233話 ガリレオ王国の怒り
ガリレオ王都の制圧作戦は順調に進んでいる。アルたちは王城を目指している。
城の前にはガイア兵がずらりと並び城を守っている。そこにはガリレオ王国民の肉壁はない。全て敵である。
アルはニヤリと笑うと剣を2本だし走り出す。2本の剣は、生き物のように自由自在に動いている。まるで剣に意思があるかのような動きであった。アル自身も剣だけではなく体全体を使っている。蹴りや体当たりでガイア兵を倒していく。ガイア兵が多いことである為にドラゴンのマジックを呼び出す。マジックは待ってましたと言う感じで勢いよく暴れ出していく。マジックは体を小さくして戦い易くしている。巨大なドラゴンであるがマジックは、体を小さくできるのだ。人よりは大きいがそれが丁度良いのだろう、尻尾を振り回し一度に4,5人を吹っ飛ばしている。そして小さなブレスを放ち数十人を殺していく。
アルはマジックに外の戦いを任せて城内に潜入していく。城内でも多くのガイア兵が待ち構えているが、斬り殺していく。アルたちに追いつくように正面から攻めていたジークたちが現れる。これで戦力が過剰となってしまっていた。
アルはジークに半分は王都内制圧に回すように伝える。ジークも了解したのか兵が分散していく。
空間が空き少し戦い易くなったアルは、豪華な鎧を着ているもの達を探していく。高級軍人たちは直ぐに殺さず情報を得るために捕虜とするように伝える。手足ぐらいは斬り落としても生きていれば問題ないとしていた。下手に無傷で捕虜とすれば反乱される恐れもあるのだ両手両足が無いぐらいが丁度よいのだろう。
極悪非道な者達なのだ、殺すだけでは恨みが無くならないガリレオ王国民の為に今は生かすことにしている。
アルが立派な扉を開けるとそこには、ガイア軍幹部たちがいた。
アル「ガイアの者だな。大人しく捕虜となるか殺されるかを選べ。」
将軍「何をほざいとる。死ねーーー。」
ガイアの将軍がアルに斬りかかる。アルの2倍はあろう大男が大きな間でアルを頭上から感がひり下ろされるが、そこにはアルの姿はない。将軍の剣は空を切り、床に刺さってしまっている。その横にアルがいる、アルは将軍の二つの手を斬り落とす、斬った手首が焼けて止血していた。アルの剣は炎を纏っている。斬った直後に焼かれ止血していたのだ、殺さないために焼いているのだがかなりえぐいやり方である。
「ギャァァァァ。」
アル「おッ熱かったか。我慢しろよ。」
アルはその将軍の足を斬り落とそうとしたがやめた。運ぶのに苦労すると思いとどまったのだ。アルは後にあの時はいい判断をしたと自画自賛していた。実際に足を斬り落としてしまった兵は運ぶ作業が出来てしまうかなり大変であったという。
そんなことは後の事である。今は他の将軍たちを捕獲しなければならない。将軍たちもパワードスーツを着ている為に戦闘能力は有るだろうが、あの大男以外はかなり弱そうな感じがしている。
実際に戦闘職ではないのだろう。
アル「降伏するか。」
将軍「戦時捕虜の待遇を約束しろ。」
アル「はぁ、何バカなこと言ってんだ。お前たちは何をガリレオ王国にしたと思っているんだ。何が戦時捕虜の待遇だ、そんなもんあるか。」
将軍「・・・・・」
アルは数十人はいるだろう軍幹部たちの両手を斬り落としていく。驚き手を隠す者も居たが、その者達は肩から斬り落とされていた。30人弱であろう者達のうめき声が聞こえる。
アルの後を追ってきた兵士たちがこの転がっている軍幹部たちを連れて行く。中庭に縛って放置するようにしているようだ。
そして城が制圧されると城内に掴っていた者達が解放されていく。ガリレオ王国の王族と貴族達は地下に纏て押し込められていた。
ガリレオ王国の王太子と王子達は見せしめの為に残虐に殺されてしまっていた。
そして何人者貴族達は毎夜ガイア王国の者達におもちゃのように遊ばれていたと言う。全ての者達が服を着ておらず、裸で過ごしていたようだ、王族、貴族以外の者達はきちんと服を着ていた。
助け出した貴族の中には自暴自棄になっている者も多く、今後のケアが大変だろう。
生き残っていたガリレオ王は、ジークと話し合い報復の支援を願い出ていた。まずは国内のガイア兵を駆逐する事だが、なるべく殺さずに生け捕りにする。
ガリレオ王国内の兵力は、時間はかかるが問題なく生け捕りに出来るだろう。
それ以外にガイア王国へ報復する方法があまりないのだ。唯一ガイア王国に攻撃をかける事が出来るのはワーバーン隊で空爆だろう。
そしてガリレオ王国の王と貴族達が報復について話し合ったようで一つの結論に達していた。
ガリレオ王国の貴族達は跡継ぎを残し現当主たちはガイア王国まで行き報復をするというものであった。
その怒りはすさまじくジークでさえ口を挟む事に躊躇してしまった。
報復の方法としてワイバーンで空爆となるがその前にガイア王国に知らしめる必要があるとなり、大量のビラを作成する事になった。内容はガリレオ王国に足して行った数々の悪行とその不服をするという内容である。数種類のビラを作りワイバーンで国中に撒く事になった。
アルたちはガリレオ王国に全面協力する事になっている為に、ビラが出来上がるとワイバーンでガイア王国へ向かい上空からビラを撒き戻ってくる作業となっていた。
このビラまきはガイア王国で大きな反響を呼んでいた。ガイア大陸が統一されてはいるが全てがガイア王国の民ではない。王国民ではあるが元は滅ぼされた国の者達が多くまだ生き残っている。
その者達にもビラがまかれている。希望を持つ者、希望が持てない者も居るが、ガイア王国が攻撃されることは分かったようでガイア王国内では動きが激しくなっていた。
そしてワイバーンによるガイア王国空爆が始まる。
この空爆は、取り敢えずはワイバーン隊300個中隊による空爆攻撃となっている。50個中隊を6つに分けてガイア王国各地に空爆を行なっていく。一日1回だが当分の間継続して攻撃を行なう事になっている。少し手も効率をよくするためにダンジョン島を基地として使用する。ワイバーン隊も増やしていく事で効率化を図っていく。何しろ大陸一つが攻撃対象になっている為に数が全く足りていないのだ。今はワイバーンをかき集めている最中である。