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俺死んだのか、2回目の人生始まる。  作者: 只野人
2章 激動の時代
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213話 難民代表の女

アルがダレリア王国に着いてみた光景は、人人人の群れであった。

国境に溢れかえる人の群れは、皆疲れは表情をしている。そのさまはまるで敗戦国の難民そのもの出であった。

アルは急ぎレイモンドと話、対策を講じるようにした。この難民の群れをどうするか、全てを受け入れる事は不可能でありそんなことはしない。

ではどう対処するのか、技術者、農民などのすぐに働く事の出来る者達を優遇して向かい入れる事になった。面接を行ない。その者達をダレリア王国内へ向かい入れる。

難民たちも入国条件を聞きつけて猛アピールをしている。


あぶれたもの達は、移動することなくこの場にとどまり続けている。もう何処にも行く場所が無いようで、ナポリ王国内に戻れば身ぐるみ剥がされて殺される未来しかないようであった。無法地帯と化したナポリ王国内では誰も手を差し伸べる者はいなかった。


このまま国堺にとどまっていてもいずれは飢えて死を待つことになる。レイモンドは国境付近で餓死されても困るのでどこかに移住させようとしている。アルも自国以外であれば協力する事にしたようだ。

場所の選定を行なっていると、難民代表者が面会を求めて来た。


レイモンドとアルはその者と一度話をすることにした。

その難民代表者は、まだ若く女性であった。

難民の中には男もいる中でなぜ女性が代表となっているのかが疑問に思い聞いたところ、何でもこの女性に率いている難民たちは、女子供であると言う。この地迄来る間に逃げ隠れしている女子供たちを拾いながらここまで来たと言う。アルもレイモンドも(スゲー)と感心してしまった。

この女性は、貴族の令嬢であったと言う。剣を持ちそこいらの男では太刀打ちできない腕前のようで難民の中ではかなり有名になっていた。

そんな彼女は、アルたちに提案をする。


ローマン帝国よりギルバート(アル)家に譲渡された東諸島に移住させてくれと言う物であった。

それは、ローマン帝国とギルバート間の間での話であってあまり表には出ていなかった。よくそんな情報を持っているのもだと感心するが情報源はローマン帝国貴族からであった。この女性貴族は、ローマン帝国にも親戚が多くいる為に情報だけは持っていると微笑んでいたが、そんな事だけではないとアルは感じていた。


アル「確かにあそこは人口も少なく、移住するには適してるだろう。だかそこで又争いになってもらっては困るので断る。」

女「仰る通りです。全ての方の移住をお願いす訳ではございません。私と行動を共にしている物だけでお願いできないでしょうか。」

アル「女性たちと子供たちと言う事ですか。」

女「はいそうです。多少は男性も混じりますが基本はそうなります。」

アル「それではいずれ破綻しますよ。よろしいんですか。」

女「いずれはと考えられるまで生き延びる事が出来れば嬉しい限りです。今は今日を生きる事に必死ですので。」

アル「分かりました。あなたはかなり優秀のようだ、ナポリ王国で難民として死ぬには惜しいと思います。いいでしょうあなたの推薦する者を移住させましょう。」

女「ありがとうございます。このご恩は決して忘れません。」

アル「そうとなれば、我がギルバート家の家臣としましょう島を一つ渡しましょう。」

女「えっ、島一つですか。」

アル「そうです幸いに東諸島には無人島になっている島があります。広さもそこそこで、1、2万人ぐらいまでなら自給自足で暮らせるでしょう。近くの島もありますから交易も出来るでしょう。島主と言う事で自治を認めましょう。」

女「はっ?」

レイ「まぁ諦めて話に乗って方がいいよ。アル兄はこうと決めたら曲げないかならね。」

女「あ、ありがとうございます。私はもう名を捨てた身ですのでセリカとお呼びください。」

アル「元の名を聞いてもいいかな。」

女「・・・・ナポリ王国、トレイシー伯爵家長女セリアンヌ・トレイシーでした。」

アル「ならば、島の名はトレイシー島にする。これからは、セリアンヌ・フォン・トレイシーと名乗れ良いな。」

女「あ、ありがとうございます。アルフォード様。」

アル「まぁ今の混乱は、少しだけ俺にも責任があるからなナポリ王国民の中で使える者は助けて構わん。トレイシー島は自治を認めたのだ好きにすればいいぞ。当分は援助はするが3年だ。それ以上の援助はしない。それまでに生活の基盤を作り島民が生活できるようにしろ。もしできなければ飢え死にする事になるぞ。」

女「分かりました。自治権を頂けるのであれば可能です。」


セリアンヌへ譲渡する島は、東諸島の中では小さな方であるが、それでも通常の伯爵領二つ分の大きさを持っている。山と平地が半々のかなり住みやすい島である。川もある為に飲み水の心配もなく。ゴーレムさえいれば農地開拓も簡単に済みそうな優良島であった。


セリアンヌ(セリカ)の行動は速かった。多くの難民の中から優秀な人材を抜きとっていった。難民たちの多くは農民であるがこのダレリア王国にいる難民は、少しだけ特色がある。ナポリ王国に元々住んでいた者達でありトレイシー領の民が多くいるそしてトレイシー領の近隣領地の民も多くセリカに着いてきていたのだ。そして内政官や職人たちもこの中にいる。この難民たちであればすぐにでも開拓が出来る人材ご揃っていたのである。

この者達は、セント王国民とナポリ王国の民たちから逃げて来た者他であった。争が起きる前に領地を離れてきていた。もう領地は荒らされ帰える事は出来ないもの達でもある。

その為、今回の島への移住は生きるためには絶対に成功される必要がある。セリカを中心にトレイシー家の者たちが動き出す。


今この地の難民は20万人を超えている、トレイシー関係の者達は、2万人だ。トレイシーとしては全ての者達を救いたい気持ちはあるが今はその気持ちをグッと堪え、救える者達を選んでいく。

セリカは、島を難民たちが暮らせるように成れば他の島も解放してくれると踏んでる。それならばいち早く島を開拓を成功させて難民を救うと考えを改めたのだ。一度には無理でも力を着ければ難民を救う事が出来ると今は信じるしかないのである。

セリカは心の中で謝りながら、人の選別を行なっていた。


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