバート領内で大筒と筒状の杖を大量に造らせる。そして秘密とし、王都へ運んだ。