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俺死んだのか、2回目の人生始まる。  作者: 只野人
2章 激動の時代
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207話 トリック軍対サンストク軍

トリック領を目指して、サンストク軍が進軍を開始した。その数5万である。

予想通りであるが、あまり当たってほしいものではない。


トリックは、領堺の防壁に4000人の兵で守らせる。下にはゴーレムを配置する。

そして領堺の草原にサンストク王国軍5万がずらりと並んで布陣している。これを布陣と言ってよいのか分からないが全軍が小さな集団の集まりが一つの集団としていた。

早い話が、烏合の衆と言う事だ。サンストク王国貴族達は、お互いに協力する事を嫌い独自で動いている、王国軍として行動は同じにしているが互いにけん制し合っているようだ。今回の敵が少数と言う事もありサンストク王国軍は何も言わなかったようである。


これに困ったのがトリックたちであった。想定していた5つに分かれてくるだろうととの予想が外れてしまったのだ。トリックとしてはもっと軍が統率が取れていると思っていたが、実際は自分勝手に動いている貴族軍と分かりかなりのショックを受けていた。


そして戦闘となる予定の朝を迎えていたが、サンストク軍の様子が少しおかしいのだ。トリックは防壁の上から眺めていたが、一向にこちらを攻撃してこないのだ。何か敵に問題でも起きたのかと注意していたが全く理由が分からなかった。

そして1日が過ぎ2日が過ぎた頃、やっと攻撃してこない理由が判明した。


それはサンストク王国軍内で先陣を誰も立候補しなかったのだ。普通に戦争であれば先陣は武人の誉と言われるぐらいに取り合いとなるが、今回のメインの兵たちが貴族軍の兵である。貴族達は兵の損耗を嫌い。誰かほかの貴族が先陣をきり被害担当になる事を願い誰も立候補が出ない状態であった。

サンストク軍は先陣は担当しない、ここぞという時に出る構えである為に最初から除外であった。


そんなやり取りが2つ日も続いている事で兵たちも気が緩んできていた。


トリックたちは敵の事情で待つようなことはしない。それならばサンストク王国軍を一つの集団として当たる算段をしている。

ドラゴンたちに敵軍を包囲してもらい逃げ出す者達はドラゴンたちに始末してもらう。

後はカインとトリックたちが、敵の中に入り暴れまわると言う本当に作戦であって作戦と言われるような物ではなあった。トリックはもう少しやりたいようであったが。カインが俺の作戦で行こうと意気込んでいた。ギルバードのカインにそう言われてしまえば誰も逆らう事は出来ない。実際にトリックはこの戦いどんなに下手を討とうが勝と自身がある。はっきり言ってドラゴン1体いれば蹂躙できるのだ。

その為にカインの作戦でない作戦にも同意してしまっていた。


それをサンストク軍は全く分かっていない。


翌日、トリック軍が動く。ドラゴンと飛竜、ワオバーンたちが飛び発ちサンストク軍を包囲するように飛び回る。サンストク軍の兵たちはかなり怯えてしまっていた。そこにカインを中心として6人とトリックを中心とした10人、其れとは別にトリックの騎士の集団30人がサンストク軍内に乱入していった。

3方向からの乱入と会って3組がかち合う事はまずないだろうとカインの発案であった。これによって3組の集団は自由に動き回る事が出来ていた。

まずカイン達であるが、周りは敵ばかりであるために好き勝手に暴れていた、敵の中心を目指す訳もななく、ただ殺しまわっているだけだった。これがサンストク軍を混乱させていた、普通であれば敵の本陣を目指していくのだろうが全くそんな気配さえなくただ闇雲に戦うだけだった。しいて言えば強者を求めているのだが中々強者には出会う事が出来ないようだ。


トリックの騎士達30人は、集団戦を熟知しているのか30人は休む者と戦う者を交互に入れ替えて疲れ知らずで戦闘を行なっていた。敵は5万であり、騎士たちは30人足らずである。サンストク王国軍にしてみれば小規模な兵など一撃で沈められて当然なのだが、30人を囲み攻撃しているが一向に崩れる事が無かった。5万の兵がいても30人に一斉に襲い掛かる事は不可能である。精々が100人程度だ。だが騎士達との力量が違い過ぎてていた。この騎士たちは一人で10人以上は相手に出来る事で全く問題なく蹴散らしていた。



そしてトリック自身は家臣を連れて駆けまわっていた。いち早く敵の本陣を目指していた。カインは敵本陣を突く意思はなくただ暴れていたいだけである。騎士たちは本陣を付ける力はまだない。


トリックが敵の大将を仕留めなければこの戦いが終わる事がないのだ。その為にトリックは敵本陣を目ざしている。敵もトリック相手には普通の対応が出来る事で防衛陣を組み待ち構えていた。それをトリックは強行突破で突き破る気でいた。トリックは剣と槍を持ち兵士を串刺しにしていく。その後方には騎士たち10人がいる、10人の役目はトリックのフォローだ、トリックが戦いやすいように死んだ兵士を蹴飛ばしどかしている。時には敵兵を殺しトリックの進む道を造っていく。

トリックの騎士達の連携で本陣へとかなりスムーズに進んでる。


サンストク軍の外周から侵入したトリックたちは中心へ向かっていくが兵の密度がやたら濃くなってきていた。サンストク軍が、中心に集まってきているのだ。貴族達はドラゴンが包囲したことで外側は危険と思ったのだろう。本陣へと勝手に移動をしてきていた。その為にサンストク軍の兵たちが動きずらくなりただの肉壁となっていた。

流石のトリックこの状況では進む事が困難になって来た。人で埋め尽くされてしまっているのだ剣と槍だけではどうにもできない状態となっていた。

貴族達の勝手な行動がサンストク軍を助けていた。ただし兵士を犬死さているだけであったが。


そこへ、ワンバーンに乗ったメリックとエリックが現れる。

二人は包囲には加わらずに後方待機していたのだが、3男のエリックがワイバーンで飛び出してしまったそれを追ってメリックも出てきてしまっていた。だがちょうどいいタイミングと言えた。トリックはワイバーンの足に掴り敵本陣まで運んでもらった。エリック達に騎士たちも運ぶように指示を出す。


そしてトリックは一人敵の本陣に取り残されていた。


本陣の騎士達は一斉にトリックに襲い掛かるが、トリックを殺すことが出来ない。騎士たちの剣は全て避けられてしまっている。攻撃している騎士は信じられない表情をしている。一度に3人4人の攻撃を全て避けているのだ。目が4つも5つもあるのかと錯覚している。

トリックは、騎士たちの攻撃を避けるだけではなく、1回の攻撃で一人は確実に殺していく。


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