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472話 俺はジョー

俺はジョー、人は俺の事を紅のジョーって呼ぶ。赤い髪だからだ。別に戦闘で血に染まったわけじゃないぞ。俺、実はあまり強くないんだ。雰囲気強者ってやつだな。強そうな雰囲気を出しまくっているとあまり絡まれないんだ。まぁ偶に絡まれるけどその時は、酒を飲ませて秘密兵器の眠り薬でおねんねだ。


俺って頭いー、って言っている場合じゃないんだよ。俺は今困っている。物凄く困っているんだ。


今の状況を説明しておこう、俺はギルバートの町に店を構えている。やっと手に入れた俺の城だ。んーなんかいい響きだ。俺の城。オッといけないそれ所じゃないんだ。

店は、雑貨を扱っているんだが、俺のアイデアを盗んでいた奴らがいた。そいつらは自分のアイデアだと言い張り俺の店で売るなと売ってきやがった。俺が考えて作り、自分の店で売っていたんだ。どうして売る事が出来ないんだ。そんな事ありえないだろう。

俺はこの町に訴えた。この町は訴える事が出来るんだ。初めて知ったんだけどな。


町の行政って所で俺はアイデアを盗まれたといったんだ。だけど向こうも準備していたみたいで自分達が作り出したと言い張り、裁判というものになってしまった。俺は一人だが向こうは20人も引き連れて裁判所に来ている。人数で負けてしまった。もしかしたら役人もグルかもしれない。どうするか。雰囲気強者のオーラじゃ無理かもな。


今迄俺は人を殴った事が無い。殴ると手が痛そうだしな。

おっと裁判が始まる。



裁判補助「これより、紅のジョーの訴えの審議を行う。訴えによれば、ジョーの店で販売している商品ピューラーはジョーが考案し作り出した物であるとなっているが、越後屋は自分達が作りだした物だと反論書が提出されている。」

裁判長アル「ジョーよ、このピューラーは、いつ頃から販売をしているのだ。」

ジョー「はい、このピューラーは約一年前より売りに出しております。」

裁判長アル「そうか、裁判所の調査でもそのようになっているな。うむ。越後屋の反論によるとこの商品は越後屋と契約しているジョーに商品開発を依頼していたとなっている。越後屋事実か。」

越後屋「はい勿論事実です。私どもは、ピューラーの開発をジョーに依頼しました。ところがジョーは開発したピューラーを自分の店で売り出したのです。何て悪質な所業でしょう。私どもはジョーに対して販売はいけないと何度も行ったのですが、一向に販売を辞める事をしなかったのです。そこで以前交わした契約書をジョーに突き付けてピューラーを回収した次第です。」

裁判長アル「でその契約書がこれか。」

越後屋「左様でございます。」

裁判著アル「ジョー、この契約書に見覚えはあるか。」

ジョー「いいえありません。」

裁判長アル「越後屋、この契約書は何時造られたのだ。」

越後屋「に二年ほど前だったと記憶しています。」

裁判長アル「ほーーーーーっ、二年前か二年前はまだこの町にお前たちはいなかったと記録があるがどうやって契約したのだ。」

越後屋「うっ、そ、それはジョーと旅をしていました。そのときにけ契約を結びました。」

裁判長アル「旅をしていたのか、ジョーよ真か。」

ジョー「旅なんかしていません。二年前はもうこの拠点に居ましたから。」

裁判長アル「その様だな。拠点の記録にもきちんと記載されている。これも代筆でな。ジョー自分の名は書けるか。」

ジョー「裁判長馬鹿にしないでください。自分名前ぐらい書けますよ。」

裁判長アル「ではこの紙にジョーの名を書いてくれ。」


ジョーは、自信満々に書きだす。そして見てみろーーと紙を掲げている。

周りの者達は、皆唖然としてしまっている。どう見ても文字には見えない。紙にはジョーの似顔絵が描かれていた。


越後屋「あ、あれが文字だとガハハハハハハ、バカなのか、うひっうひヒックヒック、ばぁーかだー。」

傍聴席からも小ばかにする笑い声がしてくる。憮然とするジョーであった。


裁判長アル「ところで越後屋と交わされた契約書のサインはジョーがサインしたとなっているが、かなり違うようだな。」

越後屋「あっ。」

裁判長アル「越後屋、ジョーは、文字を書く事が出来ないのだ。この町への移住時に代筆であった事で証明されている。2年前に契約書に本当にサインしたのならばこの紙のように似顔絵で書かれている筈だ。」

越後屋「・・・だ、代筆・・・代筆をしました。今思い出しました。二年も前の事で忘れていました。」


裁判長アル「おうおうおう、越後屋二年前に契約書が造られただとー、嘘もここまでつくと本当のように聞こえてくるぞ。だがな二年前に越後屋お前はこの地にいなかったではないか。」


越後屋「た、旅の途中でこの地に依っております。間違いありません。」

裁判長アル「まだしらを切るつもりか、越後屋二年前お前は牢に入ってたではないか、違うか。」

越後屋「うっ、どど、どうしてそれを」

裁判長アル「まだ分からぬか、」アルは裁判長の服を放り投げる。

越後屋「あっ、まさかあの時の盗賊かぁー。」

裁判長アル「誰が盗賊だ。お前が盗賊だろう。いや盗賊の使い走りのそのまた助手をしていた越後屋、むち打ち10回と労働3年の刑であったな。そのお前がどうやって契約など交わせるのだ。」

越後屋「クッ、もはやこれまでか、仕方ない。裁判を無かった事にしてやる。お前ら殺してしまえ、やっちまえー。」

越後屋が大声で叫ぶと傍聴席にいた越後屋の仲間たちが一斉に動き出す。ジョーを含め裁判長アルに迄襲い掛かろうとしている。だがそんな事が出来るはずもなく兵士たちに取り押さえられていく。


越後屋「グっ、放せーー、金をやるどうだ。金をやるぞー。」


裁判長アル「越後屋、お前は馬鹿か、俺の町で悪さが出来ると思うな。」

越後屋「・・・・・・」

裁判長アル「沙汰を言い渡す。越後屋とその一党は重労働10年とする。引っ立てぃ。」



裁判長アル「さてジョーよ、疑いは晴れたがな、お前二年も経っていまだに文字一つ書けないのだ。」

ジョー「だって俺、文字より絵の方が得意ですから。ほらこの似顔絵を見てください。顔を横から見ると、ね。」

裁判長アル「ほー、文字になっているな。よく考えているな。」

ジョー「契約ごとが多くなっていますから、こうでもしなければ騙されてしまいますよ。」

裁判長アル「流石だな、ピューラーを考え出しただけはあるな。」


ジョー「俺はこの町で天下を取るんだ。一番の商人になり、ハーレムをつくり優雅に暮らして行くんだー・・・・・・・・・・・・・・・」


長々と裁判所でジョーは叫んでいた。だが誰も聞いている者は居なかった。




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