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俺死んだのか、2回目の人生始まる。  作者: 只野人
2章 激動の時代
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165話  次期サントラ王候補

ここはティネス連合国家サントラ王国王都の一室で今ある貴族がサントラ王国の王位を狙っていた。



サントラ王国の王は、先日亡くなっていた。事故なのか他殺なのかは分からないが、王国は事故として処理している。王位が空席となっている事で貴族達が、次の王に誰を推すのかを真剣に討論している。

サントラ王国の王位継承者は3人となっていた。一人目は、王の兄の子でエルビス、二人目は王の後妻の連れ子でトロント、3人目は、王の庶子でケントリーだ。

まず王は、正式な継承者はいない。その為に王の兄の子、連れ子と庶子の3人が次の王位に名が挙がっている。

通常であれば王の兄の子など継承権は無いか低いだが今回は、相手が連れ子と庶子である事で名乗りを上げていた。血筋の正当性で王位につこうとしている。2番目の後妻の連れ子は、王が生前に王位を譲ると約束をしていたと訴えている。真実は分からない。

3人目の王の庶子が、違いなく王の子であることは皆分かっている。前王はこの子を皆に紹介していた。


ではなぜ王の庶子がすんなりと王位につけないのか、それは貴族達の利益が絡んできているからだ。エルビスが王位に着けば、現公爵であるエルビスの父の一派が王国を牛耳れるのだ。

2番目のトロントが王位に着けば、城内の者たちが好きなように国を好きなように動かすことが出来るようになる。そして3人目の庶子であるケントリーが王となっても今の貴族達に利益にはならないのだ。その為に何としても自身の推す者を王位につけようとしている。

庶子は今は相手にもされていない。王の血を継いでいると分かっているが誰も見向きもいない。


庶子であるケントリーは悩んでいた。ケントリー自身は別に王にならなくともいいと考えていた。だがそれは次の王が真面でサントラ王国の民たちが何の心配もなく暮らしていける事が出来るのならばだ。

どうも名前の挙がっている者達ではかなり心配だ。カントリーは王になるにしても何の後ろ盾がない自分が王位に着く事が出来るのか、途中で殺されるのでは色々と考えてしまっている。

そんな時にケントリーの幼馴染のフランがやってきた。

ケン「やぁ、フランどうしたの。」

フラン「ケントリー、王になってあの貴族たちじゃダメよ。王になって。」

ケン「どうしたの、何かあった。」

フラン「となり町の人が襲われてたわ。トロントの家臣に襲われて自殺したわ。」

ケン「・・・・・・」

フラン「あんな奴らが王になったらこの国はお終いよ。」

ケン「・・・・・・・少し考えるよ。」

フラン「・・・・分かったわ。」



このサントラ王国の騒動はフェアネス王国にも届いていた。デラとアルも今後の動きを観察していた。


デラ「アル様、このままではサントラ王国の王位はエルビスとなるでしょう。」

アル「そうなるかな。あまりよくないね。トロントも話にならないけど、このエルビルは公爵の言いなりになっているようだね。双方とも駄目だね。」

デラ「残るは王の庶子ですね」

アル「そうなるね。うちは口を挟めるよね。」

デラ「もちろんです。フェアネス王国は筆頭ですから問題ありません。」

アル「普通にやったら。エルビスとトロントは生き残るよな。あいつ等は害虫だし始末しておいた方が民の為になるよな。どうするかな。」

デラ「それならば、ケントリーにお力を授けてはどうですか、王の能力があれば必ずいい結果となります。」

アル「無ければ破滅するかな。」

デラ「破滅はしないでしょう。フェアネス王国が助けますからね。」

アル「そうだったデラがいるんだったよ。デラにお任せするよ好きにやっていいよ。」

デラ「24カ国の為に頑張ります。」

アル「24カ国ね・・・・」

デラ「そうです24カ国のためです。要はアル様のためですよ。いずれはアル様は24カ国を支配します。その為の布石ですよ。」

アル「いい加減王様を止めたいよ面倒で仕方ないよ。ロング帝国の事が片付いたらやめようかな。」

デラ「フフフ無理ですね。みんな反対しますよ。アル様は死ぬまで辞められませんよ。あっハイヒューマンなのですね。200年やめられませんね。」

アル「…ハイヒューマンの寿命は150年ぐらいだよ。50年で引退して100年は遊ぶよ。これ絶対ね。」

デラ「そうなるといいですね。フフフフフフ。」

アル「・・・・・」




デラはトムとアスカに応援要請を出した。サントラ王国にもしかしたら援軍として出向いてもらう事を告げる。トムもアスカも了承した。

デラは秘かにサントラ王国に入り、ケントリーと面会をした。王になる意思の確認だ。王になる覚悟はあるのか、もう普通には戻れなくなることを告げていく。ケントリーの覚悟は決まっていた。この国の為に尽くす。そう決めている。


デラはケントリーに身体強化、剣、鱗の盾とハイヒューマンのスキルオーブをケントリーに渡した。


デラ「王になるならばこのスキルオーブをフェアネス王国国王が使えと言っている。サントラ王国の民の為に働くための報酬だとそう仰っていました。」

ケン「ありがとうございます。使わせてもらいます王となって民の為に働きましょう。」

デラ「よかったわ。私たちは、要請があれば動きますが出来ればご自分の力で王となってください。見せる兵力は用意します。」

ケン「ハイヒューマンになった今なら分かります。大丈夫です何とかしますよ。見ていてください。」


ケントリー以外の陣営も王になるための決定打が無く、双方睨み合いの状態となっていた、何とか打開策を探していた。そこで第3者であるケントリーを出しにして城でやり込めればと考えた。双方ともに同じようなことを考えていたのだろう。城で3者による話し合いが持たれることなった。

城の大広間には公爵派の貴族達と城内の法衣貴族達が睨みあっている。そこに1人でケントリーが現れる。最初はやっと来たか小僧が程度であったが。部屋の中に入ってくると雰囲気が違っていた。


ケン「待たせた。用意は出来ているか。」

普通に喋っているケントリーであるが威厳が備わっている。

ケントリーの言葉に城の役人たちは素早く動く。ケントリーの椅子を用意する。


その後に、エルビスとトロントが順番に入場するが、ケントリーの入場を見た後では威厳もなく、何とも情けない感じがしていた。


ケン「話し合いと聞いたが何を話し合うのだ。」

エル「次の王に誰が成るかだ、馬鹿か。」

トロ「フン、これだから庶子は・・」


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