196話 トリック・メイカーズ
俺はトリック・メイカーズ、サンストク王国の貴族だ。まぁ貴族と言っても下っ端の騎士爵だけどな。だけど貴族には変わりはないそして俺には誰にも言えない秘密がある。それは俺には前世の記憶があるんだ。
俺は生まれた時から記憶があった、はっきり言って辛かったまぁ、おっぱい飲んで寝るの繰り返しだぞ。
そんな赤ちゃん時代を何とか切り抜け、5歳になった時には神童と呼ばれるまでになっていた。
俺は、父親に農地改良を夢で見たと言い。領民の為に肥料の事、食物連鎖の事を説明していった。全てを夢の精して乗り切った。
そして10歳になった事には、領地は大きく発展していた。父親も領主から騎士爵になっていたよ。知らなかったんだけど、貴族と言っても色々とあるらしい爵位の無い貴族は、爵位持ちの貴族の下について色々と大変みたいなんだ父親も苦労していたみたいだ。
まぁそんな事はいいんだけど、その父親が俺が14の時に亡くなってしまった。突然死というやつだな。
俺が父の跡を継いで騎士爵とな事になる事になった。
俺が領地を引き継いで初めて知った事は、隣の領地と争いがあると言う事だ。隣と言っても同じ国じゃないんだテトラ王国と言う国との国堺を巡ってもめているんだな、両者の言い分では国堺が全く違っている。俺は、話し合いでの解決は諦めた、絶対に話し合いじゃぁ解決はしない間違いしだな。
国境に接しているのは俺の領地だけじゃない、となりの領主たちもみんな同じ問題を抱えているんだ。俺の所は領地内で豊作が続いている事で大きな問題は今のところ起きていないが、凶作の領地では隣国ともめているみたいだ、少しでも土地を増やして農地に変えようと必死になっている。
まぁ俺には今のところ関係はないが、いずれは何にか対処をしないといけないだろうな。
俺は隣国や隣地の領主たちの争いを尻目に自領を富ませる事で一杯だった。他からどういう目で見られているとか全く考えていなかった。
そして突然俺の領地にテトラ王国の兵が攻めて来た。俺の領地だけ豊作が続いている事でかなり目立っていたようだ。テトラ王国は、自分たちの領土だ主張して攻めてきやがった。
勿論俺はいざという時の為に対策は取って在ったさ。
俺には前世の記憶があるんだぜ、アハハハハ任せなさいだ。
テトラ王国が攻め込んできた場所は俺の3つある村の国境に一番近い村だ。まぁそうだろうよそこしか攻める場所はないからな。俺の予想通りであった事で俺の罠も発動できた。
俺は国境に落とし穴を造ってた。いざという時の為に大掛かりな落とし穴だ。
国境地帯は緩和地となっている為に畑も何も無いんだ、人もいない事で簡単に作業が出来たという訳だ。
えっ、人がいないんじゃ落とし穴と作る時に目立つだろうって、チチチッ、違うんだなそれが俺には能力があるんだよ伊達に0歳から訓練している訳じゃないのだよ。魔力を多くする訓練に、魔法使いになる為に俺は毎日繰り返し魔力を使い果たし、そして魔法の実験を繰り返していたんだ。
そして俺は魔法使いとなっている。魔法は想像力だと前世の俺が教えてくれたんだ。俺に出来ない事は無いんだ。
国境の村の人口は200人のうち戦える者、20人プラス俺。テトラ王国の兵士300人がおし掛かって来たんだけど俺の落とし穴で全滅してしまった。俺の予想だと半分が落とし穴をすり抜けて戦いになるよ手だったんだけどなぁ、まぁ結果がよかったんだ気にしないでおこう。
だけどそれは違った。テトラ王国を本気にさせただけだった。
300人もの兵が殺された事でテトラ王国は引くに引けない状態となってしまった。
テトラ王国は、1000人の兵で俺の村を攻めて来た。もう落とし穴の事がしれているのだ、引っかかる奴は少しだけ居た。こいつら馬鹿だな。
それでも数十人しか罠にはひっかからなかった。俺は領地内で戦える者全てに動員をかけた。集まった人数は124人まぁこれが限界だろう。その中には俺の弟もいる。
俺は弟に100人の兵を指揮させる。弟も俺ほどじゃないが魔法使いだ、ヒヒヒッ俺が教えたんだ。
俺は村人兵24人を従えて敵の正面に布陣する。まぁ敵は侮ってくれているそりゃそうだろうテトラ軍は1000人いるんだぞ、そして目の前には25人しかいないんだ。テトラ軍から見たらもう勝ったと思ってしまう事は仕方がないだろう。
俺は1000人に向って魔法を放つ、今俺が出来る最大の魔法だ。名付けて泥沼だ。
名前の通り泥沼として敵兵を膝まで埋もれさせるんだ、広範囲の為にかなり浅くはなるが敵の動きを止めるには抜群だの効果だ。3回の魔法で1000人の足を奪った。テトラ兵の横から俺の弟と100人が突撃していた。
俺も急いで村人兵に身体強化をかけ、槍を持たせる動けない敵を一人一人殺していく作業開始だ。槍なら離れて突けるから村人兵でも十分に役立つ。一人10も殺せばすぐに終わってしまうからな。おッと忘れてた身分の高そうな者は捕虜とする指示を出し忘れていたよ。ヒヒヒ、金が入るかもな。
えっ、何で1000人捕虜にしないかだって、そんなどと分かっているだろうが、俺の村じゃ1000人も捕虜を養う事なんてできないんだよ。いつ捕虜の買取が成立するかが、分かんないんだぞ。半年や、一年なんてざらなんだそんな期間を面倒なんて見れるか、偉いさんを10人面倒見るだけで精一杯なんだよ。
俺は殺した兵士の武器や鎧もどきをはぎ取れせていく。売って金にするためだ、もちろん働いた村人にも半分褒賞として渡すことにしている。村人たちはみんな大喜びだ。
お偉いさんみたいな高そうな鎧を着ている者が8人捕虜となった。俺は直ぐに一番偉そうな者に尋ねた。
名前を聞いたそして、その者は貴族と言う事で、家族に買取の使者を出すことになった。捕らえた者8人全て分をこの貴族の家に伝える事にした。8人も使者を出したら家じゃ兵がいなくなってしまうからな。仕方が無いんだよ。
そして俺はテトラ王国兵からはぎ取った武器や鎧を売る為に商人たちを呼び寄せる。
するとサウストク王国の領主たちも一緒にやってきていた。
何か俺に相談があるようだ。