24話 みんな混乱中
従士家には家名が無かった。そこで新しく家名を決める事となり。各従士家の希望を募った。
従士家① 当主 クレイ・ファースト
従士家② 当主 カルロス・フォンテーヌ
従士家③ 当主 マインズ・フィールド
父「これで従士家も領主になれるな。流石に家名がないとな。」
祖母「従士家もこれで報われるわね。80年もギルバート家に仕えてまともな褒賞なんて今回が初めてでしょう。」
父「でしょうね。ギルバート領に余裕が出来たのがこの2,3年ですから。」
祖母「そうね。本当に良かった。」
父「従士家が領主になるので、新たに従士家を創設します。まぁ元従士家からの枝分かれですがね。」
祖母「従士家は親戚も多いから丁度いいわね。」
|ーーカイン領 人口約4500人
ギルバート男爵家ーーー|ーーアル領 人口約4000人
人口約6000人 |ーーファースト領 人口約4000人
|ーーフォンテーヌ領 人口約4000人
|ーーフィールド領 人口約3500人
|ーーラーク領 人口約4500人
祖母「ギルバート領は人口が10倍になっているわね。」
父「はい、今も増え続けていますからもっと増えるでしょう。」
組織図
|ー従士家(担当/騎士・兵士) 領内警備等
|ー従士家(担当/騎士・兵士) 直轄地担当
ジーク男爵ーーレビン嫡男ーークリスーー|ー従士家(担当騎士・文官) 内政
| | |ー従士家(担当騎士・文官) 内政
| | |ー従士家(担当騎士・兵士・外交)王都勤務
|ーーーー| |ー町・各村(担当 クリス)
|ーーーーー|ー外交部 (担当 ジーク)
|ー公共施設(担当 メイヤー、マリー、ケリー
| 館、他施設の侍女、メイド他使用人の管理)
|ー軍部 (担当 レビン騎士団長)
父「新しい従士家も5つでは足りないかもしれません。後2つ、3つはほしいですね。」
祖母「今は難しいでしょう.新領主家でも従士家を造らなければならないでしょうし。」
父「ですね。王都で公募する手配もしていますから優秀な人材も多少は来るでしょう。」
祖母「それならよいのですが、私も王都へ行く事にまりましたから領地の事はお願いしますね。」
父「はい大丈夫です。私には優秀な息子たちがいますから。」
祖母「息子たちは良いとして、娘たちはどうするの。マリーは婚期でしょう。」
父「出来れば外には出したくありません。これからギルバート領は大きくなっていきます。身内が内政や新たな領主となり未開発地域を発展させなければなりません。マリーにはギルバート領内と関係領地で見つけます。」
祖母「そうね。未開発地域が広すぎるわね。」
その頃、アルは自分の領地予定の町に来ていた。
トム「アル、この町がアルの町なのかー、すげーなー。」
アル「そうなる予定だけど、なんかみんな笑顔じゃないね。」
アスカ「本当ね、なんか沈んだ顔してるわね。」
アルは、商店のおばさんに声を掛ける。
「おばさん、この町に今度引っ越してくるんだけど仲良くしてねー。にっこり。」
おばさん「へー坊や、引っ越しかい。大変だねー。ここは住む分には最高だよ。今度の領主次第だけどね。」
アル「どうしてー。」
おばさん「それはね新しい領主が税を決めるからだよ。今までの領主は6割を税として持っていってたんだ。男たちは徴兵されて一時期は女子供しかいなくなったのさ。」
アルたちは色々と情報を集めて回った。元クレイン領は農家(税)が6割、商業、工業の者達も物品か金を税としてかなり絞り取られていたという。
アルはよく生活出来ていたなーという感想だ。
治安維持は元従士家の者達が今は請け負っているがそれもアルが領主として就任するまでだ。従士家も新たな領主、新しい従士家などに別れる事で大忙し(混乱中)状態である。
トム「なぁアル本当にいいのか、家がアルの従士家になって。」
アスカ「そうよ、家なんて元農奴よ、農奴。」
アル「問題ないよ。このアル領地の領主は俺だからね。将来は成人したらアル家の騎士たよ。」
アルはトムやアスカと子供部隊の者達を引き抜きアル領に連れて行く事にしている。もちろん家族ごとであるが、トム達の多くは元農奴(小作人)であるが、その中で兄弟の多い者達はギルバート領に残る者アルと一緒に出るものとに別れる。今ギルバート領は領民全体で大混乱中となっている。
今のギルバート領も小作人から自作農家に変わっている為に農地を手放す者は少ない。分家をつくる者達が多く出ている。(子だくさんでよかった)
トム「家は4人兄弟で男3人で俺(次男)と弟(3男)はアルについていくよ」
アスカ「家は私(長女)と兄貴(次男)で行くわ。ほかの兄弟は自作農家で頑張るみたい。あっ妹もついてくるって言ってたかな。」
アル「他の子供部隊はどう?」
トム「一家全員でくるのは6家族だね。親戚に田畑を任せることが出来るみたい。農家では無くて家臣になれるからみんな燃えているよー。」
アル「目指せ、豪農家で従士家ってことだね。」
今のギルバート領は領民全員が成り上がる好機となっていた。元農奴が自作農になり、後の継げない次男以降は分家を作り自作農家、商人(店)、領主の家臣へと自由に選べる事が出来る。みんな真剣に考えいる。
その流れに完全に乗り遅れているのが、元クレイン領民と元ラーク領民たちである。まだ難民としてギルバート領に逃げ込んだ者達は早くからの情報とギルバート民たちの影響で小作人からの脱却を模索している。多くの者達が自作農へと変われるだろう。
その頃ジークは
ジーク「おぉぉ、アレン来たぞー。」
アレン「ジーク待っていたよ。蒸留酒で乾杯だ。」
ジーク「美味いなー、家の領地産だが、王都で飲む酒は美味い。」
アレン「もうすぐ、奥さんも来るんだろう。自由に飲めなくなるぞ。」
ジーク「一緒に飲むさ。あいつも酒好きだし、これから貴族同士の付き合いも出てくる。味が解からなければ拙いだろう。」
アレン「ククク、物は言いようだな。飲むための言い訳だな。
ジーク「違いない。」
男二人はほぼ毎日くだらない話、くだらない言い訳を肴に飲んでいた。もの凄く楽しそうであった。