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俺死んだのか、2回目の人生始まる。  作者: 只野人
2章 激動の時代
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294話 ローマン帝国正式分裂する

3つの勢力は領地に戻る決断をしていた。自領が不安定となっては戻る以外の選択はないのだ。

だが戻る事は出来るが兵を維持しながらのてぅたいはかなり厳しいだろう。


元々3つの勢力は仲が良い訳ではなく、ジャスティ領を攻略するためだけの同盟になっている。そのジャスティ領攻略が失敗したことで同盟関係も解消となっていた。


その3つの集団の一つがジャスティに降ってしまったのだ。


それはジャスティ領を囲むように領地を持つ3つの集団であるが、その中でジャスティ領と東ローマン帝国の間を領地としている集団がジャスティ領に降ってしまったのだ。

この領主は、ジャスティ領の攻略が頓挫したことで、次は自分が攻められると考えた。東ローマン帝国の影が見え隠れしている事で、ジャスティ領と東ローマン帝国と挟み撃ちを喰らう事を考えてしまった。

ならば勢力を残したままジャスティ領と関係改善を図り生き残りに賭ける事にしたのである。

上手くすれば生き残りの2つの勢力を駆逐して領土拡大も可能であると思っている。

ジャスティ領の後ろに東ローマン帝国がいる事はまだ2つの勢力にはバレていない、自称皇族に連なる者を辞め、元の伯爵に戻ると東ローマン帝国の者を代理としてジャスティ領と講和条約を結んだのだ。

これで東ローマン帝国とジャスティ領が地続きで繋がった。




伯爵領は、農民たちの反乱も物資を大量に持ち込んだことで領民たちの不満を解消していった。暴動の首謀者は拘束したが処刑などの厳しい罰則はせずに領地追放となった。追放と言っても東ローマン帝国への追放であり、自領よりも優遇されるだろう。


生き残りを賭けた伯爵領は何とかなったが、残り二つの領地は今だ暴動が治まる事が無い。日に日に悪化していく。

そこでジャスティと伯爵は各々が一つの集団を占領する事になった。

荒れる領地に物資を持ち込み取り込んでいく作戦である。何といえない作戦名であるが、戦うことなく占領できる案として採用されたのだ。


この作戦は、早々に実行されていく。

ジャスティは東ローマン帝国から大量の物資を格安で購入した。その物資を領堺から援助という名で農民たちに渡していく。飢えている農民たちは大喜びでジャスティに降っていく。ジャスティも農民(村)たちにジャスティ領になれば税も公4民6とする事を約束していく。


農民たちも今が公7民3でありプラス臨時の税も追加されている事で大喜びとなっていた。

そうなるともう流れを変える事は出来なくなってしまっていた。

元の領主たちがいくら税を元に戻そうと訴えても物資を持ち込んでいるジャスティには敵わない。飢えている者に食料を渡せる力がある者と口だけの者とでは説得力が違うのだ。


ジャスティが物資で占領地を広げ等々その領都を残すだけとなっていた。その領都も領民たちは敵ではなかった。ジャスティ達を向かい入れる様に門をかけている。

完全な敵対している者達は領都内にある城内だけであった。


熱烈な歓迎を受けるジャスティ達であるが、それを遠くの城から眺めている者達は皆頬がこけている。

少ない食料を全て城に持ち込み籠城しようとしているが、切り詰めて食している為に一日1食となっている。


そんな状況でいつまでも籠城など出来るはずもなく。城内にとどまっていた兵士たちは一人抜け二人抜けとなっていた。

城内に3000人も籠っていたが、日に日に兵士たちが抜けている事で今では2000人迄減っている。1000人減った事で少しだけ食料に余裕が出来てもいた。皮肉な事である。


そんな城を囲むだけで何もしないジャスティであったがこれは策であった。

取り囲んでいる間に領地を掌握して不穏分子たちを一か所に閉じ込めていたのだ。戦闘となればそのすきに逃げる者が出てくるだろう。その為に逃げる前に戻る場所を無くしてやろうと考え、囲むだけで戦闘無しとなっていた。それも領地が占領を完了してしまえば一気に城を落とすことになる。

後2週間もすれば全ての領地が占領を終了する予定となっている。



そんなジャスティの陣に来客が表れる。

北と南を纏めている貴族であった。

北と南の者達は情勢を見極めていたのだ。ジャスティが負ける事があれば勝った者と交渉するつもりであった。


北と南の貴族はジャスティに独立する事を告げていく。もとローマン帝国は大陸の約半分を領土とする超巨大国家であったが一人の王が治めるには大きすぎる。


北と南を纏めているこの派閥の長である貴族は、北ローマンと南ローマンとして独立する事を皇族に連なるジャスティに伝えに来たのであった。

ジャスティも全てを元に戻せると思っていない。いくつかの国に別れてしまう事はわかっているのだ。

別れた国同士が同盟なり、条約なりで繋がっていければ御の字と思っている。


ジャスティに同意を求めなくとも勝手に独立は出来るのだが、そこは皇族に連なる者の承認が有ると無いでは今後に影響が出てくる。


北と南の貴族はその辺の政治感覚が優れているのだろう。周辺貴族達を取り纏め安定した地域を作り出している。

ジャスティは、北と南の貴族にローマンを名乗る事を承諾した。


その流れを利用して西にある集団もローマンを名乗る事になった。


ジャスティの支配する中央を新ローマン帝国、東が東ローマン帝国、北は北方ローマン王国、南はローマン貴族連合国となり、西がまだ決まっていない。


西はリーフ王国とロング帝国が支援しているが中々決まらないのだ。各国の思惑と西の元ローマン帝国貴族達の思惑が絡み合い、こんがらかってしまっている。

リーフ王国とロング帝国が調整を必死になって取っているが夢を見ている元ローマン帝国貴族達と便乗している周辺国がいるために上手く行っていない。


西はともかくとしてそれ以外の地域は何とか形になり纏まりそうであった。特に東ローマン帝国は急速な発展を遂げていた。グレイ族の支援もあった事もあるが、ギルバート家の力を見せつけていた。

北の北ローマン王国は、広大な領地であるが極寒地域もある事で人口的には一番少なくなっているが、広い農地もある事で安定している。

南は貴族連合となり派閥の長(数名)が取り纏めていく形だ。暖かな地域でる事で作物が豊富に取れる事で領民たちも安定している為に各貴族達は小国の王のような立場となっている。

まぁ小国と言ってもかなりの広さがあり大陸の約半分を支配していたのだ流石ローマン帝国と言えよう。




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