第四話 魅入られた魂が集う
こんにちわ~^^
投稿遅れてごめんなさい!
では、楽しんでくれるとうれしいです!!!
―――私を守ることを誓った・・・?
「あの、なんかの劇のストーリですか?」
そうだ。そうかもしれない。
生徒会で出し物として劇をやるけど、人が少ないから頼めそうな人を陸原先輩がさがしていて。
偶然私を見つけて、素質があると思った生徒会は私を呼んだけど、やっぱり全然だめそうだと。
なんだかつじつまが合うかも・・・?
でも、そんな出し物やるお祭りなんてあったっけ?
う~ん・・・。
「あのね、君が考えてることはぜーんぶ違うと思うよ?」
「これ結構まじめな話だぜ?」
凪森先輩と波沢先輩が、私の考えを打ち切った。
「お前には確かめたいことがたくさんある」
陸原先輩も真剣な声で言う。
「まず、何から話すんだよ?秋、遊」
「う~ん、そうだねえ。ま、そこらへんは秋君に任せよっか」
「・・・ああ。お前らにしゃべらせると、余計に混乱するだけだ。黙っていろ」
「「は~い」」
琶月が黙っている間にもすべて始まっているようだった。
「では、俺たちがお前を守る者だというのは伝えたな?」
琶月は小さくうなずく。
そして陸原先輩は、驚くべきことを話し始めた。
―――この世には、妖が存在している。
それは、家系など、はるか昔から受け継いできた魂と。
「俺たちのような、いにしえの魂に魅入られたものだ。『普通』に戻るには、契約を交わした妖の願いを聞き届けなければならない。つまり、願いを叶えていない俺たちは人間ではない・・・もちろん、お前も」
この時点で何がなんだかわからなくなってきている。
でも今は・・・きかなくてはならないような、最初からわかっているような。
そんな感覚があって、小さくうなずく。
「いにしえの魂と契約すると、その魂の力で自分を“地獄”から救うことができる。その魂の願いをかなえるまで『普通』にもどれないという代償を払ってな」
つまり、自分を救ってくれる力をくれるかわりに、願いをかなえてあげなきゃいけないってこと?
陸原先輩はたんたんと話し続ける。
「いにしえの魂と契約を交わすには、ある条件が必要だ」
一つは、精神を保てなくなるほどのストレスや・ショックを受けているとき。
一つは、自分が危機におちいっているとき。
一つは・・・
「強い想いがあるとき」
「・・・強い、想い・・・・」
頭をよぎる“何か”がある。
でも―――思い出せない。
琶月は、まだこの話しを信用しているわけではない。
でも。でも。
自分の中の“何か”が叫んでいる。
『私を呼んで。私を思い出して』
・・・何を思ったのか、琶月自身もわからない。
だが、琶月はあることを打ち明けた。
「・・・・私には中学2年のときの、14歳の一年間、記憶が全くありません」
「記憶がない?」
私はこくりとうなずく。
これを知っているのは、桃真と俊祐だけだったのだが。
誰も一年間にあったことをはなしてはくれないのだ。
琶月はずっと気になっていた。
「もしかしたら、この一年間に・・・鍵があるかもしれないな」
今までずっと黙っていた波沢先輩が口を開いた。
そして・・・。
凪森先輩が、目を細めて冷たく言った。
「琶月ちゃん。その年に『男子校半分破壊・男教師半殺し』の事件があってすごく騒がれたんだけど、犯人がまだ捕まってないんだ。その話し、知ってる?」
どくん・・・!
心臓が一気に大きくはねた。
「僕、その男子校の生徒で、半殺しにされた教師のクラスだったんだ。それでね、僕の聞いた話だと犯人は・・・」
どくんどくん・・・!
「中二くらいの女の子で」
鼓動は大きく、早くなるばかり。
「竹刀を持っていて」
お願い・・・!やめて・・・!
凪森先輩はまるで・・・自分が犯人だと言うように話している。
「・・・その教師に、しつこくストーカーされてたんだって?」
どくん!!!!
身体が毒で麻痺されたように、意識が薄れていく。
そのとき、見慣れた姿の男が生徒会室の戸を勢いよくあけた。
「琶月!!」
先輩がたは、驚く者一人、溜め息をつくもの一人、うすく笑いを浮かべるもの一人。
彼は、そんな先輩たちの視線も気にせずに琶月の傍に駆け寄った。
「思い出すな!お前は何もしていないから、安心しろ!」
そして、大きくて暖かい手で目を覆われた。
「桃、真・・・?」
体がほっとしていくのがわかる。
でも・・・もう意識が・・・。
「琶月!!??」
「・・・姉さんっ!!」
「大丈夫ですか!?」
生徒会室には、ずっと一緒だったあの二人と、見たことのない少年が入くる。
でも琶月は、桃真の最後の言葉をきいてから、眠りにおちてしまった。
「だから・・・いくなっていっただろ・・・?」
☆★☆
「それで?桃真君、全部話してほしいんだけど。そこんとこどうなの?」
「はい。そのかわり、俺にも教えてもらいます。琶月のこと・・・」
「よし。交渉成立!琶月ちゃんはそこに寝かせておいていいからね」
琶月は気を失ってしまった。
まず、現状を把握しなければ。
「俊祐と真鶴。お前らは琶月を見ててやってくれ」
俊祐は大きくうなずいた。
だが真鶴は首を横にふった。
「僕も交流会に入れてもらいます」
そして、続けていった。
「僕は一年の火谷真鶴。いにしえの魂に魅入られたものです」
ややこしいですかねえ^^;
今回真鶴くんも登場しましたし、あとは敵キャラださなきゃ!
というかんじですw
では、次話をお楽しみに~♪