表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺死んだのか、2回目の人生始まる。  作者: 只野人
2章 激動の時代
255/306

255話 島の消滅

アルとカインは、島の上空にいる。

島の全体を把握しているのだ、これから島を消滅させるために芝居を行なう為である。数頭のドラゴンも待機中である。芝居としてはドラゴンが最大級のブレスを吐き島を跡形もなく吹き飛ばすと言う物である。

実際にドラゴンであれば出来ると思われるが、島を消す事はしない。


島ではノースリズ王国の軍人たちが島からの避難活動を行なっている。その中でアルは一人島の中心に向かい島のダンジョン化をしていく。今回はフィールド型で島全体を使う。ダンジョン化したら光の反射を使い外からは見えなくする作業を行っていくが、ドラゴンの演技と合わせなければならないためにアルが合図を出す事になっていた。


アルは折角ダンジョンを造るのだからと色々と考えていた。

このダンジョンはノースリズ王国の軍が強化の為に使うようで一般の冒険者や探索者には解放しないと両国からは説明されている。その為に少し凝った物にしようと考えている。

個人の戦いではなく集団戦を想定したダンジョンにすることにしている。魔物が群れを作り集団対集団の戦いとするのを基本として魔物の配置を行なっていく。


そんな作業を行なっていたアルであるが、ノースリズ王国の軍人達の避難が完了したと知らせが入って来てしまった。アルは急ぎダンジョンを隠すための作業に入る。そして上空へと合図を送る。

そしてドラゴンたちが一斉にブレスを吐いた。


(GOOOOOOOOO)


4体のドラゴンかは放たれたブレスは見た目は島を直撃しているように見えるが実際は微妙にズレている。

島の手前と少し上と両サイドに放たれていた。船から見ている観客は島に直撃しているように見えているだろう。ブレスと同時にダンジョンが光の屈折で見えなくさせていく。

ドラゴンブレスが終わるともう海しかなくなっていた。


船から見ている観客たちは歓声なのか悲鳴なのかよくわからない歓声を挙げていた。


これで島が無くなった言う噂は広がっていくだろう。




ドラゴンブレスは、かなり強力で大きな津波を発生させてしまっていた。アルたちは知らなかったのだが、別大陸に大きな津波となり、一つの都市と多くの村をのみ込んでいた。




島消滅の演技が終わると次は、島の住人達の移動であった。これはケリーに頼んであるので問題はないのだが、東諸島での生活基盤作りはこれからであった。

先に島の消滅作業となり、移住等は後回しとなっていたからである。

そんな元住民たちは困った顔はしていない。ギルバート家からの提案は普通ではありえない程の好待遇であるのだ。移住を承諾すれば、農地と家が付き、すぐにでも農業が行えると言うのだ。開拓もなくすぐに種付も行える環境を用意できる事を知りみんな顔が綻んでいた。(ニコニコ)



一方、ノースリズ王国の軍人たちは表情が暗い、これも一部は演技であるが実際の兵士たちは真実を知らされていなかった。真実味を出すために軍の上層部にしか真実を告げていなかったのだ。

島が消滅するさまを見たノースリズ王国の軍人たちは悔し涙を流している者もいた。

その様子を船を出している商会の者達はきちんと見ている。


そして軍人たちがノースリズ王国内に到着すると噂があっという間に広がっていった。

ノースリズ王国が、思惑通りに誘導していたが予想外の事も出てきていた。ノースリズ王国とリーフ王国とで戦争だと騒ぎ立てている貴族達が出てきてしまっていた。これは王国と軍が島のダンジョンを王国貴族にも秘密としている影響であった。ダンジョンは金を生む事でノースリズ王国は国で独占したかったのである。その為にノースリズ王国貴族には伝えていない状態となっている。

真実を知らされていない貴族の一部は、ノースリズ王国弱きととらえて賛同する貴族達でリーフ王国内にちょっかいを駆けてきている。リーフ王国の村を攻撃してくる嫌がらせを行なっていた。さすがに村を占領などはしていないが、万一死人が出れば両国も引く事が出来なくなってしまう。リーフ王国はノースリズ王国に対して貴族達の引き締めを依頼している。



カイン「アル上手く行ったな。」

アル「ええそうですね。これでよかったと思います。」

カイン「どうだよな誰も困っていないんだもんな、流石アルだな。」

アル「カイン兄はこれが終わってから領地に帰るんですか。」

カイン「帰える訳ないだろう。帰ったってやることないしな。他で何か揉め事でも探すぞ。」

アル「・・・・・・あっそうだ、カイン兄。東に行ってみないですか。」

カイン「おーーー、ローマン帝国の支配していない東か。」

アル「そうですローマン帝国に対抗していると国があるんだそうですよ。」

カイン「強そうなやつが多くいそうだな。行くか、いつ行く。」

アル「移住が完了したら行きましょう。ですが内緒で行きましょう。みんなにばれると煩いですからね。」

カイン「応、分かっているって俺は口が堅いので有名だからな。」

アルは何処がかたいのだと思ったが何も言わなかった。そうカインは口が空気よりも軽かった。


アルとの会話をした後の食事の席でもう東に行く事をみんなに喋ってしまっていた。アルはカインには出発当日に話すべきだったと後悔していた。

これで横やりが入ってくると分かっているからである。家臣たちが苦情を言いに来る姿が想像できてしまった。そこでアルは、ならば家臣たちも連れて行こうと思い。抽選を行う事にしたのだが、この抽選はギルバート家全体となってしまった。事あるごとにカインが自慢しながら東に行くと言いふらし、多くの者達の知る事となってしまっていたからである。


アルは仕方ないと諦めて100人で東に視察(遊び)に行く事になった。連れて行く100人を選ぶことはかなり大変な作業となってしまった。ギルバート家の中からの100人である。アルの家臣でトムとアスカはもう決まっている。カインの家臣である、ミールとガイス、ユウレイとスミス、そして妻のルビーが一緒に来ることになった。カインの妻が行くとなればアルの妻であるアンネローゼが黙っていない。私も行くとなり、アル達4人とカイン達6人、家臣団100人の大所帯での旅となってしまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ