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俺死んだのか、2回目の人生始まる。  作者: 只野人
2章 激動の時代
230/256

230話 ガリレオ王国の現状

ガイア軍の大砲がドラゴンに直撃した。

ドコーン。

だが砲弾は、ドラゴンを撃ち抜くとはできなかった。ドラゴンはかなり痛かったようで、涙目になっている、そしてドラゴンは怒りに変わりブレスを大砲目掛けて放たれていた。ブレスは大砲を中心に広範囲を焼き尽くしていた。

それを見たガイア軍幹部は撤退の指示を出したのだろうガイア兵が引いていく。数で劣るギルバート兵に追撃は難しい。だが飛竜とドラゴンが上空から追撃を行なう。

上からの攻撃に有効な対策が無いガイア兵は逃げまどい殺されていく。それでも数が多いために全てを殺すことはできなかった。


ガイア軍が引いたことでギルバート軍は周辺の村を解放していく。そこでガイアの情報を仕入れていくつもりである。

兵士団が各地に散らばり村を解放の為に村へと入っていく。村には老人と子供ばかりで若い男と女がいなかった。村人に確認するとガイア兵に王都へ連れて行かれてしまったと答えていた。

もう2か月も前の事であると言う。

ガイア王国はガリレオ王国を占領後にガリレオ国内から奴隷として若いもの達を王都に集めていた。ガイア大陸に連れて帰るためである。全てを連れて行くのではなく、高く売れそうな奴隷を連れて行くようだ。そして残された者達は、村に残っている家族の為に働かされる。自分が従わなければ村におる家族を殺すと脅されているのだ。従うしかないのだろう。こうしてガリレオ王国内で戦う事の出来る男などを無力化していった。組織的な反抗が出来ないように考え抜かれた策である。


ガイア王国はガリレオ王国内にある財産を集めガイア王国へ送っている。占領直後一番にこの財産集めを行なった事で奴隷とされた者達がガイアに輸送されることはまかった。カインが港を攻撃したことによって船と港が使えなくなっている為に国外に出る事は当分はないだろう。


ジークは各地を解放しながらの進軍の為にかなりゆっくりと進んでいた。その間にリーフ王国軍も追いつき協議の上、各地に散らばる事になった。リーフ王国の戦力ではガイア王国軍に太刀打ちできない事を伝えたのだがリーフ王国貴族達のプライドを傷つけたようで、説得にかなりの時間がかかってしまった。

最終的にはリーフ王国から指示を出してもらい王からの指示で了解していった。



リーフ王国貴族達と分かれたジークはホットした表情をしていた。ジークは改めてガリレオ王国王都へ進軍を開始した。




その頃、アルたちはと言うとガリレオ王国南東部から国境を越えたが敵に阻まれることなくすんなりとガリレオ王国内に入る事が出来ていた。この地域は占領はされているがローマン帝国を意識してか兵を置いていなかった。その為に抵抗もなく侵入できていたのだがガリレオ王国内に入ると国内の惨状が浮き彫りとなっていた。兵は置いていないのは略奪、暴行などがすでに行われ、人、物、金が根こそぎ無くなっていたからであった、残っている者は老人と子供であったが無傷な者は一人もいなかった。

食べ物もなく死ぬのを待っている状態であった。アルたちは軍隊よりも救助隊となっていた。

まずは救援物資を各地に運ぶことから始めていた。食べる者が全くなくなっているのだ、アルは今ある物資を振り分けて各地を回らせる。そしてワイバーンたちを使い物資の輸送を開始した。

アルたちは救援の為に足止めを喰らう事になってしまっている。本来は救援は後方部隊に任せるのが一般的であったが、惨状を見てしまったアルは見捨てる事が出来なかった。傷つき腹を空かせたもの達が道端に転がっているのだ。死体の横でなく子供や無残に暴行されて殺された者に蹲っている子供を見たアルには見捨てる事は出来なかった。


怒りがこみあげてくるが今はグッと抑える。アルは、侵略戦争を仕掛けたガイア王国を滅ぼすことを決めていた。こんな事を許す国は要らないと思っている


ガリレオ王国の救援活動は広範囲の為思うように進んでいない。アルは、ティアナス連合国家と9連国、キロエ王国セント王国他から人を集め物資を集めて救援活動を続けた。ローマン帝国からも物資が届き始めローマン帝国の国境からガリレオ王国内に支援隊も入ってきていた。

アルはローマン帝国側と反対方向に支援に力を入れていく。

アルの行動によって最悪の形は回避されたが、かなり悲惨な状況である。


アルはこの状況の中で貴族が一人もいない事に疑問を持った。村人に聞くとガイア王国に連れて行かれたとが分かった。

ガイア王国は徹底していた。ガリレオ王国の貴族達を王都にすべて集めている。年の若いもの達も王都に連れて行っている。残されたのは老人と子供だけである。侵略してきても維持する意思を全く感じない。盗賊と同じで獲る物を取っていくだけだ。

ガイアはガリレオ王国民を根絶やしにしてあとから移住者を送り込むと思われた。そうでも考えなければ民にこんな仕打ちは出来ないだろう。ガイアの民とする意思は全くないと思われた。


アルは少し落ち着いてくると、救援作業を家臣たちに任せ、アルとトリックで王都へ向かう事にした。ギルバート本体が王都近くまで来ていると情報が入ってきたからだ。


本当ならばドラゴンで急ぎ王都へ向かうアルたちであるが地上を見ながらゆっくりと飛んでいる。ガリレオ王国民を見つけると食料を分け与えて支援キャンプの場所を教える。そこに行けば食料が貰えると伝えていく。

逃げている者達は意外に多く、アルたちはかなりゆっくりなペースとなっていた。

それでも数日後には王都から1日の距離にあるギルバート本陣にたどり着いていた。

アルはジークとカイン達と合流を果たして情報交換を行った。情報ではリーフ王国側よりアルが侵入してきた南東部の方が悲惨な状況と分かった。


ガリレオ王国内の状況は、支援によって少し落ち着いてきたが、ガリレオ王都周辺はガイア王国が要塞のように改造を行っていた。高い城壁に大砲がずらりと並び何人も近づけないようにしている。

そして王都城壁前にはガリレオ王国民であろう者たちが肉壁として並べられている。


今のガイア王国軍は港を封鎖されている為に国外に脱出する事は不可能なのだ。このガリレオ王国内で踏ん張りガイア王国からの援軍を待っているのだろう。


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