140話 連合国家成立
アルは今、8か国の者達と話し合いをしている。
アルは、7連国を参考に枠組みを造る事を告げる。もちろん8か国の者達も同意をする。
7連国は、ギルバート公国が主国となり他6か国を統率している。何か問題が出た場合にギルバートが調整していくという物だ。何かを強制的に行う事はしない。
9か国の大まかな決め事として、元タイガー王国を改名、フェアネス王国とする。
フェアネス王国を中心とした連合国家となる。
9か国は定例会議を開く事も決まり、其処で何か問題があれば解決していく。それと同時に7連国とも年1回か2回、集まる事も決まった。
小国群配置図
|ーーーーー|ーーーーーーーーー|ーーーーー|
| ① | | ④ |
|____________| | |
| | ③フェアネス |ーーーーー|
| ② | 王国 | ⑤ |
|ーーーーーーーーーーーーーーー|ーーーーー| | |
| スリート | | メイスン | |ーーーーーーーーーーーー|ーー|
|ーーーーーー ーーーーーーーーー| ⑥ | | ⑧ | |
|ギルバート | タリー |ーーーー| ⑦ |ーーーーーーー| ⑨ |
|ーーーーーーーーーーーーーーーー| | | | |
|ドロイド |アンデル |クリデン | ⑩ |ーーー| ⑪ |ーーー|
|ーーーーーーーーーーーーーーーーー|ーーーー| |ーーーーーーー| |
| |_ | ⑫ | | |
| サバリナ | プリテン |ーーーーーー| | ⑭ |
| | | ⑬ |ーーーーーー|
|ーーーーーーーーーーーーーーーー| | ⑮ |
|ーーーーーーーーーーー|ーーーーーー|
参加国
1,メルカリ王国
2,サントラ王国
3、フェアネス王国
4,クオーツ王国
5,ネルソン王国
6,ヒルデル王国
7,サンレー王国
8,ゲイメル王国
9,ベルシー王国
この9か国連合の話が公になると、7連国以外の国々が騒ぎ出した。24か国中6か国が独自路線を取る事に不安を感じたのだ。そして6か国を纏めようとする者が出て来た。
10,バルト王国
11,レイボン王国
12,リセルト王国
13,マセル王国
14,トルセイ王国
15、クレスタ王国
この6か国内でマセル王国の国土が一番大きい。マセル王国は6か国を纏め、7連国と9か国連合に対抗しようと考えているが、6か国のバルト王国が、9か国連合に参加したいと打診をしてきた。
アルとしては一国増えても何の問題もない。
しかしマセル王国は、必死で取り込もうとしている。何とかバルト王国を引き留め6か国同盟を成立させた。だが緊急で行ったこの同盟は、かなり無理のある同盟となった。
マセル王国の独りよがりの同盟になっていた。後々問題になりそうだ。
9か国連合と同時期に6か国同盟が成立した。
小国群は3つに別れた事になるが、7連国と9か国連合は実際には一つだろう。7連国の筆頭がギルバートであり、9か国の筆頭もギルバートなのだ。
そんな両連合国家に色々と意見を述べてくる国が出来た。6か国同盟盟主マセル王国だ。同盟が成立すると7連国と9か国連合に筆頭国の会議を提案してきた。
ジークとアルは他国を知るチャンスであり、他国間の問題解決には必要と判断した。
マセル王国はこの筆頭国会議で存在を示したいと考えている様だ。
そして3か国が一度集まる事となった。場所は、7連国のギルバード公国で行う。
ギルバート公国の公王ジーク、フェアネス王国のアルフォード、マセル王国のディアス・マセル王の3人が、ギルバート公国公都、迎賓館に集まった。
ジークとアルはこの都市を見慣れてるために何とも思わなかったが、ディアスたちは違った。このギルバート公国に着いて驚きの連続だ。馬車でノロノロとギルバート王国に到着した一行は、国境で入国審査を受けた。その国境が国の辺境とは思えない程の都会だった。町には多くの人、物が溢れていた。自国では考えられない光景だった。そして国内に入り、公都へ着くとまた驚いた。迎賓館が物凄かった。最新設備で建てられたこの迎賓館は、アルの自慢であった。水洗トイレから水道、照明迄ついている。この照明設備は、ギルバートの中でも最新式だ。
光る鉱石を加工して造られている。まだ技術的に改良の余地があるが、インパクトを与える効果は抜群であった。
今迄はランプが主流であった。蠟燭やランプでは夜に本を読む事も大変だ。アルはこの問題を光る鉱石で解決したのであった。今は大量に使用しなければ求める明るさに成らないが、あと数年もすれば改良されるだろう。
マセル王「これは何だ。」
マセルの役人「分かりません。」
マセル王「このトイレは何だ。」
役人「分かりません。」
マセル王「この都市は夜でも何故明るい。」
役人「分かりません。」
マセル王は、答えらられない質問を繰り返していた。マセル王国は威厳を作り出すために、ギルバート公国に対して、さも知ってる様に振舞ってしまった。それで使い方を説明不要と伝えていたのだ。
今さら恥ずかしくて聞けないというのが現状であった。
そんな少し見栄っ張りのマセル王は、晩餐会でまた驚かさられる。マセル王は、ゆっくりと座っての晩餐会と思っていたようで、立食のパーティーとは思っていなかったようだった。マセル王国の家臣たちはおお喜びだ。王だけで食べる物と思っていたが、家臣たちの分まであると聞いて皆は喜んだのだ。
ギルバートの者達は当然と思っているのか変なリアクションは無い。
家臣たちはギルバートの者達と楽しく喋りながら酒と食事を楽しんだ。
ジークやアルも酒を飲みながら気軽に話しかけて楽しんでいる。マセル王だけが不機嫌になっていた。