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俺死んだのか、2回目の人生始まる。  作者: 只野人
2章 激動の時代
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178話 リーフ王国の伝統貴族達の暗躍

クレスタ王国の国王、ジョージは今大変困っていた。それはダレリア王国が賠償として国の3分の1を割譲してきたのだ。それにセント王国も割譲すると言う。小さな国であるクレスタ王国は、国土以上に国が広くなってしまっていた。もうこれ以上要らない。貰ってもどうにもならない状態なのであった。

国の割譲でその地の貴族達の一緒に残っていたことが唯一の救いだろう。もし貴族達が居なければ管理も出来なくなっていた。

急激に広がったクレスタ王国は、ティアナス連合国家で一番広い国となってしまった。もうそれだけでジョージはお腹一杯であった。もうこれ以上何もない事を祈るがそうは行かない。セント王国からの賠償がまだであった。ジョージはアルに必死でもう要らないと訴えた。それはもう必死であった。


アルもダレリア王国からの割譲を知っているだけに無理強いは出来なかった。そこでいずれ国として落ち着いたらセント王国を分ける事で落ち着いた。ジョージも渋々だが納得した。


ジョージは今回活躍した者達に、アルの許可を得て兵士たちを貴族とした。勿論領地付だ。

強い兵士が国の貴族となってくれることでクレスタ王国としては大変ありがたい事であった。まさに今回のようなことがあれば、単独でも守る事が出来るのだ。好条件で多くの兵士たちを領地持ち貴族として召し抱えていた。6000人の兵士の内、下級兵士たちの多くがクレスタ王国へと移っていった。その数何と500人であった。その内、貴族となった者が200人(小領だが全て領地持ち、基本は村一つ)となり残り者達も騎士の地位を得ていた。

国が発展し開発が進めばその者達もいずれは領地持ちとなるだろう。



一方アルの方は大変困っていた。兵士たちの褒賞はセント王国の領主としたいがそうなるとフェアネス王国の兵が少なくなってしまうのだ。この痛し痒しの状態を何とかしなければならなかった。

それでも名誉と褒賞のために兵士たちは戦っているのだ。セント王国内に領地を与える事にした。フェアネス王国兵が減ってしまう事は仕方ないと割り切るしかなかい。

幸いにもフェアネス王国とセント王国は地続きで繋がっている。いざという時は行き来が出来る事もアルの決断を推していた。


今やこの兵士軍団は大金持ちとなっていた。大活躍をした兵士はフェアネス王国に領地とセント王国にも領地持ちとなり男爵位も持つ身の者たちが数名出てきている。その者達は勿論元平民である。この者達の大活躍は平民たちの憧れてとなっていた。リーフ王国やギルバートの領地で多くが活劇として伝えられている。時々その兵士(主役)たちが招かれている。



このリーフ王国から始まった成り上がりの多い貴族が今やメインの貴族として君臨している。それを面白く思わない貴族達も多くいる。

巨大になり過ぎたギルバート一派を何とか崩そうとする貴族達が暗躍を始めていた。これ以上ギルバートに大きな顔をさせないために何とかしようと貴族たちは集まり始めていた。

その中でも最大派閥を作り出したのが、リーフ王国であった。

リーフ王国の王はギルバート派と言っていいほどのギルバートとの仲は良好だ。その事も伝統貴族達は面白くないのだ。

伝統貴族達も正面からではどうにもできない事は理解している。その為に搦手を模索している。何かギルバートを落とし込めないかを考えているのだ。

そして今回のダレリア王国とセント王国の領土がギルバートの物となった事でリーフ王国の貴族達が騒ぎ出した。リーフ王国へ献上すべきと言ってきたのだ。リーフ王国民を巻き込みリーフ王国の利益のためといい。本来であるならば全く問題にもならないが、貴族達の誘導が上手く行ってリーフ王国民たちが踊っていまったのだ。国土が広がればそれがけ豊かになる。リーフ王国が豊かになれてしまっていた原因はギルバートが開発を行なっているからだ。ギルバート家がゴーレムやワイバーンで国を富ませている事で民たちはそれが当たり前と思ってしまっていた。

貴族達の思惑通りに民衆が騒ぎ出し、リーフ王国としても何らかの対応に迫られてしまっていた。



困った王はジークとレビン、アルを城に招集した。


陛下「すまんな。」

ジーク「仕方ありませんな。」

レビン「貴族どもはどうにもなりませんかな。」

アル「・・・・」

陛下「何か良い案は無いか。」

ジークリーフ王国の民が騒いでいるのです治まるのを待つしかないでしょう。」

レビン「治まりますかね。貴族達が民衆を上手く煽っています。」

ジーク「・・・・・」

陛下「・・・・アルフォード何か対策は無いか。」

アル「ありますが、かなり過激になりなすよ。」

「「「・・・・・」」」


アルの案としては、セント王国の一部をリーフ王国に献上する。リーフ王国はその領地をギルバー以外の者達に与える。(ただし功績のある者)今騒いでいる者達で明確な功績を挙げている者はいない。リーフ王国の国土が広がったが自分たちは何の功績もない事で領地を貰う事が出来ない。騒いでいる貴族達は領地獲得の為に功績をあげようとするだろう。一番手っ取り早い功績は王国への献金だ。献金以外の功績ではいつになるかも分からない貴族達は間違いなく献金して功績とするだろう。そして領地を手に入れる。

手に入れた領地の開発は勿論貴族達が単独で行う。ギルバート家と王家は一切援助も手出しもしない。

そして間違いなく失敗をする。金を大量につぎ込めれば10年ぐらいで何とか食べて行けるぐらいにはなるだろう。その間は金食い虫の領地となる。

騒いでいる貴族家はリーフ王国に多大な献金をした後であり、金に余裕がなくなっている状態となる。2,3年で根をあげるだろう。そこで問題なのが民たちが苦しむだろうと言う事だ。


ジーク「その貴族領の民たちなら仕方ないだろう。」

レビン「うまく貴族領の民にすり替えられますか。」

アル「方法はありますね。」

セント王国の割譲する土地の民はアルが全て移住させる。その為に新たに民をリーフ王国で行う。その時に自領で行う事を了承されば問題はない。リーフ王国がうまく誘導すれば問題はないと説明をした。


陛下「誘導か上手く行くのか。」

アル「大丈夫でしょう。功績で領地を渡す時に一言いえばいいんです。自分で開発すのだから自領の民を使えとね。まぁそう言わなくとも貴族達は自領の民を連れて行きますよ。宣伝した手前自領優先にするでしょうから。」


こうして密談は終わった。後は貴族達をうまく誘導できるかだ。4人は色々と準備に入っていった。


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