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俺死んだのか、2回目の人生始まる。  作者: 只野人
2章 激動の時代
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265話 占領地政策

コルテア王国が降伏したことにより、コルテア王国の戦争は終了した。当り前だが王国民は戦争が終わり臨時の税が無くなった事で貧困生活から脱する事だ出来ると皆喜んでいる。表向きは講和を祝っているが本音は臨時税の廃止に喜んでいた。



そんな中でローマン帝国に占領され、今後ローマン帝国民となる元コルテア王国民の表情は余りさえない。

不安の表情が見て取れる。そんな不安な表情をしているもの達にローマン帝国の内政官が広場で告知をするために集まっていた。

内政官の告知で今後の自分たちの扱いが気になり多くの者達が集っている。

内政官が広場に入り設置されていいる上段にのぼる。告知の内容としては、税は4公6民(ローマン帝国基準税)そして3年間は3公7民と発表されると民衆から歓声が響く。

内政官は歓声が落ち着くのを待ちその他の告知も告げていく。

税の他にも占領していた領地には元領主たちも残っている者も居る。この領主たちは、占領時にローマン帝国軍と戦い敗れて降伏した者達である。領主たちの多くは占領される前に逃げ出した者も多くいたが、残っている領主は逃げ遅れてしまった者と領民の為に残った者がいる。

ローマン帝国としては後者を優遇したいが今は平等に接する事が決まっていた。その為に領主のいる領地は現状安堵となっている。何か問題が起きればその都度対応する事になっている。



この発表で残っていた領主たちは安堵の表情となっている。そして逃げ出した領地の領主不在地は、今のところローマン帝国の直轄地とされたが、内政官の次の言葉で民は歓声が沸いた。

内政官は不在領地の領主は、平民、貴族と関係なくハマ王国とヒドレイ王国で功績のあった者を領主とする事を告げたのだ。

貴族達の目にキラリと目が光る。平民たちももしかしてと期待でやる気が出てきていた。

これはローマン帝国のいつも使う手であった。占領時は何かと問題も起きる事で、新たな帝国民となった者達に夢を与える政策をとっているのである。戦争を一年中継続して行っている帝国だからの出来る政策である。


内政官が上段から降り去っていくが誰も気にしていない。この告知の話題で民衆は盛り上がっていたからだ。

その他にも変わった事が多くある。占領地の物価が下がった事だろう。ローマン帝国が価格調整を行ない、物価の上昇を抑えていた。もう一月、二月立てば物価は自然と安定するが、この一月二月が重要であり安定を優先するローマン帝国は神経をとがらせている。

金をばら撒き民の生活を一気に活気つかせ、経済が回るようにする、属国であるコルテア王国との格差を見せつける意味もある。


この政策を見せつけられるコルテア王国は溜まったものじゃない、特に両国の国境の町や村はその格差に不満が溜まっていく。その不満解消には金が要る。コルテア王国に戦争の為、金はなく借金がる状態なのだ。

その為にローマン帝国のような政策を取る事が出来ない、税は4公6民は何とかなるがそれ以外は直ぐに金は必要であり、今のコルテア王国は無理な相談であった。そこにローマン帝国がコルテア王国に低金利で融資と援助をしていく。これが又絶妙な匙加減である。

援助は物資を中心に行う。広大な領土を持つローマン帝国内で不要な物や余っている物を大量に譲るのだ。勿論コルテア王国が必要な物であるためにコルテア王国民は喜んで援助してもらっている。

ローマン帝国は広大な領土であるために豊作の地域、不作の地域と色々あり、輸送が発達した今だからこの体制を維持できていた。これはギルバート家のケリーを中心とした輸送業が大きな役目を追っている。

ダンジョン間の移転と飛竜輸送と横断鉄道がローマン帝国を今を支えている。


話がそれてしまったが、コルテア王国は、ローマン帝国に借金を追う事で属国としての地位が不動の物になっていく。悲しい現実である。

そしていつがローマン帝国に飲み込まれるのだろうか。




そんな中、一人の少年がローマン帝国の臨時地方統治館の屋敷を訪れていた。

この少年は、元コルテア王国貴族領主であり、領地を継承権を持つ者であった。だが今回の戦いで父親が戦死したためにまだ未成年のこの少年を領主と認めるのかを協議している所であった。その結果を聞く為にこの館を訪れている。


少年はまだ9歳であり、通常であれば父が亡くなった場合は母親が領主代理となり少年が成人後に正式な領主とする事が一般的であるが、今回はこの少年と妹の二人しかいないのだ、成人している者がいないために協議となっていた。

通常出れば認める事は無いのだが、この話を持って来た者がカインであった。カインは街中をブラブラと歩き回り散策をしていた。その時に少年と少女に出会い。大人に脅されていることろを助けた事がきっかけとなり事情を知ったのだ。

少年は、妹を守る為と領民を守る為にと必死で訴えた。

カインは9歳の少年に同情ではなく、魅力を感じていた。

この少年は、必ず伸びると言わせるほど才能を持っていた。

カインの鑑定で今まで見た中でも最高レベルの数値であった。このまま少年を放置すればチャンス自体が永遠に来ないだろう。9歳でしかない少年では誰も信用しないし誰も相手にもしないからである。


カイン「お前は9歳で領主としての仕事が出来るか。」

少年「出来ると思う。父上の仕事はきちんと手伝っていたし、屋敷には資料もきちんとある。だけど今はその屋敷に入る事ができないんだ。直轄地とすると通知されて追い出されしまったから。」


少年は悔しそうな表情をしている。9歳でなければ成人していればこんな事には成らなかったと悔しくて仕方がないのだ。

そんな少年の願いをカインは叶えることにした。カインの妻であるルビーと家臣たちがみんなウルウルした目でカインを見つめている事も理由の一つだが、少年の才能を見てみたいと思った事もある。


少年の領地は伯爵領でありかなり広大な領地であるために9歳では無理だろうと協議されてしまったが、カインが俺の任せろの一言で少年が貴族として領地を引き継ぐことが決定した。元伯爵領であるがローマン帝国となったために一つ爵位が下がってしまう。少年はローマン帝国子爵となり領地の安堵決定した。



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