205話 テトラ王国消滅
テトラ王国が大分弱ってきている。王や貴族の金額問題がかなり影響を与えている。
テトラ王国は鎖国状態となっている。誰もテトラ王国を相手にしないためだ。唯一相手にしている国がミステリア王国とトリック自治領(国)であった。この3国は、スキルオーブを3等分する関係から相手にしないと言う選択はない。その為にテトラ王国は頻繁にミステリア王国へ赴き外国の品を買い漁る光景がみられている。
テトラ王国貴族は、金貨1枚という評判を払拭しようと無理に高いものを買い、他者に見せようとしているのか人の目をかなり気にしている。
このテトラ王国は各国に狙われている。西側のガリレオ王国、南側のロング帝国、そしてミステリア王国から狙われている事を本人のテトラ王国は全く気付いていない。金貨1枚の事実を払拭する事で頭が一杯なのだろ。
そんな貴族達を言葉た巧みに操り自国へ編入しようとしている。戦争ではなく口で攻撃して行くようであった。
そしてテトラ王国貴族は、金貨1枚の呪縛から逃れるために、3カ国に編入する貴族が出てきていた。その事に激怒したのがテトラ王である。ただでさえ弱ってきている所に貴族達の離反である。
王は、討伐軍を率いて貴族領へと向かうが、逆にコテンパンに遣られ王都へ戻って来た。その事が引き金がねとなり、貴族達は3カ国に編入が加速していった。
3カ国もこれほどうまく事が運ぶとは思っていなかったようで対応が遅れてまった。その中でテトラ貴族の一部はトリック自治領に編入を希望する者も居た。テトラ王国の他国編入で3国プラス1が入り乱れる構図となってしまっていた。
3国は出来れば地続きでの編入が一番良い結果だが、今の状態は混乱を招く構図であった。
そこで3か国プラス1は協議を重ね、テトラ王国を地続きで分割する運びとなった。王の要る王都を除き3等分割するミステリア王国のみ領地を多く分割される。その理由はトリック自治領へ渡す分であった。ミステリ王国はトリック自治領と接している領地を渡すために多く分割されることになっていた。
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| | ダルメシア王国 |
海 | | |
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|セレン自治領 | |
海 | | |
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|ーーーーーーー| | | ロング帝国
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海| ガリレオ王国 | |ロング帝国|
| |ガリレオ| 新領土 |
| |新領土 | |
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| | ミステリア新領土 |ミステリ
| |ーーーーーーーーーー|ア王国
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補足・テトラ王国王都は3国新領土の境目にある為にこのような形の3等分となった。
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| ミステリア新領土 |ミステリア王国|
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| |サンストク王国
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ガリレオ王国 | |
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|新領地含む |
|トリック自治領|
テトラ王国貴族達も所属国に合わせて全て移転する事となった。残された王都は、完全に孤立するため、王都民も3国へと移住する者が多く出ていた。廃れていく王都では王が喚き散らして誰も近づけない有様であったと言う。
そしてもう一つの火種が爆発しそうになっていた。それはサンストク王国とトリック自治領との関係だ。
領地を増やしたトリック自治領は、もう小国のフェアネス王国よりも国土的には広くなっていた。
サンストク王国貴族達はトリックの領地が増えた事が気に入らない。王もあまりい気持ではない事でトリック自治領を攻める計画が進んでいく。
この計画はかなりお粗末な物で自治領の返還を理由としている。返還も何も元はテトラ王国であるサンストク王国の領土となった事は一度もない事実には目を瞑っているようだ。
サンストク王は自治領の縮小を考えているが貴族達は全てを奪う事を考えている。サンストク貴族は、トリックの領地が自分たちより大きく、そして国を名乗れるほどの広さを持っている事が許せないでいたのだ。
ついこの前まではたかが騎士爵であった事もかなり影響している。
サンストク王国がトリックに対して強気になっている理由は絶対に勝てると思っている為であった。国力の違いと兵がいないと思っている為であった。
トリックが兵をかき集めて2500でテトラ王国に侵攻した事はサンストク王国貴族は皆知っている事実であった。それからまだ数か月しか経っていないのだ。2500から増えているとは思っていない、精々1000人も増えれば上等だと思っているようであった。
所がトリック領はサンストク貴族が想像できない程、発展していたゴーレムと言う素晴らしいものが有る事を貴族達はまだ知らない。