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俺死んだのか、2回目の人生始まる。  作者: 只野人
2章 激動の時代
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201話 王と貴族の値段

侯爵の言葉に一同が沈黙する。処刑だと思っていた貴族達に活きる希望が見えたからだ。

王よ貴族達が一気に元気になった。

それはもう、物凄い喜びようだ。視ているこちらが恥ずかしくなるような程だった。

侯爵は、その光景を無表情で眺めていた。それを見つめるアル何か言いたそうだったが何も語る事は無かった。

テトラ王国の王と貴族達は助かる事が分かると積極的に話に加わってきた。そして揉めだす。

生きる事が出来と分かるとまた欲が出てきてしまうのだろう。

そんな時はアルが一言釘をさす。

その時はシュンとなるが、またいつもの癖なのか暴走ぎみとなってしまう。そんな事を繰り返して決まった事は、テトラ王国は元ミステリア王国と国を分ける。

テトラ王と貴族達はミステリア王国への賠償金として自分の命の金額をミステリア王国へ支払う。金額は自分自身で決める事が出来る。その金額に対してミステリア王国は一切も意義述べない。

但し王と貴族は、引退して後継者に道を譲る事を条件とする。万一引退後に政治等の関与が発覚した場合は処断する事を誓約する。


大まかな条件として、王と貴族達は承諾をした。

そしてミステリア王国は100年前の国土以上を回復する事が決まった。


アルと侯爵は別室で会談にすることなった。

その内容は、もちろん、王や貴族の自分の金額の事だ。


アル「なぜ自分自身で金額を出す用にさせたんだ。」

侯爵「あれですか、多分ですが、多くの貴族は金貨1枚で済まそうとするでしょう。」

アル「多分な、自分で決められると言う事はそういう事になるだろうな。」

侯爵「そうです其処が狙いなんです。私は各国に公表すると告げました。貴族が自分の命の値段が金貨1枚だと宣言するのですよ。貴族としては死に体です。」

アル「やはりそうなるよな、今この時代は各国との繋がりが多くなっている、それが自分は金貨1枚の価値しかないと自分で宣言するのだ、その貴族はもう相手にしないだろう。」

侯爵「貴族は個人ではありません。お家が貴族なのです。当主が金貨1枚の価値であると言う事はこの貴族家も金貨1枚の価値しかないと言う事です。この後の10年、20年、100年先までこの事実は続いていくでしょう。」

アル「テトラ貴族は滅びるな。普通の平民、いいや奴隷の金額よりも安いのだ。もう誰も相手をしないだろうな。」

侯爵「はいそうなるでしょう。これが私の復讐となればいいのですがね。姉はどう思うかは私が死んだときにでも聞きましょう。」

アル「卿の姉君は、いずれ誰かが貴族達を追い詰める事を願って色々と証拠を残していたのだろう。そうでなければ今回の事はこうは上手く行かなかっただろうね。」

侯爵「私もそう思います。あの時姉は出来る限りのことをしたのだと思います。いじめを受け、生きようとしていたのでしょうが、無理だと悟ったのでしょう其れで方向転換をしたのでしょう。」

アル「侯爵。いずれはテトラ王国を飲み込むのだろう。」

侯爵「飲み込むと言うよろも向こうから来ると思いますね。」

アル「だろうな、テトラ王国は持たないだろうな。王と貴族が金貨1枚ならな。」

侯爵「全員が金貨1枚と言う事は無いでしょうが、多くは金貨1枚で済ますことが出来る思っているでしょうね。」


そして王と貴族達は、アルと侯爵に自分の金額を告げた。


王は、矜持があるのか金貨1000枚を提示していたが、多くの貴族達は金貨1枚のも達が多かった。

今回の処罰の対象となっていた貴族家は、テトラ王国の80%にも及んでいた。その内金貨1枚の者が半数にも及んだ。200人の貴族の半数が金貨1枚、もう半数は、出来る限りの金額を絞り出していた。領地や貯えの許す限りの金額であった。その金額は王の1000枚を軽く超えていた。王は苦虫を絞った表情をその貴族達に向けていた。

ちなみに少女を死に追いやった貴族達は金貨1枚で済ませていた。



そして蚊帳の外に追いやられていたトリックもテトラ王国との和睦が成立していた。占領している地域はサウストク王国の領地として今後は争いは行わないと講和条件に組み入れていた。これはアルは待たせたお詫びもありテトラ王国に飲ませた結果であった。



テトラ王国は、王国の南の端をサンストク王国に割譲し、それより北部分から国の半分程度をミステリア王国の領地として認める事となった。この国の分割はリーフ王国、ロング帝国、ローマン帝国が承認したことで世界各国が認める事となった。そして同時に王と貴族の値段も公表されていた。

最初は、王や貴族達は命が助かり、金も安く済んだとににこやかであったが、新しいテトラ王や貴族が国外での評価を気にしだした。社交の場でも最低限の扱いしかされ無くなっていたのであった。テトラ貴族達は国外の社交の場において、金貨1枚の価値の者を招待する事になってしまう事もあり、仕方なく招待はするが扱いは平民以下であった。その場に入れるが誰も話しかける者はいなく。平民が気を利かせた者達が教えたようだった。

貴族が自分で金貨1枚の価値と宣言をしてしまったのだ。他の者たちは平民より安い相手に態々声をかける事はしない。テトラ王国との話をしない訳には合行かない事もあり連絡役として招待などはするがそれ以外の付き合いは無くなっていた。

テトラ王国の新しい貴族当主は、自分はもっと価値があると必死で訴えるが、テトラ王国貴族の伯爵が金貨1枚、たしか男爵も金貨1枚などと逆に説明をされてしまっていた。


テトラ王国貴族は、もう外国の社交場に出る事は無くなってしまっていた。テトラ王国貴族家の価値が金貨1枚と馬鹿にされて恥ずかしさから外に出る事がなくなってしまった。

この事実でテトラ王国は大きく国力を落としていく。各国との取引が無くなっていく事で民の生活も変わってきてしまっている。今まで安く入っていた麦や野菜、肉などが値上がりを始めていた。このままでは2倍、3倍、5倍の金額になる事はもう誰の目にも分かり切っていた。それをテトラ王は静観するしかなかった。テトラ王も金貨1枚ではないが金貨1000枚の価値と言われてしまっている。それもテトラ王国民から言われてしまっている。ある商人はテトラ王国宛てに金貨1000枚を寄付した。添え状には奴隷よりも安い王へ書かれていた。

(高い奴隷は金貨1000枚以上するが普通奴隷よりも王の金額は高い。)補足



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