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俺死んだのか、2回目の人生始まる。  作者: 只野人
2章 激動の時代
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215話 島の統率

ダレリア王国国境にはナポリ難民が200万人になっていた。

ダレリア王国の王であるレイモンドの表情は暗い。いつ終わるか分からないこの状況は、レイモンドにとって苦痛となっていた。それでも一日1回の炊き出しをやらなければ暴動が起きてしまうだろう。この200万人の難民たちは比較的に温厚なもの達だろう。先の事を考えてこの地迄やってきているのだ。移住計画を知っている為に1日1食でも耐えてくれているのだ、そしてダレリア王国にも無理な要請はしてこない、下手に要請でも行えば移住計画どころの話ではなくなってしまう事を難民たちは恐れていた。

レイモンドとしてはそのような考えはないのだが、難民たちにしてみれば唯一の希望を無くす行為は極力避けていく。


ダレリア王国から今日も選別された1000人がドラゴンに運べれていく。残された難民たちの恨めしそうな眼差しは何とも言えない物であった。



此処で頑丈のナポリ王国の説明をしておく。

ナポリ王国は、王が不在であり国としての機能は完全にマヒしている。

武力のある者達が町や村を支配している状態である。

町や村の支配者たちは、働けるもの達に農作業をさせている。輸入などが出来ないために食べ物を作らせている。その量はナポリ王国全体を食べさせることはできない。暴動で畑が荒らされ使い物に成らなくなっているからだ。その為に残った畑で作り出される食料はかなり貴重な物となっている。出来た食料は全て支配者の物であり支配者からの配給で死ぬ者と生きる事の出来る者が決められている。


このナポリ王国で暴動が起きた時に逃げ出した者も多くいた、金持ちな者と商家の者たちである。この者達の多くはロング帝国へと移り住んでいる。ロング帝国は金持ちには優しい国である。


今のナポリ王国は群雄割拠の時代へと入り込んでいた。力のある者が支配する時代となっている。少ない食料を奪い合い殺し合う。其れでも生き残る為に支配者たちも必死なのだろう。

そんな中でも力をつけている者達も出てきていた。ナポリ国内でセント王国よりの地域に取り纏めている者が居た。セント王国に近づく者が少なかったことでこの地域は比較的に争いが少なくなかった。そこに元貴族なのだろう一人の若い男が支配者となっていた。この支配者は、多くの民たちを受け入れていった。畑を元通りにして普通の生活をさせていった。普通と言ってもまだ食べるだけであったが、難民たちにしてみれば天国の様に映ったのだろ。

最初は村一つが、今では20の村を復活させている。その分戦える者達も多く集まり食料が不足気味になっている。

この男に出現でナポリ内が変わって来た。各支配者たちは、領地を広げる事に舵を切っていた。隣の村を占領して支配する、負けた支配者たちは殺されるか奴隷とさされていく。

このナポリには支配するものか支配される者しかいなくなっていた。

自給自足である為に餓死者は多く出ているが、確実に支配地域を広げている者達が出てきていた。

力で支配している者が多いが、連合を組む者も出てきていた。一つの村の支配では戦力も乏しく戦えなくなってきていた。共闘や連合でもしなければ村の維持に支障が出てきていたのだ。

急激に変わっていくナポリ国内は元の人口の半分以下にっまで減っている。

それでも食べる事がやっとな状態なのだ。強力な指導者が出てこない限りナポリ王国の復活なないだろう。


そんな群雄割拠のナポリ内でこの場所だけが例外となっている。この場はワイバーンに守られている事でナポリの支配者たちが近づく事が出来ない。難民たちの逃げ場はもうこのダレリア王国の国境付近にかないのであった。



東諸島トレイシー島


セリカは、開発が順調に進んでいる事に安堵していた。毎日難民たちが100人単位でこの島に送りこまれてきている。多い時には300人も来る事があり、もう原価だと弱音を吐きたくなっている。それでも弱音を吐けない。セリカが止めてしまえがそこで終わりとなるのだ。多くの難民を救うためには無理でも受け入れていかなければならない。幸いにギルバート家からの支援物資が届く為に食べる事は出来る、飢え死にだけはない事が唯一の救いだろう。だが食べる事が出来ると人は欲が出てくる。助かった当初はセリカに感謝をしても忘れる者達が多くなる。選別した者達あったが少し甘かったようだ。


それでも他の難民たちに比べれば扱いやすいもの達だろう。セリカの家臣たちも多くいるために大きな混乱とはなっていないが、毎日100人から300人も増えていくこの状況は何とかしなければならなった。


俺の所は畑が小さい、日当たりが悪いとセリカに多くの注文が来ている、今はそんなことは聴く事は出来ない。そして文句を言うのであれば農地はやらないとセリカが切れてしまった。

もうヒステリーという他に表現のしようがなく。その文句を言ったものは島追放となった。

この島追放が効いた。今までの陳情や苦情が一切なくなったのだ。ようはセリカを女だからと甘く見ていたのだ、文句を言えば何かが貰える、優遇をしてもらえると大きな勘違いをしていたのであった。


島追放を喰らった者達は、小舟(筏)を渡されて終わりであった。

この状況を見た者達は皆真っ青な顔をしていた。それはそうだろう、こんな海のど真ん中で手漕ぎボートのような小さな小船だけである、お前は死ねと言っているような物であった。難民たちは新ためて気づかされた自分達にはこの島で生きるしか方法がないのだと思い碧していた。


セリカは島で収穫される穀物は一旦すべて回収をすことにしている。勝手に売買も禁止をして当分は配給にする。そうでもしなければ統率が取れないのだ。

島の島主である事をみんなに理解させ納得させていかなければこれからの島の運営が困難になっていくのだ最初が肝心との思いから強制的に話を進めていく。

その事と追放は効いていたのかそれからは島に大きなトラブルもなくなっていった。

新しく島へ来るもの達も先に来た者に追放の話が伝わっているのだろう、みんな素直になっていた。

気をよくしたセリカは次に、交易を考えていく食料支援が永遠ではない長くて3年である。

1年で黒字にしなければ交易は成功しないだろうとセリカは思っている。何が売れる物を作り出さなければこの島は終わってしまう。


必死に考えるが内陸出身のセリカには思いつく物が無かった。


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