254話 島問題
役人からノースリズ王国との揉め事の解決策としてカイン特別管理官の派遣がリーフ王国の上部に挙がってきていた。
リーフ王国の宰相等は、二人とも表情は冴えない。
宰相「陛下、カイン殿の派遣は、問題を大きくするでしょう。」
陛下「・・・・・だろうな、だがギルバート以外で解決するとも思えんな。」
宰相「・・・・この問題を放置する事は出来ませんな。仕方ありません。」
こうしてカインに島問題が伝えられた。
カインは、リーフ王国の役人から、この問題の説明を受けていた。
カイン「要するに、島の所有をハッキリされると言う事だよな。」
役人「いいえ違いいます。その事をぼかして問題を解決していただきたいのです。」
カイン「そりゃ無理だろう。」
役人「・・・そうなんですが、そこを何とかカイン様のお力で解決してもらいたいのです。」
カイン「・・・一番は、争いが無ければいいんだよな。」
役人「そうなります。これ以上ノースリズ王国との関係がこじれないよう出来れば問題は有りません。」
カインはその問題と成っている島を一度見てみる事にした。ドラゴンに乗り島の上空で眺めているとノースリズ王国と農民が揉めている。カインは地上に降りて仲裁に入る。
突然空からドラゴンが来たことでノースリズ王国兵と農民は唖然として争いどころではなくなっていた。
そしてカインがドラゴンから飛び降りて来た。
カイン「この島を調査していたんだが、何か揉め事か。」
農民はカインにこの島を追い出されそうだといい、ノースの軍人は、この島はノースリズ王国が領有している島であり、リーフ王国民が住む事は出来ないと主張している。カインも分かっているが如何すればいいかが分からない。
そして揉めている間に島の領民とノースの軍人たちがゾロゾロとみんな集まってくる。
この島に住んでいる者の殆んどの者が今一同にかえしている。
所々で怒鳴り声が聞こえてくる。その場が騒然となる中カインは「鎮まれーーー。いいか島の問題は今解決策を練っている。近いうちに解決するから少し待っていろいいな。」
兵士「解決策は簡単だ。リーフ王国が出ていけば解決すんだ。」
「「「「「おーーーー」」」」」
農人「何言っているんだ、お前らが出て行けーー」
「「「おーーーーーー」」」
カインはこりゃ駄目だと思い。2,3日後に又来ると伝えそそくさと帰ってしまった。問題解決にはアルの知恵が必要と思い急いでアルの元へと向かっていた。
カインはアルに島問題の事を伝えて案を求めているが、アルも国と国の問題に王国民の感情問題の両方を一気に解決する事は無理だと突っぱねる。
だがカインは食い下がり、何か案を出せとアルに迫っていく。
アルも解決策がある訳でないが、カインからもう一度話を聞いていく。
島問題
1,両国は問題としたくないために不干渉としていた。
2,リーフ王国民が移住
3,ノースリズ王国軍が駐屯
アルは必至に考えている。両国間はこの問題に触れたくない。王国同士の関係を崩したくないために触れたくないのだろう。王国民に対して問題が表面化すれば引く事が出来ないからだ。
ノースリズ王国としても軍事拠点を作り維持する事は負担でしかない。島の拠点はかなりの負担になるだろう。
リーフ王国民の者達ははっきり言って移住させれば済む、アルの所有ししている島へ移住させてしまえば問題は解決するだろうが、そうなるとリーフ王国が負けて撤退と言う事になってしまう。リーフ王国としては其れでは問題解決にならない。
アル「カイン兄、問題の元が無ければ争いにならないでしょう。」
カイン「ん、どういう事だ。」
アル「島を無くせばいいんですよ。」
カイン「アル、島を無くせばって、島だぞ。小さな島だけどそれなりの大きさがあるんだぞ。」
アル「カイン兄、いいですか島が無ければ争いは無くなります。リーフの王国民はギリバートの島へ移住させれば問題ないでしょう。ノースリズ王国も問題の元が無ければ騒ぎようがありません。」
カイン「俺、偶に思うんだけどアルって過激だな。」
アルはカインの言葉にびっくりした。俺が過激そんなことないだろうと周りを見回した、すると周りにいる家臣たちは妙に納得顔している者達ばかりであった。
アルはえっ俺って過激なのかと思うと、まぁ島を無くすなんて過激だなと納得してしまいそうになったが、其れではダメだと思いもうひと捻りしていく。
島が無くなる、島を破壊して消滅させる、島を隠してしまう、「島を隠す方がいいな。」
アルはカインにドラゴンを使い、島を破壊して消滅させる芝居をする。その間に島全体を隠してしまうと告げる。
ダンジョン化して島を見えなくすると言うのだ、カインは「ほーー」っと感心しているようだ。
カイン「ノースリズ王国の兵士たちが島を退去するか。」
アル「無理ですね。そこはノースリズ王国に撤退指示を出してもらいましょう。」
カイン「そうだよな、リーフの役人に急いで伝える。」
アルは島の移住者の受け入れる先を東諸島に決めた。人口の少ない東諸島であれば優遇しても問題ないと判断したからだ。何しろ北の島へ好きで移住していく者達だ何か訳アリの者達だろうと予想している。リーフ王国内を追い出された者でなければ北のある島へ等好き好んで行く人はいない。
カインは急ぎリーフの役人に連絡を取り、島の解決策を伝えていく。役人はカインの説明に眼を丸して驚いていた。
そしてノースリズ王国もダンジョン化後に島に入る事を条件に承諾した。
ノースリズ王国軍も芝居に参加する事になった。両王国民に上手く伝わるようにしなければなならないからである。
ノースリズ王国は軍の撤退用の船を商家に依頼して王国民に伝わるようにした。リーフ王国は農民移住はギルバートのお任せ状態であり何もしていない。
そんな準備に一月ほどかかっていた。
リーフの移住者たちは、この島への移住は、金を払い島を買っていたことが分かった。誰がこの島を売ったんだと言う事になり、一時大騒ぎとなっていた。リーフ王国でこの島は本土いる貴族が自分の領地と言い張り勝手に領民として受け入れていた。実際は王リーフ国の直轄地であり貴族の領地ではない。
この問題はリーフ王国の丸投げされ、ギルバート家は島移住者の移動だけをすることにした。




