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俺死んだのか、2回目の人生始まる。  作者: 只野人
2章 激動の時代
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144話 王は誰に

デラは、対象者を3人見つけた。


クレスタ王国に嫁いだ者が一人とベルシー王国に嫁いだ者が一人、そして9か国の一国であるクオーツに嫁いだ者がいた。

デラは、その3国の状況を調べた。王子が二人以上いればと思ったのだ。クレスタ王国はまだ王が若く。子供はいるが未成年の為無理だろう。ベルシー王国は、王子は3人いる。成人もしているんで候補とした。残るクオーツ王国にも王子が二人いる。

ベルシー王国の対象者は次男と3男の二人、クオーツ王国も次男が対象となった。

デラはこの3人を人となりを調べさせた。


ベルシー王国、次男、 ロベルト・ベルシー   28歳 未婚

ベルシー王国、三男、 クレメント・ベルシー  25歳 既婚 子供二人

クオーツ王国 次男  カイセル・クオーツ   20歳 未婚 


この3人を見比べると、ベルシー王国の次男は未婚で年齢的にも申し分が無い。だが王族で28にもなって未婚は考えられない。何か結婚できない理由がある筈だ。

三男は、既婚者で子供は二人いる。後継者問題を考えなければ問題はないだろう。

クオーツ王国の次男も未婚であり、成人もしている問題はない。後は王の資質が有るか無いかだ。


調査を進めていくとやはりロベルトには問題があった。離婚を3回している、王家は結婚自体を否定している為に離婚はしていないとなっているが、子供が4人いる。節操なしでこの男は没だ。

次の三男だが、3男の親であるベルシー王が、問題だ。次男の結婚と離婚を隠蔽すような事をする者が、棚ぼたの王位が手に入ると分かれば色々と口を出すことはあり得る事だ。それも自国より大きい国土なのだ。

デラは3男の性格を調べる。温厚な性格であり、問題になるような行動もない。全く問題が無い。

だが問題が無い事が問題であった、何でも言いなりになっている、王からの指示を確実にこなしている。指示に従うだけなのだった。王の資質が無いと判断をした。

残るのは、クオーツ王国次男となる、このカイセルは、可もなく不可もない人物であった。

判断に困る人物の典型である。全てが平均なのだ。


そこは考えようだ。全てが平均であれば問題はない。国の運営も平均で行えるはずだ。

デラはこの人物と会う手配をする。



数日後にフェアネス王国にやってきたカイセルは、無難な挨拶とし、表情も変えずにデラの話を聞く。

そして話が終わると断る。

デラは何故かと問うと、国の運営は大変だ、自分はごく平均的な人間だ。多くを望む能力は無い事は自分自身が良く分かっている。今の王国で王子と呼ばれ無難に暮らしていきたいという。

デラは何とも言えない表情になる。無難に行きたいという者を王などにしてもいいのだろうか。王の仕事は、激務だ。普通の暮らす事はもうできない。


そこでデラは、フッと思い出した。平均では無くなれば考えが変わるかもと思ったのだ。

デラは王子に伝える。能力があればやるか。


王子は、王としての能力があるのならばやるという。ならばハイヒューマンとなり能力の向上すればいいだけであった。


アルの許可をえたデラはカイセルにスキルオーブを使う。カイセルは、スキルオーブを使う事が初めて出会った。そしてハイヒューマンとなったカイセルは始めて自分が変わった事に気付いた。


「これは私なのか。不思議だ。今まで分からなかった事が理解できる。今まで疑問にも思わなかった事は何故か分かる。これがハイヒューマンか。」

デラ「どう気に入って。」

王子「宰相閣下、私にも出来そうです。職業として考えれば王も出来ます。」

デラ「職業ね。まぁ人それぞれの考えがあるわ。マセル王国が他国に脅威を与えるようなことにならなければ問題は無いわ。無難に国を治めてくれればいいわ。」

王子「無難に納めましょう。でも少々、いいえ頭一つぐらいは他の句より飛び出したいですね。」

デラ「出身の国のクオーツ王国は、口出しをさせないようにね。あの王なら問題ないと思うけど頼むわね。」

王子「今の私ならば問題ないです。」



こうしてマセル王国の次期王が決まった。まだデラと本人の間だけではあるが。


そして他の話も進んでいく。6か国同盟が解消された事で、9カ国連合に入りたいと5か国が申し出ている。デラはカイセルにあなたはどうすると質問をする。カイセルは独自でいくと伝える。デラは、仕方なしと思いそれ以上は何も言わなかった。


デラはカイセルがハイヒューマンとなった事で人を導く事を考えたのではと思いに至る。自分自身にも覚えがあった。だがそれは違った、能力は確かに上がった。だがそれだけななのだ。ハイヒューマンになろうが普通人であろうが変わらない。ハイヒューマンであれば確かに多くの能力で色々な事が出来る。それだけなのだ。優れた人間性、卓越した魅力、カリスマ性などはその人が元から備わっている物だ、ハイヒューマンなっても無い物は最初からないのだ。


デラは、そのうちに気付くだろうと結論を出した。



デラはアルにこの事を報告した。


アル「危ういね。」

デラ「多分少した手が気づくでしょう。」

アル「嗚呼、気付くだろうね。そしてショックを受けるだろう。」

デラ「ショックを受ける、何故です。理解するだけではないのでしょうか。」

アル「デラは元から優秀なんだ。だから解らないんだ。人はね能力が無くて諦めた人が、能力が上がり希望に満ちた時に真実を知ったら落ち込むんだよ。そこで二つに分かれる。納得し理解する者と贖う者にね。贖う者は厄介だ下手に能力があるからね。国一つを手に入れ能力もそこそこあるならば、周りの国を喰らうかもね。」

デラ「まさか、そんな事しますか。無難に行きたいと言っていた人ですよ。」

アル「無難に生きたいね。無難に生きたいなんて思わないよ普通はね。抑えていたんだよ能力が無い事を理解したからね。自分自身に何も望まないと思い込ませていたんだろうね。」

アル「まだ発表はしていないよね。」

デラ「はい、まだです。」




アルはカイゼルを呼び出した。そこには3人の兵士もいた。

アルはカイセルにこの兵士と戦う様に告げる。カイセルは素直に了解する。ハイヒューマンとなった事で兵士が普通の人分かっていたからだ。ハイヒューマンが普通の人間に負けるはずがないと思っているのだ。

兵士とカイゼルは真剣で戦う。万一怪我をしても治すからだ。


兵士とカイゼルの立ち会いが始まる。



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