237話 ガイア奴隷王誕生
捕虜となった5人はアルの前に連れてこられていた。
捕虜となった事が余程怖いのか、みんな震えている。
アル「お前たちは捕虜となった。これからは裸で過ごすようになるのかな。」ニヤリ
捕虜「まままま待ってくく、ください。金を払いますので奴隷にしないでください。」
必死のお願いにアルは何でそんなに必死なのかと問うと、捕虜たちは、一度奴隷とり身柄が解放されたとしても奴隷となった事で今の地位は無くなると言う。そして一度でも奴隷となれば貴族達から元奴隷として見られ普通の生活が出来なくなると言う。ガイア王国では奴隷に落ちた者は貴族でも人として見てもらえずにさげすまれていくと言う。自業自得だろうと思ったがアルは何も言わなかった。
そしてアルは、どうせならばガイア貴族を奴隷に一度落としてやろうと考えたのだ。カイン達とガイア王都王城へと赴き貴族達を攫ってくることにした。
そうと決まればみんな早速準備を始めている。誰も誘っていないのにルビーやトム、アスカは一緒に行くつもりのようだった。
アルとカイン他がドラゴンに乗ってガイア城へと向かっていく。
そしてガイア城上空にドラゴンが現れると城はパニックとなっていた。そんなことは気にせずにアルたちは城の中庭に強制着陸で降り立つ。そして城の中に入り、片っ端から気絶をさせていく。ついでに手足を折っていった。
逃げまどう城内の者たちだが出入口をドラゴンが塞いでいる為に外へは逃げられなくなっていた。
城内は数千人の者達が働いているが、アルたちに敵う者はいなかった。騎士や衛兵がアルたちに挑んでいくが腕を斬り落とされて終わりである。
その後アルを見ている者達はもう逆らう気持ちが無くなっていた。そして王の要る部屋にたどり着く。
大きな部屋に、裸の奴隷が4人ほどいたが無表情であった。
王の側近達であろう者たちがアルたちに斬りかかるが腕を斬り落とされていた。
アル「もう終わりか。次はいないのか。」
側近「・・・・・」
アル「お前が王だな。お前は今日から俺の奴隷だ、」
王「ききき貴様何を言っている、余はガイア王だぞ。」
ボコ、ボコボコボコ。
アルはガイア王を軽く殴りつける。本当に軽くだが殴られている王には思いっ切り殴られている感覚になっていた。顔はパンパンに腫れてしまっている。
アル「いいかよく聞けよ。お前たちを滅ぼす事など簡単なんだよ。だがな滅ぼすのは俺達じゃないんだよ、お前たちが奴隷に落とした者達がお前たちを滅ぼすんだ。俺たちはその手伝いをするだけだ。」
王はアルが何を言っているんかをすぐには理解できなかった。ガイア王は生まれた時から奴隷に囲まれ君臨していた。まさか自分が殴られ、奴隷にされるなど一度も考えた事がなったのだ。
アル「嗚呼、一生奴隷じゃないぞ、10日ぐらいかな、俺もお前みたいな奴隷は要らないからなアハハハ。」
アルはこの城内にいる全ての貴族達を奴隷とした。10日ぐらいの積もりであるがあえて何も言わなかった。貴族達は絶望したような表情をしている。そして奴隷となっていた者たちにはきちんと服を着るように指示を出し。奴隷と貴族が逆転した形にした。
アルは次々とガイア王国に対して政策を告げていく。ガイア奴隷王はアルの言う通りにサインをしていく。(サインをしなければ殴られる)
1,ガイア王国は奴隷解放を行なう。万一逆らう者は新たな奴隷とする。
2,ガイア王国内で奴隷とされていた者は、ガイア王国よりそれまでの賃金を支払う。
3,ガイア王、ガイア貴族は、アルフォード・フォン・ギルバトーの奴隷となる。解放条件は要相談とする。
4、ガイア王国は国境を300年前に戻し他は全て放棄する。
5,ガイア王国は旧奴隷制度をすべて撤廃するが新たな制度の下で奴隷制度を維持する。
6,新たな奴隷制度では奴隷が上位となり国の運営を行なう。ガイア王国王は奴隷王としその下には下民、平民を上級平民、兵士、騎士そして最下層を貴族とする。
この無茶苦茶な、告知をアルはガイア王国奴隷王に署名させて公布した。ガイア王都は大パニックとなっていた。今までの奴隷制度とは全く反対であり。奴隷を解放しなければ奴隷となってしまうが、ガイア王国の新制度では奴隷が上に立つことになっている。どれが正解なのかが分からずに右往左往している。だが奴隷だけは解放していた。万一調査が行われ田場合を考えたのだろう。奴隷たちは解放されてしまったが奴隷として生きてきたのだ何をしていいのかが分からずに佇んでいる者が多くいた。
アルはそんな奴隷たちを保護していく。
10日の間に王都中の奴隷たちを解放して軍港に連れて行っていた。今王都には奴隷王と貴族奴隷しかいない状態となっていた。
この布告は、ガイア大陸全土に布告され国中で騒ぎとなっていく。
そしてアルがガイア王を奴隷にして12日目に王を奴隷から解放する事になった。
ガイア王や貴族達は裸から服が切れる事を喜んでいた。だが城内に勤めていた者達の目は冷たい。この国でも長年の習慣なのだろう一度でも奴隷となった者達は、人扱いされなくなると言う事を王や貴族達は完全に忘れているようであった。
アルたちは、やりたい放題やっていた。そして王たちを解放して軍港に戻っていった。
解放され一息ついたガイア王は、無理やりサインさせられた布告を取り消す作業を行なったが、奴隷王となっていた12日間で家臣たちから冷たい目で見られている事にやっと気づいた。
そして威厳を取り戻そうと,必死になればなる程に周りの目が冷たくなっていった。王はやっと気づいた挑んではいけない相手に戦いを挑んでいた事に気付いたのだ。
ドラゴンに乗り城に簡単に侵入出来る者達なのだ、やろうと思えば何時でも殺すことが出来る事にやっと気づいたのだ。
ガイア王としては、講和を求めたいがギルバート家は応じないと言われている。ガイア王国を滅ぼすと告げられているのだ。どうやっても自分たちが生き残る道が見えないのだ。昔に滅ぼした国が攻めてくるまで大人しく待っていなければならないのだ。その間は、元奴隷と蔑まれて見られるのだ。
王は何とか解決策を探すが、誰も相談自体にもならない。今まで媚びへつらってきたいた者達は王に近づく事がなくなっていた。
そして秘かにガイア王は貴族達によって退位させられるだろう。ガイア奴隷王と言う不名誉な称号が出来てしまったのだガイア王国としてはそんな王は存在していなかったことにするつもりらしい。