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俺死んだのか、2回目の人生始まる。  作者: 只野人
2章 激動の時代
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187話 セレン王国解体

その部屋に王はいた。王だけではなく王に近い者も一緒に囚われている。


将軍ケ「リーフ王国第2兵団長ケンメルだ。そなたがセレン王国の王で間違いないか。」

王「そうだ私がセレン王国の王だ。」

将軍ケ「了解した。そなたは後日リーフ王国へ護送となる。それまでは牢にで暮らせ。」

王「何を言っておる、王だぞ王様だぞ牢など入れるか。王としての待遇をせよ。」

将軍ケ「それは無理だな。この国には金が無いだろう。金のない国の王は普通の牢暮らしだ。」

王「な、何を言っている。」

ドーマー「ケンメル将軍、この王は知らないのだよ。セレン王、儂はこの軍団を預かっとるドーマーだ。セレン王良く聞けよ。普通はな捕虜の処遇は貴族であれば貴族牢に入る。王も大体は同じだな。だがなセレン王国には金が無い。普通はな自国で貴族や王の費用を負担するんじゃ。戦争の賠償金で清算じゃなだがなセレン王国に金が無ければ払えんじゃろう。だから普通の牢何じゃ。金をかけるだけ無駄じゃからな。」

王「ままま待ってくれ。金ならある。だから貴族牢に入れろ。」

将軍ケ「金はないぞ、国庫を見たが金貨1枚も無かった。」

王「いやある。王家には資産がある筈だ。」

ドーマー「ないな、何処にあるんじゃ。」

王「・・・・・・こ公爵家にある。公爵家に言えば出せる。」

ドーマー「無理じゃな。貴族家の資産は凍結じゃ。戦争の賠償金の為じゃな。」

王「・・・・・」

将軍ケ「連れて行け。地下の一番下の牢でいいぞ。上手くすればネズミを食べれるかもしれんからな。」

王「まままま待ってくれ。か金ならある。王の執務室の金庫に金はある。本当にあるんだ。」

ドーマーは騎士に指示を出し確認をさせる。



騎士「ドーマー将軍、執務室の金庫に金貨3000枚がありました。」

ドーマー「金貨3000枚か、ならば普通の牢に連れて行け。」

王「まままて、普通牢だと、金貨3000枚だぞ。大金だぞ。」

ドーマー「王よ、今このセレン王国の価値を知っておるのか。この国の物は底値なんじゃよ。セレン王国の金貨はリーフ王国では10分の一の価値となっておるんじゃ。」

王「・・・・・う嘘だ。そんなことありえない。だ騙しているな。」

ドーマー「セレン王よ、そなたが指示を出したのではないのか、金貨を潰して新しい金貨造れと指示を出したじゃろう。」

王「・・・・・・・」

ドーマー「思い出したようじゃな。その金貨は金の保有量が20%だ。普通の金貨は70%だ。この差の意味は分かるな。」

王「・・・・・」


このセレン王国では金が無くなったことで金貨を潰して金貨を量産していたのだ。金貨1枚を3枚にしていたのだ。その為に信用が低下していった。今ではセレン王国金貨を価値なしと商人の間では取引停止となっていた。



王の他にも捕らわれている王の側近たちにも尋問をしていく。誰が何をやっていたのかの辻褄を確認を行っていく。この地道な作業が今後の証拠となっていく。騎士たちも大事な事と分かっている為に真剣だ。


数日後には粗方の調査が終わっていた。その調査内容はかなり酷いものであった。

元々このセレン王国には貴族家が約500家もあった。それが度重なる戦争や派閥争いで350迄減ってしまっていた。減った貴族家で今回の戦争に直接かかわっていた家は何と300家もあった。これは派閥争いが関係している。今回の戦争で300家が処分対象となる。

そして普通の戦争ではありえない事が今回はあるのだ。それは民衆の責任問題であった、この戦争の切っ掛けが民衆の村襲撃から始まっている為に責任を取らせなければならない。

その為に民衆にも調査がなされていった。噂を流した者、噂に踊らされた者、噂を利用した者と分かられていく。まだ調査の途中であるがかなりの数が処分対象となるだろう。


このセレン王国内でまともな貴族は、50家程度であった。まだ真面な貴族がいた事でドーマーはホッとしていた。全ての貴族がダメな場合も想定はしていたからだ、最悪は免れたと一安心していた。


ドーマーとケンメルは、各地に部隊を派遣して民衆の鎮静化を図りセレン王国は段々と落ち着きを取り戻していった。次に、ドーマーとケンメルは真面な貴族50家を王都に呼び今後の話をする。

リーフ王国としては、現在保護している王子の子と姫に50家の領地+王子たちの直轄地分を合わせ自治領を形成させてる考えだ。他はリーフ王国として完全併合する。


その貴族50家は、各地に散らばっている為に一つにしなければならないその為に王都に呼び寄せて交渉を行なう。交渉と言うよりかは命令に近いが建前は交渉なのだ。

貴族家の領民移動も許可を出し、問題の内容に取り計らうつもりであった。

この自治領の領地はセレン王国の西海岸沿いとした、万一何かあっても隣の領地がギルバート領と言う事で、何か起きても対応が出来るだろうとリーフ王国は考えている。


貴族50家は、今回の話しに飛びついた。50家にしてみれば物凄くいい話なのだ。今までセレン王国内では肩身の狭い思いをしてきていた。領民を大事にしていたこの貴族達はセレン王国の異分子扱いを受けていたからだ。

リーフ王国としてはセレン王族の血筋を残したいが今のセレン王国全体を管理運営していく能力が無い事も考え、真面な貴族家を家臣として自治領としたのであった。いずれは自治領からの独立まで認めるつもりでいる。


そして貴族達、領民たちの移動や持ち出しは自由としてその費用もリーフが負担することなった。各貴族領領地も今後の事も考慮して少し大きめの領地とした。

その自治領には、不平分子が紛れ込まないように一旦全ての領民を領外に出し改めて入領の検査を行ない領地内に入れる厳重ぶりであった。

そうでもしなければまた同じことが起きそうであったからだ。


それ以外の民衆の多くは重労働の刑もしくは戦争奴隷となる。この元セレン王国内で、国民が極端に少なくなってしまう事になる。その補充としてリーフ王国内カエラの移住を促進している。移住者には、優遇措置が盛りだくさんであった。税の優遇は勿論、土地の所有代金は格安とし補助金迄つけている。

2年は何もしなくとも暮らしていける程の金額である。

リーフ王国内の貧しい家の者達が名乗りを上げて移住が決まっていった。







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