110話 ギルバート公国(7連国)
アルは急ぎギルバート領に戻っていた。ジークに相談があった。というよりジークを攫いに来たのだ。
ジーク「お,アルかどうした。」
アル「おじい様、すまん。一緒に来てくれ緊急事態だ。」
ジーク「・・分かった。イメルダも一緒だ。」
アル「ありがとう、おじい様しかいないんだ。」
そしてジークとイメルダの二人はタリー王国に到着した。
王「初めまして、公爵陛下。」
ジーク「・・・・・アル、説明せよ。」
アル「まずはこれをご覧ください。」バサッ。
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| スリート王国 | | メイセン王 |ーーー
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| ギルバート公国 | タリー王国 |
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| ドロイド王国 | アンデル王国 | クリデン王国 |
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ジーク「な、何じゃこりゃ。」
アル「ギルバート公国です。おじいさまが公爵陛下です。丁度タイミングよく。リーフ王国侯爵を引退しました。おじいさまはまだまだお元気です。これからです。後200年は行きます。(生きません)大丈夫です。」
ジーク「めんどくさい、やらん。」
アル「おじい様、少しだけ耳寄りなお話があります。」
アルがジークの耳にささやいた言葉は、タリー王国のダンジョンに入り放題、公国の内政などの仕事は無し、全て家臣で行なう。(アルが仕切ると約束する)
ジーク「アル、真だな。」
アル「お約束します。その変わり7者(国)の会議だけは出てください。まとめ役です。」
ジーク「分かった屋敷を建てよ。ダンジョンの近くだ。」
アルは少しだけ思った。早まったかな。
アル「了解しました。タリー王国上の近くに大使館を作ります。そこに滞在をお願いします。」
ジーク「分かった。」
アルの勝利が確定した。もしジークが断っていたらアルが公爵にならなければならなかったのだ。アルは其れだけは阻止したかった。公爵になってしまったら身動きが取れなくなってしまう。
そして、他5か国に伝える。一応会議の形を取っている。
タリー王国 マジ-メ・タリ-王
メイスン王国 マリネット・メイスン女王
スリート王国 クレイス・スリート王
アンデル王国 モリアス・アンデル王
クリデン王国 ジェリー・クリデン女王
ドロイド王国 暫定王 アンネローゼ・フォン・イシタリカ・ギルバート
ギルバート公国 ジーク・ギルバート公王
ここで注目はドロイド王国だろう。暫定王としてアンネローゼの名が刻まれている。これはドロイド王国の王族が全て死亡している為である。ドロイド王国民たちは悪魔が味方になれば怖いものはないと、アンネローゼを王として迎えたいと言ってきている。
そこで暫定として様子見をすることなったのである。
各国の王も捕虜として捕まったいた者の多くが王となる。協議制の6か国連合国家(通称6連国)となるが実質は、ギルバート公国である。ギルバート公国を筆頭とした連合国である。
ここの6連国はタリー王国のダンジョンの出入りが自由化された。各国間の関税も無しとされ各国の税率も一律になった4割を上限とした。万一不足などの場合はギルバートが補填する事になっている。
後、特徴的なものは、各国にギルバートの派遣兵が常駐する。(ワイバーン隊が各国3個小隊)
そしてギルバート公国にもきちんと兵を常駐させる。
大まかに以上のようなことは各国の承認を求め決定した。
6連国の定例会議での承認を持ってこの6連国が発足をした。
ジーク「アル、いつダンジョンへ入れる。」
アル「おじい様、もう一つ決めなければいけない事があります。その後でなら好きなだけどうぞ。」
ジーク「決めなければいけない事はなんだ。」
アルは言いにくそうに「実は家臣たちの功労賞です。」
ジークの顔が青くなっていく。功労賞アレはキツイ。誰がどの様に武勲をあげたかを確認しながら色々と決めていくのだ。かなり大変な作業なのだ。
ジーク「お前がやれ」
アル「やりますが、発表と授与はお願いします。」
ジーク「うむ、それくらいはやるぞ。」
そしてアルは家臣たちに、分家を作るように指示を出した。ギルバート公国の貴族にするためであった。家臣たちもそれを分っている。嬉しそうにそれで忙しそうに分家を作っていた。
そして又者(陪臣)の中でも直臣へと変わる者達もいる。今回、王を捕虜にした武勲を上げていた者でフォンテーヌ家の家臣であったルミーは、武功が大きい事もあり、そして領地が余っていると言う何とも言えない理由から貴族として叙爵される事となった。ルミーは女爵としてかなり大きな領地を貰った。他にも又者(陪臣)から直臣へとなった者が10人を超えていた。その者達全て領地持ち貴族となった。爵位は男爵位である。そしてそんな家臣を持った事に報いると称して家臣に男爵位を一つ渡した。好きなように使という事である。もちろん他に領地と爵位を授与する。
そんな大判振舞いをしたギルバート公爵家であったが、本家の侯爵家からお怒りが来ていた。
レビンが切れていた。俺を忘れているぞと、早く俺を呼べと催促が激しくなっていた。アルはジークと相談して招待する事になった。それがまさかの全員で押しかけてくるとは思わなかった。
アルは慌てて、屋敷の手配を行なった。まだ真面な屋敷もない状態である,公国公都を建設予定なのだ。
ギルバート家はタリー王国の大使館へと向かう。この建物が一番まともだった。
アル「父上、お久しぶりです。」
レビン「アル、ずいぶんと忙しそうだな。」
アル「おじいさまの手伝いです。」
レビン「まぁいい、それでダンジョンはどうだ。」
アル「まだ入っていませんよ、そんな暇ありません。」
レビン「まだ本当に入っていないのか。」
アル「はい、おじいさまと父上とカイン兄とクリス兄で言ってみてはどうですか。」
カイン「おおお、いいな行こうよ、みんな。」
その一言でダンジョンへと向かう事になった。