表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺死んだのか、2回目の人生始まる。  作者: 只野人
2章 激動の時代
150/257

150話 ローマン帝国皇帝

アルは、フェアネス王国に戻って来た。アンネローゼが出産したと連絡が来たからだ。急いで戻ったが出産には間に合わなかった。生まれた子供は双子であった男の子と女の子の双子だ。子供たちが大騒ぎしていた。もう可愛くて仕方がないようだ。特にアリーがおねいちゃんぶっている。何かと抱っこをしようとするが侍女たちに止められていた。もう少し大きくなってからと諭されている。


アルもそれは仕方ないと思う。


アンネローゼに子供の名前を相談された。男の子はレイザー、女の子はカリーと名付けた。いい名前だ自画自賛した。


アルは久しぶりに子供たちとゆっくり過ごした。

ダンジョン造りも楽しいが子供たちと遊ぶことも楽しくく感じていた。



そんなアルに、9連国に客が来ていると報告が来た。アルに客とはかなり珍しい。今のアルは余り人に会う事をしていない。今のアルの力を知る者達は、アルと面会を求める物が多くいる。その予防として重要な者以外は人と会う事は避けている。

それが客となれば何かがあったか、重要案件しかない。

9連国に伝えこちらに来てもらう事となった。そしてフェアネス王国に来た人物は、ローマン帝国皇帝であった。


そして死にそうだった。


ローマン帝国皇帝は、齢80歳となっていた。もう数日もすればお迎えが来てもおかしくない状況であった。それを無理してここまで来ている目的は想像がつく。

アルは悩んだ、自然死ならばそのまま往かせた方が良いのではと思う。だが一緒に来ていたのは皇帝の孫である。皇太孫であった。

皇太孫の話によると、今のローマン帝国は非常に危ない状況という。皇帝陛下が高齢になり、後継者が先日死んだ。そして自分が皇太孫として指名されたが、今の自分ではあの巨大な国家を守り切る事は出来ないと言う。

そんな時に皇帝陛下が倒れてしまった。ローマン帝国内の貴族達に知られるわけにはいかなかった。外遊として国外に出てきたがいい考えが浮かばず。ダンジョン島へとたどり着き、アルの噂を耳にしたと言う。ハイヒューマンのスキルオーブがある。皇帝陛下がハイヒューマンとなれば寿命も延びるはずだ。それに皇帝陛下が健在であれば帝国内は落ち着く。大陸の約半分を領土としている帝国が揺らぐ事があれば、世界が戦争の渦に巻き込まれてしまう。



アルは皇太孫に問う。高齢の人が長生きしたいと全員が思うのかと問う。皇太孫は皇帝陛下は、人ではない王の中の王だ王の上に立つ存在だ。国が乱れる事を知っていて死ぬ事は絶対に望まない。



アルは、了解した。国の王(皇帝)は、人ではないか。まさにその通りだとアルは思った。人の感情を持っていては国は支えていけない。王は時には非常になれなければいけない時もある。

「死ぬより辛いな」

ハイヒューマンそれは身体向上だけではない。能力もあがれば、寿命も延びるそれが個人の人間として幸せななのかは分からない。自分自身が判断する事だろう。だが、王や皇帝はその死すら自分では選ぶことが出来ない。人の上に立った人間は、その役目を果たすまで死ぬ事が出来ないのだ。



そして皇帝はハイヒューマンとなった。姿も若くなり40代に見える。白髪であった髪は金色に輝いている。



皇帝「アルフォート殿、今回は助かった。あのまま死んでいれば世界中で戦になっていたであろう。」

アル「戦にならなくてよかった。世界は平和な方がいいですから。」

皇帝「ハハハ、そうだな。アルフォード殿は世界を望まんのか。」

アル「望みませんね。今でも過分だと思っています。本当はのんびり暮らして活きたいですね。」

皇帝「王はそのようなことは望めんな。王たちの夢かもしれんな。・・・アルフォード殿この借りは返す。」

アル「別にいいですと言いたいところですが、そうはいかないでしょういずれ返してもらいます。」


皇帝は、外遊という建前を利用して目立つように振舞っていた。フェアネス王国に続き、ロング帝国を訪問しリーフ王国も立ち寄っていた。そしてロング帝国とリーフ王国で何やら密談をかわしていたと言う。

数か国を歴訪したローマン帝国皇帝は、自身の帝都へ戻っていった。

そして皇帝のいない帝都で貴族達や自称後継者たちの暗躍が露見した。皇帝陛下は、その者達を粛清していった。実に100人以上が粛清の対象となっていた。超巨大国家のローマン帝国は、膿を出し切るつもりのようだ。


そんなローマン帝国とは違い、ロング帝国はのんびりとしていた。皇帝も宰相も今は大きな問題はない。

しいて言えば新たな枠組みである8カ国の中での位置取りだろう。今まではリーフ王国がいた。だが今回はいない。その代り強力な国がいるローマン帝国だが、ローマン帝国は筆頭には成らないだろう。国が揺らぎそれどころではない。小国群はまず筆頭にはなれない。そうなるとロング帝国以外にないとなる。だが決定打が無い。ロング帝国は恩恵を受ける立場だ。フェアネス王国の様に与える立場ではないのだ。これで筆頭となれるのか成れてもただの調整役となってしまうのだろう。

この辺が今のロング帝国の悩みと言えば悩みなのだろう。


リーフ王国は焦っていた。6か国協議で否決された事で別の枠組みが出来上がりそうだ。出来る事ならリーフ王国も参加を表明したいところだ、だが貴族達が又騒ぎ出したのだ。自分たちが画策したことが、予想を飛び越えて話が大きくなっている、どうにかしようと色々と騒いでいるのだ、リーフ王国としては、こいつら殺したろうかという気持ちであった。

事の成り行きでは又ギルバートに借りを作る事になりそうでゆうつになっていた。


ジークはギルバートが大きくなりすぎたと思っていた。実際に下手な国など相手にもならない程の軍事力を持ってしまった。ドラゴン1体で国を滅ぼせる.其れを5体も6体も有しているのだ。レビンやクリス、カインにアルと優秀な者達がいるために今は問題にならないが、巨大になれば家臣が暴発をして一気に戦争となる事もありうる。ジークは何か、歯止めをかける必要があると考えている。その歯止めが全く思いつかないのだ。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ