132話 プリテン王国
アルとアンネローゼは城門前に来ていた。中はザワザワとしている。
アンネローゼの代わりにアルが喋る。
「プリテン王国に次ぐ、我らはドロイド王国軍である。プリテン王国騎士が、我が国の民を殺した。その報復としてプリテン王国を滅ぼす。 戦闘よーーーい。 かかれー。」
アルの掛け声と同時にドロイド王国の兵士たちは、一斉に攻撃を始めた。ワイバーンに乗る物は城内に入り込み城門を開ける。又ワイバーンから降り一人で城内に入り込む者まで居る。
アルもそろそろ城内に入ろうかとした時に、城内から停戦の使者が現れた。
アルは停戦と眉をひそめたが、アンネローゼが使者の話は聞くという。
使者は、アンネローゼの前に跪き頭を垂れる。
し「プリテン王国使者、アロイ・クリトンと申します。」
アンネ「使者殿、ご用件は。」
し「はい、我が、騎士が殺したという、証拠はあるのでしょうか。それと… ボコッ。
アンネ「攻撃再開だ、やれーーーーーー。
アル「証拠はあるかだって、何もなければこんなことやらないよね。」
アンネ「・・・・・・・・」
アル「まさか、だよね。そんな事無いよね。」
アンネ「・・・騎士が殺した報告は来てるわ。それで飛び出したからあとが解らないの。」
アルは、急いで確認を取らせる。
すぐに解る者がいた。報告によると、ドロイド王国民を殺した騎士は捕らえている事が分かった。これで問題はない
アルはホッとした。アンネは危ないと再認識をした。
城門からアルは中に入っていく、城内は剣のぶつかる音と悲鳴、叫び声、怒鳴り声と騒然としている。
暫くすると段々と静かになっていく。
騎士が報告に来た
騎士「報告いたします。プリテン王国国王を捕らえました。ご案内します。」
アル「ごくろう」
アルとアンネは騎士についていく。
騎士の後ろをついて行くと。騎士たちが多くいた場所にたどり着く。王が転がっている。
余程殴られたのだろう。顔がボコボコになっている。
騎士「この男が王です。」
アルは一応頷く。
アル「おい、喋れるか。」
王「・・・・・」
アル「喋れにのか。」
王「・・・・」
アル「こいつを連れていけ。」
アルはあっさりと諦めて騎士に指示を出す。
騎士は転がっている王を抱えると、突然王が喋り出す
王「余が王だ。」
だが騎士は担いだまま歩きだす。
王「余が王だーー、おうだぞーー。」
アルは黙って見送るだけであった。
そしてこの場にいるプリテン王国の者達は今の光景をしっかりと見ていた。
アル「おい、そこの者、お前は喋れるか。」
男「はははい、喋れます。」
アル「よかった、この国へ来て初めてきちんとした言葉を聞いたぞ。この国も言葉は通じるのだな。」
男「はい通じます。」
アル「ところで、王の次の者は何処にいる。」
男「はい王太子がこの城内におります。後は王子に王妃もおります。」
アルは騎士に捕まえるよう指示を出す。
数分もすると騎士が戻って来た。王太子は死亡、王子は生きてろらえたと報告が来た。王妃も取らていたようだ。
そしてこの場に連れてこられる。
アル「お前が王子か、喋れるか」
王子「当たり前だ。喋れないと考える方がおかしい。」
アル「そうだな、だが俺はお前で二人目だ。まともにしゃべったのはな。」
王子「まさか、皆無言だったのか。」
アル「無言の事に何か心当たりがあるのか。」
王子「ある。無言でいる事はこの国では抵抗を意味する。」
アル「抵抗?何の抵抗だ。」
王子「この国の中だけの事だ、はっきり言って何の意味もない。」
アル「ようは自分の矜持か。無言でいて殺されたら何の意味もない。」
王子「・・・・・」
アル「プリテン王国はドロイド王国に降伏すか。」
王子「降伏する。だが一つ聞きたい。何故プリテン王国に攻撃した。」
アル「知らないのか。報告も来ていないのか。」
王子「王は分からないが。俺は知らない。」
アル「なら教えよう。ドロイド王国の民をプリテン王国騎士が殺した。その報復だ。」
王子「ほうとうにそれだけで報復をこの戦争を仕掛けたのか。」
アル「十分な理由だろう。自国の民を殺されたのだ。」
王子「・・・・・・」
アル「この国の常識のは当てはまらないようだが、こちらの常識では戦争の理由になる。分かったか。」
王子を始め城内に居た全てのプリテン王国の者達は唖然とした。ドロイド王国の民を騎士が殺した。民は平民だ。平民が騎士に殺されて何故、戦争になると皆不思議になっていた。
アルは、この光景を見てはjめて思った。これはダメだ。貴属意識がたかすぎる。平民を虫かゴミだと思っていると感じていた。
アル「いいか良く聞け。民は国だ。民が居なければ国は成立しない。国は王が居なくとも区は成立する。我がドロイド王国派民を大事にする。王は民の為に働く。騎士も民の為に国を守る。貴族も同じだ。
この国とは価値観が全く違う。ドロイド王国は、民が殺されて黙っている国ではない。王自らが、報復に来るのだ。」
アンネ「ドロイド王国女王のアンネローゼだ。プリテン王国の者達、この国は潰す。」
この言葉で、プリテン王国の者達は、初めてドロイド王国が本気なのだと分かった。今まででも分かってはいたのだが、改めて恐怖したのだ。
その後、アルたちはプリテン王国王都の民に向けて声明を読み上げる。(この国の活字率が異常に低い)
ドロイド王国王国の民が騎士に殺された報復を行なった。プリテン王国は降伏をした。改めて布告がらされるまでは普通に生活をするようにと声明が1時間に置きに3回行われた。
アルとアンネは城の一室で一休み中である。騎士たちは事後処理を行なっている。城が落ち着くまで待機という事になっている。
アル「アンネ、この国をどうする。」
アンネ「そうね。民が余り大事にされていないように感じたわ。この国の王はダメね。」
アル「まぁそうだろうな。ならばアンネが纏めないとね。」
アンネ「んーーー面倒ね。誰かいないかしら。ドロイド王国だけでもう一杯よ。」
アル「サバリナ王国の事もあるしな。どうするか。」
アルが色々と考え中となっていたが、すぐに翌日となり。応援部隊が続々とプリテン王国へ到着してきていた。又その対応で大変になっていた。