195話 アル召喚される
リーフ王国王城内で貴族達がガヤガヤしながらとアルの到着を待っている所だ。
貴族達は今回の招集でアルをリーフ王国貴族から追い出すことになっている。泣いてすがる姿を想像しているのか、みんなにこやかに話をしている。
そこへアルが登場してきた。貴族達は一斉にアルを見る。
アルは無表情で大広間の真ん中を進んでいく。王の前に突くと跪く。
陛下「よく来てくれた。アルフォード。」
アル「お呼びとあらば、何処へでも参上いたします。」
陛下とアルの会話に割り込んできた貴族がいた。
貴族「陛下、此度のアルフォードの暴言は許るせる者ではございません。何卒、何らかの処罰をお願いいたします。」
陛下「卿はアルフォードに罪があると言うのだろうが、どのような罪なのだ。」
貴族は驚いた表情をする。陛下がアルフォードの罪を認識していないと思ったのだ。貴族は慌てて、アルフォードの今回招集した罪を説明していく。
アルフォードはリーフ王国に宣戦布告をしようとした。一子爵がリーフ王国に対して宣戦布告とは不遜である。この事で子爵位を剥奪して平民とする事を願いを告げる。
陛下「アルフォードの意見はどうだ。」
アル「そうですね。まず私に罪はありませんね。キロエ王国の学園都市に入る際に貴族達いいえ全ての人に誓約書を書かせて納得して領地に入り許可を出しています。今回問題を起こした貴族も同じです。」
陛下「その誓約書は今もっているか。」
アルは陛下に差し出す。陛下はその誓約書を読み込んでいく。
陛下「なる程な、これではアルフォードの責任は問えんな。」
貴族「ななな、何と書いてあるのでしょうか。」
陛下は貴族に誓約書を声を出して読ませる。
簡略として
キロエ王国内学園都市に入る者は、この誓約を守る事を宣言する。もし破れば自分の所属する国に対して賠償請求を行なう。
都市内で問題を起こした場合は、即刻退去をもしくは拘束をする。拘束後解決しなければ、その者の所属する国へ交渉とすることを約束いたします。これをキロエ王国だけではなく親国であるロング帝国との誓約である事が話を大きくしている。
此処で今回の貴族は、問題を起こし、そしてその親が出てきてさらに悪化させている。その為にアルは所属先であるリーフ王国に宣戦布告をしようとなったのだ。
そんな事は全く知らなかった貴族は蒼くなっていた。
アル「陛下、ロング帝国と全面戦争で構わないのでしょうか。」
陛下「嫌、困るな戦争はしないぞ。」
アル「分かりました。リーフ王国とは戦争は致しませんが、此処にいる貴族達とは戦争に突入という事にしましょう。」
貴族「ままま待ってくれどうして儂らと戦争になるんだ。」
アル「問題を起こした貴族と関係がありますよね、それに今回の招集で貴族たちは連名で私を呼び出しています。十分な理由でしょう。皆さん分かっていますキロエ王国はロング帝国なのですよ。ロング帝国に喧嘩売っているのは貴方たちなのです」
この場にいる貴族達は顔が真白になっていた。貴族達はすっかりと忘れていた。学園都市はキロエ王国内であるがロング帝国内である事実を忘れてしまっていた。アルフォードがリーフ王国の出身である事からリーフ王国内の事と大きな勘違いをしてしまっていた。
アル「陛下、貴族達の身柄を拘束し、ロング帝国で処分となりますので宜しいでしょうか。」
陛下「まぁ今回は仕方ないだろうな。この者達は無知すぎる。他で問題を起こすかもしれん連れて行け。」
貴族達は陛下にするより嘆願する。助けてくれ、見捨てないでくれと、必死に縋っている。アルと陛下は黙って見つめている。
すると陛下は、アルに対して成案をする。貴族達と戦争になればリーフ王国の民が傷つくし事もあるそれでは民の負担となってしまうそこで貴族達には、領地を差し出させるがリーフ王国内である為にロング帝国領には絶対に出来ない。リーフ王国がその領地を買い戻す。
アルは陛下の案を了解する。困ったのは貴族達である。陛下とアルが勝手に込めてしまい。自分たちの領地が無くなってしまっただ。命は助かるが領地なしとなってしまうと大変困るのだ。貴族達は陛下に何とか買い戻す領地を再び与えてくれるようにお願いをしているが陛下の対応は冷めていた。
リーフ王国の調査でこの貴族達の領地はここ数年でかなりの税収が落ち込んできている。貴族達が真面目に内政に取り組んでいない事が分かっているそこで今回の事を利用して領地を取り上げる事になっていたのである。そんな事とは知らずに必死に陛下に縋りついている姿はもはや貴族ではなかった。
この貴族達も爵位迄剥奪された訳でないために、貴族として生き残る道はまだあるのだ。法衣貴族となり国の為に身を粉にして働けば生き残る事が出来る。
実力があれば領地持ちよりも力を持つこともあるだろう。まぁ無いとは思うが。
この事でリーフ王国貴族はかなり浄化された。伝統貴族ももう虫の息である。
リーフ王国が国として健全である事で周辺国はリーフ王国をロング帝国やローマン帝国と同格とみている。万一怒らせでもしたら大変なことになると言う認識になっていく。
この事件でリーフ王国だけではなく、ロング帝国内の貴族も絡んでいた。その貴族は、拙いと思ったのかリーフ王国から逃げようとしていたが確保されてる。後日ロング帝国に引渡し処分されるだろう。
そしてアルは貴族達に宣言をした。今回関わりのあった者達は学園都市に入る事は永久にな許可を出さないと宣言したのだ。貴族達はへーーーっいう感じであったが、
後に後悔をする。
貴族達の子弟の入学の許可が出なかったのだ。理由は領内に入れない者は入学できないとなっていいた。
驚いたのは子弟たちであった。今や学園都市は、貴族達のステータスとなっている、学園を卒業しなければ王国に勤める事も出世をする事も出来ないのだ。それが根本からダメだと言う事に愕然としてる。
それをすり抜ける道もあった。今回い問題を起こした貴族たちの籍から抜ければ、学園都市内に入る事が許されていた。関係を断ち切れば問題なしとしていたのであった。
そして多くのも達が貴族籍を抜けて学園に通う事になった。