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俺死んだのか、2回目の人生始まる。  作者: 只野人
2章 激動の時代
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149話 極寒の地

アルは早速、ノースリズ王国に飛んだ。

現地視察をかねた休暇だ。マジックとのんびりと飛びながら目的地にやってきた。


凍った土地しかなかった。


土地はコンクリートように固く釘も打ち込めないだろう。

アルは視察だけの積もりだったが、興味の方が勝ってしまった。早速ダンジョンを造ってみる。

アルのイメージは、フィールド型ダンジョンだ。それで環境ををコントロールが出来れば成功だろう。アルとしても可能と考えている。

アルは地中から星の生命力を少し貰う事を考え苗木を用意していた。この苗木は大きな木の苗木だ。この苗木をダンジョンの核にして使い広げていく。

まずアルはこの一帯の氷を溶かす、そしてそこに苗木を植える。

苗木に大量の魔力を注ぎながらダンジョンを作成していく。土地がダンジョン化されていく。今まで凍っていた土地が普通の土地となっていく。

アルは一気に魔力を注いでいく。苗木も成長を始める。


グングンと育っていく苗木はもう木であった。苗木は上への成長だけではない、一本の太い根は下へ下へと進んでいく、根は星の中心迄進みそこから生命の力を少しだけ貰う。

その生命力は地上まで運ばれていく。

ダンジョン内にその力が広がっていく。そしてその土地は生命力にあふれた土地になっていく。


アルは、ダンジョン(木)から情報を貰った。星に温かい水の層があり地上につなげる事が出来るとイメージで伝えて来た。

アルは試しにダンジョンとの境目にその水の層を出してみた。すると地下から物凄い勢いで水が出てきた、その水は100mも高く噴き出している。アルは急いで近づくと火傷した。100度近くあった熱湯であった。

その水(熱湯)は低い土地に流れていく。水たまりが池となり湖となった、その湖から又あるれて川となっていった。温かい水は周りの土地(氷)を溶かした行く。


アルはダンジョンの力ではなく、星の力を改めで知った。




アルはこの地に一月もいる。観察を兼ねたダンジョン作りのためである。

ある程度広がったフィールドダンジョンは木を中心に30キロまで広がっている。その中に森を造り生物もはなった。

熱湯も有効利用をするために、建物の中に浴槽も作り、厨房にも引き込んだ。排水はダンジョンに造らせている。

小さな町であるがどこの世界でも見る事の出来ない程の出来栄えとなっていた。

この熱湯は水量が異常だ。さすが星の力で出てくるだけはある。ダンジョン内ではそう冷める事もないままにダンジョン外に出ていく。吹き出た熱湯川は徐々に冷やされていくのだが流れ続ける事でより遠くまで行く事が出来ている。

その方向は、極寒の地に向っている。熱湯川は300キロも進み周りの土地を少しずつではあるが確実に溶かしている。今まで住む事の出来なかった土地が、星の力で住む事の出来る土地に変わっていった。もちろんダンジョン以外の場所は、寒い零下だが土地が温かい事で徐々に気温も上がってきている。


そしてもう一月も経った頃、ノースリズ王国宰相がこの地にやってきた。

宰相は、ワイバーンから地上を見ていたようだ。アルに感謝の気持ちを伝える。

アルは何にも気にしないが、自治領問題を宰相はアルに伝えてくる。

何処からどこまでを自治領とするのかを聞いてくる。アルとしてはダンジョン領域は自治領とすると事を伝える。

するとそれ以外はノースリズ王国として開発を行なっても良いかと尋ねられ了解する。

だがこれからもダンジョンを広げていく事を考えれば熱湯川には広げる事を避けるべきだ。アルは逆方向にダンジョンを広げていくと伝え了解を取った。

ダンジョンは半径40キロほどにまでなったが、熱湯川は300キロ先まで到達している。熱湯も、普通の水に変わっているが、凍る事の無い水である。もう少し遠くに行けば凍るだろうが、300キロの土地が今後使えるようになったのだ。ノースリズ王国として万々歳だろう。


獣人達の移住が始まるとアルはノースリズ王国の一番近くの町と街道を繋いだ。この街道は凍らない。熱湯川を引っ張り込み。街道と平行に流れるようにしたのだ。その為に周りの土地が温まり凍る事は無くなった。熱湯が流れ続てる事で温度が下がりにくくなっている。町でもそのお湯を使うようになり清潔になっていく。


獣人達は、風呂が嫌いだった。いや苦手であったが、島より寒いために湯につかっていた。すると気持ちのいい事に気付き病みつきになる人る者も出てきていた。


獣人達の移住は最初、1000人であったが、追加で1000人移住してきた。

ダンジョン町での農作物や森でとれる木の実などの生産で人手が足りなくなったのだ。

人と獣人達の交流が始まったが、まだノースリズ王国の民と獣人達は同じ場所には暮らしていない。いずれは暮らせるようになるだろうが今無理やり一緒に暮らしても諍いにになるだろう。自然に任せていればいずれは仲良く暮らせるだろう。



宰相「アルフォード殿、これが自治領地の証明書となります。一応アルフォード様が領主となっております。申し訳ございません。獣人の権利がまだ理解されていませんので今はこれでご勘弁願います。それとアルフォード様にはこの国の侯爵位をお渡しします。この自治領を治める事に役立つはずです。」

アル「ありがとうございます。そうですね周りにも貴族は居るでしょうから貴国爵位を使わせてもらいましょう。」

宰相「それにしてもあの温泉という物はいいですな。心もあったまりますな。」

アル「そうでしょう。ここに一大温泉施設を造る予定です。これだけ豊富な熱湯があるんです使わなければ損ですよ。ノースリズ王国でも活用したらいかかですか。」

宰相「宜しいのですか。」

アル「当たり前ですよ。この熱湯はもう川になっているんです。誰が使おうが自由でしょう。」

宰相「おおー、有難い言葉です。うちの貴族達に聞かせてやりたいですな。」

アル「何処の貴族達も皆、同じですね。」

宰相「左様ですか。うちはかなり酷いと思いますが、何しろ土地が凍っていますから。凍らない土地は取合となっています。情けないですがこの土地をキチンとお守りください。下手な考えの貴族が現れた場合は殺してもらって構いません。侯爵閣下の御領地ですから問題はありません。」

アル「そうならない事を願っています。」

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