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俺死んだのか、2回目の人生始まる。  作者: 只野人
2章 激動の時代
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279話 海底遺跡調査開始

いよいよ海中遺跡の調査が開始される。

メンバーはアル、皇帝(変装中)、研究者たちである。

アルが調査隊全員に球体バリアを張りいざ海中へと向かう。メンバーが10人ほどいるために今回ドラゴンを5体で向かう事になった。ドラゴンの両手に球体バリアが二つ大事に抱えられている。

アルたちはバリアの中にいるのだが、バリア内での移動が出来ないためにドラゴンに抱っこされた形での移動となる。


海底に潜りまずは遺跡の周りをぐるりと回ってみる。遺跡がドンくらいの規模であるのかもいまだはっきりしていない状況であるために、まずは全容を把握しなくてはならない。

ドラゴンが海中をゆっくりと進んでいく。アルはドラゴンって万能だなと思いながら海中を観察している。


アルの目前に広がる、光景はまさに海の中にある大都市であった。

外から見る限り外から建物に入れるような場所はない。固く閉ざされているようでどこにも隙間自体がないのだ。

何処かは入れる場所を探しながら見て回るが見た限りではどこからも入れるところがない。ドラゴンの攻撃力で一部破壊して侵入も考えたが皇帝が却下している。余程大事に思っているのか傷一つ付けるなと言い張っていた。


研究者たちも困ってしまっていた。建物内部に入れなければ研究やお宝を探しようがな事は分かっり切っているのだが、皇帝は何処か入り口があると言い張っている。どこにその根拠があるのかと問うと、皇帝はニヤリと笑い、「余を待っていたこの遺跡が入り口を作らない訳が無かろう」と言い切っていた。


アルはこいつ何言っているんだといいたかったが言葉をのみ込んだ。腐っても皇帝陛下だと気づいた自分をほめていた。


海中をグルグル回るドラゴンたちであるが、一度海上へと戻っていた。さすがに無呼吸で数時間はドラゴンでも耐える事が出来ない。

それでも2時間以上無呼吸でいられるドラゴンは最強種と言っていいだろう。

そして再びドラゴンと海中に潜るアル達は、遺跡と海底の隙間がある事を発見したことでその隙間に潜り込む事になった。ドラドンが巨体の為に隙間まだはドラゴンが抱えて行くが隙間にはアル達だけが侵入する事となっていた。バリア内にいるアル達であるが移動できない訳ではない。低速であるが少しずつなら進む事が可能である。バリアが球体である為、アルが中で歩けばゴロゴロと進む事が可能であった。拘束での移動とはいかないが、人が歩く程度の速度は確保できる。


ドラゴンが隙間目掛けてバリアを投げ込んでいく。歩く距離を少し手も短縮するために勢いよくドラゴンに投げてもらったのだ。まぁ中にいる人の事は全く考えていなかったアルにも責任はあるが、アルと皇帝以外の者達は、パニックを起こしていた。ドラゴンに抱えられているだけで緊張の中にいるのだが、それがドラゴンに投げられて暗い海底の隙間に放り込まれてしまったのだ。球体に1人でいるプレッシャーの中、何とか平静を保っていた研究者たちは恐怖で気絶してしまった者まで居た。

その辺の配慮が全くできていなかったアルであるが、今はそんな事を気にしている暇が無かった。

勢いよく投げ込まれた球体は、水の抵抗も何のそのと突き進み100Mか200Mも進んだあたりで球体が浮上をしていった。そして浮上した先には海面が存在していた。

プカプカと浮かんでいる球体バリアが10個あった。


アルは周りを見回すと海面はプールのようになっていた。建物の中であり事は確実で、大きなプールに球体が浮かんでいるのだ。

アルはバリアを解除して海面から建物に上がる。皇帝たちに同じように解除して建物内に上げていく。海


この建物は、まだ稼働していると思わせる様に明るい。石の床、石の壁に天井、天井にはめ込まれている照明が煌々と光を放っている。そして扉は自動で開き皆驚きを隠せない。


一つ一つが興味深いものでドアが自動で開くたびに歓声まで上げてしまっていた。


そんな驚きながらだが、建物の奥へと進んでいく。この建物は遺跡の中の一つの建物であることは分かるが何しろ広かった。長い廊下と幾つもの部屋がありとても一日では調査は終わらないだろう。



そこでアルたちはこの場所をキャンプ地として長期の調査に切り替える事になった。

入りがドラゴン任せ、出るのは徒歩となるが、一度出入りが確実に出来るかを検証していく。

まずはアルが一人で海に入り遺跡の出口まで行く事になった。重りを持ち海底に沈むアルを残された者達は真面目な顔をしながら見送っていた。研究差たちは一刻も早く見て回りたいのだ。邪魔者は速くどこかに行ってほしい顔をしている。


そんな研究者たちとは違い出入りが確実でなければならないと考えるアルはトボトボと海底を歩いている。ドラゴンに投げられた時はほんの一瞬に感じていたが歩くとかなりの距離があった事が分かる。


トボトボと歩いて遺跡の隙間(出口)に到達する。そしてドラゴンに抱えられて本当の海面に浮上する。

外では大勢の者達は今か今かと待ち構えていたアルは建物内部の侵入が出来た事とこれからは遺跡内部に拠点を設ける事を告げていく。アルの言葉に研究者たちは大歓声を挙げる。研究バカの集まりと化しているこの集団は、もう収拾がつかなかった。


アルは急かされるままに、又海底へと戻っていった。


何往復したかもわからない程行ったり来たりのアルであるが、人と物を運びきった。


遺跡内にはもう100人程度の研究者が滞在している。その100人は、建物の中に散らばり各自が興味の引く物の前で唸ったり、頭を抱えたり、踊っている者まで居る。


これからの調査のためにまずはマップつくりから始まる。巨大な建物の中はまさに迷路と言っていいだろう。小路の異物を求めながら班に分かれてマップ作りと作業は移っていく。

マップ作製を行なっていると次々と報告が入ってくる。この巨大な遺跡は都市が海底に沈んだ物であるために高層ビル内には店もあり品物も残っている。その品物も量が増えていくと一城に運ばなければならない。アルは運送屋となっていた。

アルが一番早く確実に運べることで海中と海面を行き来している。実際は海底のドラゴンまであるが球体の扱いに慣れてしまった自分を自分で褒めていた。




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