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俺死んだのか、2回目の人生始まる。  作者: 只野人
2章 激動の時代
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202話 トリック・メイカーズの事

サンストク王国は王城内で、王と宰相は、トリック・メイカーズの武勲で揉めていた。

サンストク王国が、トリックに期待していた功績よりはるかに多く期待以上であった事で準男爵にするか、男爵にするかで悩んでいる。これはサンストク王国内でバランスを考えている為であった。


だが占領した地域が男爵位でも広く。伯爵領が6つは余裕で入る広さである為にサウストク王国は他の貴族に領地をと考えてしまっている。そのようなことが出来る訳がないが、サンストク王国貴族たちが王に期待の目を向けているのである。


王「どうするか。」

宰相「どうにもできません。全てトリック騎士爵の領地となります。」

王「そんな事は分かっている。だがな大きすぎるだろう。男爵位を授けてもかなり広大だ。」

宰相「ですがトリック卿が一人で勝ち取った領地です。他の者に渡す事は出来ません。」

王「・・・・・・」


何故王が此処までトリックの領地に拘っているのか、それはサンストク王国が領土を広げていくことが今後困難となっていくからだ。それはサンストク王国は東にダレリア王国、北はローマン帝国、南は9連国とティアナス連合国家であり、西のテトラ王国が唯一攻める事が可能な国でった。それが今回の事でテトラ王国にもこれ以上攻める事が出来なくなってしまたのである。旧ミステリア王国が復活したことで完全にテトラ王国への道が遮断されてしまった。サンストク王国はもうこれ以上国土を広げる事が出来ないが、トリックの得た領地はかなり広くサンストク王国としては、少しでも直轄領としたいとこである。

だがそれは出来ないのだ、トリックは自分の力のみで勝ち取とっている物であり、サンストク王国が貴族の得た物を横取りなどは絶対に出来ない。




城で揉めている事など全く知らないトリックはこれからの展望を考えている。広大な領地を手に入れた。協力者や、寄子たちも褒賞を渡さなければならないのだが一騎士爵ではそれも上手くできないのだ。領地を渡す事は出来るが爵位を渡してやることがトリックには出来ないからだった。何か良い方法は無いかと考えている。

そこへ、アルが現れた。


トリックは今の現状をアルに相談していく。アルはサンストクに一部領地を渡しそれで家臣たちに渡す爵位を買えばいいと簡単に告げる。

トリックはそんな事が出来るのかと尋ねるがアルは問題ないと言てくる。

そこであるがサンストク王国との交渉を引き受けてくれた。

アルはサンストク王国へ赴き、テトラ王国とミステリア王国、そしてトリック騎士爵のが今回関わった経緯を説明していった。

サンストク王は、アルに出来れば領地を広げたい事を漏らしていた。

アルはサンストク王に提案をする。サンストク王国は領地を広げたいならばトリックと交渉してみてはと告げる。今回のトリックの協力者たちの多くはミステリア王国貴族の生き残りである事で、今後を考えて対応する事を進めていく。

サンストク王もアルとの繋がりが出来た事を喜び、アルに一任する事を承諾した。



トリックが今回得た領地は、伯爵領が6つ分も入る広大領地であるこの領地の中に元ミステリア王国民と元テトラ王国民、全く関係のない民がいる。元テトラ王国民の中で長年の敵国であるサンストク王国民となる事をよく思っていない者は多い。このままサンストク王国民となっても揉める原因を作るだけである。

そこでアルは、この者達を移住させ新たな土地で暮らせるよう手配をす事を提案する。そして空いた土地を再開発を行ない領民を効率よく移住させて全体を開発していく。その開発はアルが請け負う事も告げる。


アルとしては、これはキロエ王国の人口増加が出来るチャンスであった。テトラ王国からサンストクへ行きたくない国民はかなり多い。態々敵国の民になりたいとは普通は思わないだろう。そこをアルが上手く取り持ち今の土地の倍を提示した。開発後に引き渡すとういいたせり尽くせりの提案は元テトラ王国の民を納得させていった。


アルの行動は素早かった。両者の了解が取れると同時にゴーレム部隊が押し寄せて来た。

もう出来挙がっている領地の再開発という事もありかなりのハイペースで農地を広げ、町を造り、建て替えていく。

その光景を取りっが眺めていたが、彼は一言「俺には無理だな」と言っていた。


そして再開は見切り発車であったが最終的に決まった事は、トリック騎士爵がサンストク王国に今回テトラ王国から得た領地の伯爵領2つ分を王家に献上する。そこで王家はその功績によってトリックを子爵位を授ける。そしてテトラ王国との戦争の武勲の功績で伯爵とした。


伯爵となったトリックは、ミステリア王国と両属す事となった。これには少し事情がある。それはトリックの領地には元ミステリア王国貴族領が入っている。今回のトリックの協力者もこの中に多くいるのである。その為にミステリア王国に所属を希望する貴族が多くいる。

その解決策が両属であった。サンストクもミステリア王国もアルの説明で納得をしていた。そしてトリックの扱いも多少変える事になった。両属貴族を纏める事当たり、完全にサンストク王国領ではミステリア王国としてもあまりよい感じはしない。そこでトリック領は自治権を与え、サンストク王国内で自治領としたのだ。

その自治領で今回トリックが得た伯爵領4つ分とミステリア王国から伯爵領1.5個分の領地がトリックの物となった。家臣たちや両属の者たちへの褒美はこの中から渡す事となる。それと爵位もトリックの両国へに申請だけで行えるようになった。ただし子爵位までとされた。


この提案は両国にも大きなメリットが存在している。サンストク王国にした見れば伯爵領が二つ分手に入る事と開発まで行ってもらえる。人がいない事でサンストク王国の多少余り気味の人々をその地に送り込む事が出来、且つ貴族達の分家を興させる事が出来るために貴族達の不満解消が出来る事が大きい。


ミステリア王国としては、トリックに渡した領地でもっとも今回のミステリア復活に貢献してくれた貴族の褒美が伯爵領1.5で済む事だ出来る。それに復活した元ミステリア貴族達にも良い言い訳も出来る、協力者が子爵である事で、新たなミステリア王国貴族もそれ以上の爵位は望む事だ出来なくなった。元がミステリアで伯爵だろうが侯爵だろうが今のミステリア王国では通用しない事に出来るからであった。ミステリア王国としては、この事実は将来にわたって最上の策であった。元ミステリア王国と今のミステリア王国は違うのだと分からせることが出来るのだ。

国家運営で過去に囚われてよい結果を出した国はない。その事をミステリア王は十分に理解していた。




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