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409話 ハーフ

アルは、拠点の内政で疲れた体をリフレッシュするために1人で森の中を散策している。この森は白オークの縄張り内であり、敵と遭遇する可能性が高い場所である。そんな場所へ一人で来ている訳は、只暴れたかっただけである。


アル(白オークの縄張りだが、白はいないな。)


アルは、森の中を歩き回るが白オークは見つからずにいた。洞窟を発見したことでその中に入っていく。

洞窟内は、暗闇であったが、生活魔法のライトで周りの状況を確かめる。


(おっ、誰か住んでいるのか、」


ガサッ。


アル「誰かいるのか」

「・・・・・」

アル「出て来いよ、食べ物があるぞ。」

「・・・・」

アルは気配を感じていたが、隠れている事で知らない振りをしていたのだ。

「ぐーーー。」

アル「俺はアルという者だ。白オークの縄張りの向こうに縄張りを持っている。腹が減っているならば俺の縄張りに来ないか。飯は腹いっぱい食えるぞ。」

「ぐーーーー。」ガサッ


アルの言葉でやっと姿を現せたのが、「白オーク、いや中人か?」その者達は、中人と白オークのハーフたちであった。

ハーフ「ご飯、くれるのか。」

アル「あっ、あー、そうだなこれを食べろ。」アルはマジックバックの中から食料を出していく。

ハーフたちは、アルのだした食べ物を何の疑いも持たずに貪るように食べていく。アルは黙ってその姿を見ている。ハーフたちが少し落ち着くとアルが話し出す。


アル「少しは落ち着いたか、どうして洞窟の中で暮らしているんだ。」

ハーフ「・・・・俺たちは、中人と白オークのハーフなんだ、それでどちらの種族も仲間として見てくれない。だからこの場所で暮らしている。」

アル「此処の2,4,6,8・・・23人で全員か。」

ハーフ「そうだ。」


ハーフ23人は、下は5,6歳から上は14,5ぐらいの者たちであった。両種族から受け入れられずに隠れ住んでいた。


通常であれば、いくらハーフと言っても種族は受け入れるのだが、中人の中二病と白オークがくっついて出来た子供たちである。白オークは、そんな子供たちを受け入れる事はせず。逆に母親事追い出してしまっていた。

追い出された母親は、子供を産み育てていたが単独での行動が不慣れな事で疲弊し死んでしまっていた。

この者たちの母親は、時期は違うが数人いたという。


アル「そうか死んでしまったのか。父親方の中人の集落へは行かないのか。」

ハーフ「あいつらは親じゃない。敵だ。」


それは酷い話であった。中人達は白オークの女を関係を持つとやるだけやって去っていったという。そして思い出し所にまたやって来る。その時はお土産と言う名の食料を大量に持ってくるので白オークの女も受け入れるしかなかったという。

それも中人は何人も連れてきていたという。


ハーフは悔し涙をうかべている。


アル「そうか。俺の縄張りにも何人か中人がいるが酷いやつはいない。酷いやつらは出入り禁止だからな。」

ハーフ「・・・・・・」

アル「どうする。このままでは飢え死にしてしまうだろう。一緒に来ないか。」

ハーフ「・・・・強く成ったら中人を殺す。それでいいならついて行く。」

アル「そうだな。今のお前たちでは中人には敵わないだろう。強くるように訓練もしてやろう。」


15,6歳の少年は、他の者達を見回している。皆が少年に従う様に頷いている。


アル「そうと決まれば、此処を出る準備をしろ。あっそうだまだ名前を聞いていなかったな。」

ハーフ少年「グルだ。他は上からリン、サド、グエ、デス、ケン・・・・・・・・」


アルは、グル少年が名を呼んでいる相手が皆嬉しそうにしている事に気付いた。少年は最年長という事でこの者たちを必死に守ってきていたのだろう。この地で最弱最小の種族として必死にもがき生きていたことが解る。


アル「そうだ、白オークと中人のハーフであるが、お前たちは独自の種族と言えるな。んーーー、そうだな体格は中人の筋肉質だな、それに白オークのように太っていないしんーーー、顔はいいとこどりしているよな。おっ、そうだ中鬼人種とするか」

グル「中鬼人種、はははい、そうします。ハーフじゃない俺たちは中鬼人だぁぁーーー。」


「「「「「おおおーーーーーーっ」」」」」」


アルは、ハーフとして受け入れられずにいた者達に新種とての名を与えた。アルとしては少し不憫に思い与えた名であったがハーフたちにとって他人から初めて認めてもらった嬉しさと自分たちはハーフではなく新種であるという事が嬉しかったのだ。


アルは一瞬だが中鬼人たち23人が一瞬光ったように見えた。実際に一瞬だが23人は光っていた。理由は分からないがアルが中鬼人と名付け受け入れた瞬間に光っていた。それは新たな種の誕生をこの星が認めた事で加護が与えられていた。


たった23人の最小最弱種族である中鬼人たちは、そんな事は関係ないという様に皆新種族として誇りが生まれている。これから種族として栄え繁栄するのか、それとも何も出来ずに滅んでしまうのかは、まだ分からない。


アル「じゃぁ行くか。」


アルを先頭に洞窟から出ていく。アルの拠点までは徒歩で丸一には掛かってしまう距離であるが、まだ子供である中鬼人たちでは2日は掛かるだろう。


そして中鬼人たちの気配遮断と気配察知の能力を目のあたりにする。


アル「凄いな。これなら他の種族も分からないな。」

グル「こうでもしなければ、見つかって殺されてしまいます。」

アル「そうだな。」


アルはなるべく戦闘を酒ながら進んでいく。白オークに見つかれば戦闘となりアル一人では守り切る事が出来ないからだ。まだ小さな子供もいる事でかなり慎重に進んでいく。


アル「止まれ。」

グル「この先に白オーク30はいますね。木の上に避難します。」

グルはアルが言葉を発する前に行動してしまう。自分たちが戦闘の邪魔にならないように行動している。アルはこのグルの能力に感心してしまった。


アルは最初隠れて白オークをやり過ごそうかと思ったがやめた。グルたちに強さを見せる事にしたのだ。

アルは白オーク約30に見つかるように立っている。



白オークは、アルを見つけると騒ぎながら向かっていった。




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