183話 セレン王国の混乱
アルは(仮)キロエ王国からフェアナス王国間の鉄道を繋げてしまった。この区間ならだれ許可も必要なかったからだ。
この区間以外にもセント王国王都と(仮)キロエ王国間の工事を行なっている。
セント王国間の工事が完了した後は、9連国とも繋ぐため工事を進めていく。
他は一切関係なしに、許可の要らない場所を最優先に工事をしていく事にした。
この開通する線路は、貨物車2車両と乗客車2車両と連結している全4両編成手の運行となる。
キロエ駅よりこれからフェアネス王国王都へ向けて出発するのだ。アルはこの列車に乗り込み列車の旅を楽しむつもりなのだ。
ウキウキしながら出発を待つアルに伝令が届く、物凄く嫌な予感がするが聞かない訳にはいかない。
伝令は、リーフ王国の王からであった。その伝令はただの祝のメッセージだった。アルはホッとしていた。あの陛下もいいとこあるなぁなどと考えていた。そこにまた伝令が飛び込んでくる。今度は誰だと呑気の構えていると伝令は、セレン王国王が無くなりました。
アル「王が死んだのか。死因は何だ。」
伝令「殺されたようです。そして王子も今危ないと報告が来ております。」
アルはやっぱりかとため息をつく。いつも肝心なセレモニーで何かが起きているいつも俺は参加が出来ないと嘆いている場合ではなかった。アルは急ぎセレン王国へと向かう。
駅を出てマジックに飛び乗り空へ飛び発つ。
そしてアルを追う者達がいる。トムとアスカのワイバーン隊であるトムとアスカの隊はもうワイバーンを使っている者はいない。みんな飛竜となっているが名称がワイバーン隊なのだ。
トム隊は15騎竜とアスカ隊も同じで15騎竜である。この二人は名前がトム隊、アスカ隊となっている。アルの親衛隊となっているのだ。合計31のドラゴンと飛竜は猛スピードで飛んでいる。
そしてセレン王国王都上空に達する。地上では激しい戦闘が繰り広られていた。平和であったセレン王国がどうしてこのような状況になってしまったのか、それは国が豊かになった事で軋轢が生じてしまっていた。
セレン王国はリーフ王国に戦争で敗れ降伏をした。領地の割譲を持って講和としたが、セレン王国内では依然と不満を持つ者達はいたが、セレン王国を含め6か国協議にてスキルオーブや開発の手助けがあり国内は好景気となっていた。その為、不満を持つ者達は表に出る事が出来なかった。
そして開発も一段落すると再び不満を持つ者達が暗躍していった。王の責任を取らせて退位を迫っていた。王としても戦争責任を逃れるつもりはなかった。セレン王国が発展を見届けて退位を考えていたのだ。幸いに王子は切れ者だ。後を任せるに十分な素質を持っているから安心もしていたが、それが不満分子達が不満とする事であった、能力のある王子に何故譲らない。王に執着をしているのだと不満を持つ者達は好きなように解釈をしていた。
そしてそのような者達にセレン王国は大事なスキルオーブ等渡したりはしない。王国に協力をしている者達が最優先であり、セレン王国の資金源となってもいるのだ。簡単に手に入れている訳ではないのだ。
セレン王国内で貴族達のスキルオーブを巡って激しい攻防が毎回繰り広げられている。
現状のセレン王国のスキルオーブの優先権は各スキルオーブ8つまでになっている。これをセレン王国は国の資金作りの為にロング帝国へと一部売却をしている。この資金がセレン王国を豊かな国と変えていた。貴族達もその事は十分に理解している筈である。
だが一部の者たちは、スキルオーブは国内で消費すべきと訴えている。勿論スキルオーブは国内でも消費はしている。大きな功績を上げた者にはスキルオーブを授けている。又は高額で買い取る事も許可を出している。(ロング帝国よりは安く国内貴族達に売却をしている)
実際は売却より、褒賞として家臣たちに与えている割合が多い。9割は褒賞としているのだ。そうでもしなければ国の軍事力をあげる事が出ないからであった。その事は軍人たちはきちんと理解している。今では軍人たちは独自でダンジョンにも潜る事も出来、独自にスキルオーブも獲得している。
セレン王国は、きちんとした対応をしていたが、不満を持つ者達はそうではなかったようだ。
王が殺されてしまった事は単なる偶然が重なった出来事であった。
王城内で、王は普通に家臣と会話し楽しんでいた。そこにお茶とお菓子が持ち込まれた。王はお菓子を食べて紅茶を一口飲み込んだ。すると王は突然苦しみだしそのまま亡くなってしまった。
王城内で大至急調査がなされた。お菓子と紅茶を持ち込んだのは誰か。そして王の殺害を計画した者だ誰なのかを調査を開始していた。そして調査開始からおかしなことが分かって来た。お菓子と紅茶を持ち込んだ者他全く別な者たちであった。別々に持ち込んだと思われたがそれはありえないと結論だ出た。それは持ち込んだ者達は対立している者達であった。
そして王が食べる前にも毒見をキチンと行なっている。お菓子を食べた物と紅茶を飲んだ物がいた。この者達は今も生きている。
だが王は死んでしまった。これはどう説明をするのか、調査していた者達は偶然であるが原因を突き止めた。それは紅茶には下剤が混ざっていた。これは王を狙ったものではなく単なる嫌がらせであった城の中の者たちが苦しめばいいと下剤を混ぜていただけであった、その下剤も数種類を混ぜていた。
そしてお菓子には、痺れ薬が含まれていたこれも単なる嫌がらせであった。今のセレン王国内ではこのような嫌がらせなど頻繁に起こっているのだ。
この二つを食べると劇薬に変化したのだ。この事実で王は偶然に亡くなった事が分かったがそう単純な物では済まない。一国の王が殺されたと言う事実は変わらない。そこで紅茶とお菓子を持ち込んだ者達を捕らえようと動き出したのだが、両陣営が争い出したのだ責任のなすりつけあいだ。
お前が悪い、いいやが悪いと罵り合い。内乱状態となってしまっていた。その内乱状態を納めようとした王子も攻撃され負傷をしてしまっていた。そして内乱は広がっている。
そこにアルたちが上空に到着してのであった。