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俺死んだのか、2回目の人生始まる。  作者: 只野人
2章 激動の時代
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210話 これからの動き

今トリックの元には、24人の貴族がまだ残っていた。この貴族達はサンストク王国の家族からの買戻しを拒否された者達である。

トリックがサンストク王国貴族へ親書を出し買戻しの意志があるかを確認したところ、買戻しの意思なしとなった者達だ。

その事実を24人に伝え、今後の事を話し合う事になっていた。


通常であれば、戦争奴隷となり一生過酷な戦場や重労働と課せられていく。だが今回のトリックの話はトリックの家臣に成らないかと誘いだ。

この者達の全員は貴族籍ではあるが嫡男ではない事で家族たちに見捨てられた者達である。本人たちもその事は十分に分かっている、


トリックはこの24人だけではなく他にも手を打っている。それは捕虜解放した31000人の捕虜たちにも少ないが路銀として金貨1枚を渡している。金貨1枚でも31000枚となる大金だが、トリックには大事な策であった。兵士たちがサンストク王国から移住してもらうための策であった。

トリック領は気前がいい、良い領主だと噂になれば元はサンストク王国領の土地である。移り住む事にそんなに嫌悪感は生まれないと踏んでの行動である。

新領地となる領地はサンストク王国が全ての領民を移動させてしまう。全くの空の状態での明け渡しとなる事で、移住してすぐに農地や家が手に入ると宣伝しながら金貨を1枚を渡していったのだ。

幸いにトリックはサンストク王国貴族である。同じ国内の移動は民の自由となっている。


民たちの貧しいもの達は、自作農が出来ると分かるとこそってトリック領へと向かっていた。

サンストク王国も貧困層の者達であればと寛容な態度で示していた。

ことろが貧困層だけではなく、普通の平民たちも移住希望者が多く出てきている。これにはサンストク王国も対策を講じているようだ。

今のサンストク王国とトリック自治領は民の取合状態となっている。サンストクとしては戦える者達を残ってもらうために戻ってきた兵士たちにかなりの優遇措置を取っている。そして貴族達からは戦争責任として過酷な徴収を行なっていた。領地持ち貴族は、領民に課税をしてしのいだ者も居るがその貴族達は即改易を喰らっていた。

サンストク王国も今国政を立て直さなければテトラ王国の似の前になると必死である。



トリックたちとは別にミステリア王国はかなり順調に国営が進んでいる。新たな領地ももとミステリア王国貴族の末裔を登用して忠誠を誓わせている。元貴族であった門たちは平民になり、酷いもの達はスラムでの生活や奴隷にまで落とされた者も居たようだ。ミステリア王は、ある程度審査後に基準をクリアした者達を貴族へと戻していた。領民もスラムの者達や貧民層を中心に集めている。

各農家ではなく、直営農業を行ない小作人として働かせる計画だ。小作人としての賃金は破格の金額を出すことで不満が出ないように対策もしていた。

トリックはミステリア王国のやり方に感心して真似をすることにした。



トリック領都内


トリ「エリック、お前どうするんだ。」

エリ「エッ何が兄さん。」

トリ「何がって、領主の勉強はどうするんだ。」

エリ「・・・まだ11歳だし後でいいや。」

トリ「・・・じゃワイバーンの成人してからだな。」

エリ「・・兄さんそれはないでしょう。俺からワイバーンを取り上げてたら何も残らないよ、腑抜けになっちゃうよ、いいのそれで弟が何もやらないで一日中ぼーーッとしてるんだよいいのそれで、良くないでしょう。俺にはワイバーンが必要なんだよ。ね、ね、ねーーーっ。」

トリ「お前よくそれだけ口が回るよな、感心するわーー」

エリ「へへへ、俺は好きなことをやるんだ、もちろん兄さんたちの手伝いはきちんとやるよ。それをやらないと自治領が危ないからね。それより兄さん、母上をハイヒューマンにしてよかったの。」

トリ「俺達だけハイヒューマンになって母上だけ普通じゃ拙いだろう。」

エリ「まぁねそうなんだけど、母上が変わっちゃったから驚いているんだ。」

トリ「まぁな、あれは仕方ないと思うよ、女性は若返ると考えも変わると言っていたしな。」

エリ「へーーそうなんだ、だけど変わり過ぎでしょう。剣持って魔物を狩っているんだよ。信じられないよ。あの母上がだよ。」

トリ「アハハハハだよな。」


そんなくだらない話をしていてもトリックはきちんと仕事はしている。トリック領都を今建設中なのだ。旧領地と言うか元からの領地を中心に開発をしている。丁度領地の中間である事で移動がしやすく、サンストク王国とミステリア王国に何かあった時に対応がしやすい事でこの場所となった。

アルの支援の下、大量のゴーレムを使い都市建設と同時に鉄道工事も行っている。この鉄道はティナス連合国家から9連国、ミストラル王国を経由してトリック自治領へと繋がっていく。トリック自治領からローマン帝国へとつなげるがそこはまだ計画中となっている。完成すればローマン帝国も鉄道工事の商人がおりるだろう。



この3カ国の動きに各国は静観しているが、裏ではガリレオ王国トロング帝国が今後の話をしている。テトラ王国が事実上ミストラル王国に吸収された事で、ミストラル王国を警戒しているのだ。今まではテトラ王国への恨みがあっただろうとの見方であったが、それだけでは終わらないと感じているようである。実際にサンストク王国が一部ミストラル王国食いちぎられてしまっている。このままで終わるとは思っていない。ロング帝国やガリレオ王国に牙をむけるような馬鹿な国でない事は分かっているが、もしトリック自治領を標的にしたとなれば話は変わってくる。何しろトリック自治領はギルバート(アル)とつながりが出来てしまっている。下手に刺激をすれば大事になる事は分かり切っている。そこは注視していくのだろう。


ミストラル王国もギルバート家の事は十分に理解している。あの王が無策でトリック自治領へ攻撃などはぜったあいにしない。だが見方を変えるとトリック自治領かサンストク王国にしか領土を広げる事が出来ないのが現状である。ある程度国を固めれば次の行動に出てくる可能性が高いのだ。このまま原状維持する考えはミステリア王国にはないだろう。


各国もトリックもミステリア王国はかなりの注意を払っている。



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