470話 アルとアークと少し小人
兎の村、狸の村(東と西)は近隣の縄張りを含め頭一つ抜け出した形となっている。
3つの村は、連携して物資を融通し合っている。その周りの村などからも人の往来が多くなってきている。
一つの経済圏が確立していた。
そうなると小人の行商たちも頻繁に出入りするようになり、より活性化されていく。
アークは、契約というスキルを使い、今では完全に西村を支配している。契約者たちはアークを信頼している。それは村が豊かになりよりよい生活を送っている事で信頼が生まれたからであり、スキルだけでは此処迄する事はできないだろう。
アーク宅
アーク「ほーーー、ここと提携したいというのか。」
小人「そうです。小人の拠点と、アル様の拠点と交易をしませんか。」
アーク「悪くないが、問題があるだろう。」
小人「天使族の事ですよね。」
アーク「そうだ、あいつらは今どうしているんだ。」
小人「居場所は分かっていますが、交流はありません。」
アーク「まぁそうだろうな、プライドだけは山よりも高いやつらだからな。」
小人「・・・・・」
アーク「まぁいい。今家で作っている酒はかなり味がいいぞ。」
小人「知っていますよ。だから提携なんです。」
アーク「一度、小人ともう一つの拠点を見てみたい。」
小人「それはいい事ですね。私のワイバーンでひとっ飛びですよ。あっ、アークさんは飛べましたね。」
アーク「飛べるから日帰りも出来るぞ。」
アークと小人は、まずは小人の拠点へと向かった。
アークは、かなり驚いた様子だ。西村と対して変わらないと思っていたアークは実際の目で見てかなり遅れていることに気付いた。
小人の拠点は、かなり広い。住居地区、商業地区、農業地区に別れ完全な分業制となっている。
アーク「凄いな。」
小人「でしょう、自慢です。」
小人の拠点は、人で溢れている。種族も近隣種族から遠方の種族迄、色々な種族が小人の拠点に訪れている。短期の出稼ぎから移住差まで種族を問わず受け入れている小人たちは、今では小人を卑下する者は一人もいなくなっていた。
アーク「差別はないようだな。」
小人「差別されていたのは私たちですからね。それで種族を差別したら町はやっていけないですよ。」
アーク「そうだな。いい町だ。」
アークは町を見て回り、次にアルの拠点に飛んでいった。
アル達の拠点(ギルバートの町)
アークは、アルと対面している。
アークと小人ギルバートに着くとすぐに衛兵が駆け寄り領主館へと案内したからだ。
アル「待っていたぞ。歓迎する。」
小人「突然、だったのですがよくわかりましたね。」
アル「分かるさ。巻き角で飛べるものはそう居ないからな。」
アーク「俺は悪魔だぞ。」
アル「悪魔でも天使よりいい奴に見えるからな、問題ないな。」
アーク「・・・・・あいつらと比べるな。」
それからアルとアークは、提携の話でかなり盛り上がっていた。
アル「このあたりではもう争いは無くなっている。だから町も大きくなり人々も豊かな暮らしが出来ている。それを広げていきたい。」
アーク「考え方はよくわかったんだが、俺とは少し違うな。」
アル「王になりたいのか。」
アーク「よく分かったな。その通りだ。」
アル「王はかなりの激務だぞ。あまりお勧めはできないんだがな。」
アーク「問題ない。俺の能力は王向きなんだ。」
アル「うちと争いにならないのであれば好きにするといい。」
アーク「争いにはならないだろう。なるのは天使達だな。」
アル「あいつ等か、困った奴らになっているようだ。今天使たちは、かなり離れた場所に拠点(村)を作り周りの種族を吸収している。強さで序列をつくり、強い者が偉いとなっているようだな。まぁこの星はそう言う形を受け入れているからな。仕方ないともいえるがな。」
アーク「フン、奴ららしいな。アルよ一つ言っておくが種族だけではないぞ魔物も多分だが従えているぞ、気をつけろ。」
アル「魔物を従えている?そんな能力がるのか。」
アーク「魔物に知能を植え付ける。あの光る石を砕き一つまみ飲み込むと数日後には言葉を喋れるようになる。人を造る元だからな、出来上がっている者達にも効果がある。」
アル「・・・・・(あの(石)精子がそんな事も出来たのか、あそこは出入り禁止にしないと拙いな。もしかしたら天使たちは、あそこに出入りしているかもしれないな、厄介なことになるな)」
アーク「どうした黙ってしまって。」
アル「おう、すまん。あの石の事を考えてしまった。」
アーク「だろうな、あの石はかなり使えるからな、天使たちは多分だが大量に確保しているぞ。」
アル「だろうな、アークから話は伝わると思っているだろうが、あの時は何も知らなかったからな。」
アーク「そうだ、多分だが支配もかなり広がっていると思うな。籠っているように見せているだけかもしれない。」
アル「天使目的は何だと思う。」
アーク「目的、そんなものは無い。只弱肉強食の世界を造る事だ。強い者が頂点に立つ世界だな。」
アル「ある意味、この星にあっているが住みやすいとは言えないな。ならば戦うしかないな。」
アーク「そうだろうな。俺も天使達とは相容れない存在だが、あいつらの事を一番理解できるのも俺だろう。」
アル「兄弟だもんな。」
アーク「一緒にするな。」
アル「2,3年は保護してくと言っていたが、間違いだったな。」
アーク「間違いじゃない、あの時は3年は必要だったのだろう。だが必要に迫られて急成長させたんだろうな。」
アル「そんなこと出来るのか。」
アーク「出来るさ、あの石(精子)は万能だからなかなり負担になるが短期間で成長できる。」
アル「そうか・・・」
アーク「あいつらはかなり悪質だぞ。」
アル「まるで悪魔のようだな。」
アーク「へっ、そうだあいつらは姿は天使だが中身は悪魔だな。」
アル「外見が悪魔なアークは、中身は天使か。」
アーク「そんな訳あるかーー、物語のような天使はいない。天使とは悪魔以上に性悪で狡猾な者だ。」
アルとアークの話はかなり突っ込んだ話となっていた。天使の野望?を打ち砕く為に西村を補強する事に迄話が進んでいく。アークはいずれ天使が攻め込んでくると分かっていた為に小人とアル達と連携を考えていた。
まずは魔物の襲撃だろうとも予想している。
アル「まだそんなに力が無いか。」
アーク「そうだな、強者になっている事は間違いないが、多くの者はまだ子供だ。そこで魔物たちを支配して混乱と支配地域の確保をしていくだろうな。」
アル「こちらも早急に対策をしないといけないな。」




