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物は試し

スキルを取得した後、食事を食べると街の外に向かう。


「おお、カエデじゃん」


門番が俺を見かけると近寄ってくる。

聞き覚えのある声だ。

声がした方に視線をやると、アレンがそこに立っていた。


「あ、アレンか。久しぶり」


俺が言うと、アレンは馴れ馴れしく肩に手を乗せる。


「超久しぶりじゃん。今何してる?」

「ちょっと魔法の練習したくてさ」


と、俺が説明すると、アレンは頷く。


「そうか。魔法の練習だな。確かオマエの職業は魔法使いだったな」


「まあ、そりゃそうだな。せっかく冒険者になったから」


そう言うと、アレンは驚くような顔をする。


「あ、冒険者になったか? そりゃおめでたいことなんだ」


「ありがとう」


やっぱいい人だな。


「まあでも、冒険者になったからギルドカードを見せずに街を出入りすることが禁止となっているので、ギルドカードを見して」


アレンが言うと、俺は少し混乱しているような表情を浮かべながらもギルドカードをポケットから取り出して、アレンに見せる。


「こんなこと、最初はしなかったんだけどな。なんで今は違う?」


俺のギルドカードを確認し終え、アレンははいはいと言わんばかりの顔をしながら頷く。


「それは、俺がカエデを街に入れてあげたんだから。普段は身分証となる物を持っていなければ入料費を払わないといけない。特別にカエデを無料で入らせたってわけだ」


………なんで俺特別扱いされてんだ?

しかもこの男に?

……もしかして……?

いやいや。

考えたくない!


「で、まぁ。門の出入り口で犯罪者か確認するために、門兵にギルドカードを見せないと入れないというルールがある。もし、街の中で犯罪をした場合、犯人が分かっていればギルドに登録してあるデータに書き込まれ、門でチェックされると捕まる仕組みになっているってさ」


おい、まじで?

「それ、ヤバくないっすか?」


だって、犯罪じゃん。


俺がそれを聞くと、アレンは笑みを浮かべる。


「バレなれば大丈夫だ」


あ、バレてないって訳だな。

そりゃよかった。


「まあ、これで出るようになったな。外は危ないから気をつけろよ。最近は見ていないけど、ドラゴンが出てたらヤバいっすよね」


そういえば、俺がこの街に来たときドラゴンが突然この辺に現れ始めたって言ったよな。


森の中のやつ以外は見ていないけど。


「ちょっと外で魔法の練習するだけだから」


「そうか。まあ、森の近くに行かなければ魔物にも遭わないからな。たまにはぐれの魔物が来るから一応気をつけろよ」


そりゃもう知っているが、まあいいか。


「うん、わかった」


そう、ギルドカードを返されると街の外に出る。




よし。

スキルを練習しようか。


歩くこと10分。

門を潜ってしばらく歩くとやがて生き物のいなさそうな地についた。


【気配察知】を使って人気が無いのを確認する。

うん、自分以外誰もいないな。


さて、まずは【スキル】を再確認しようか。


決めると、【ステータス】画面を開く。


 ─────────────────


■楓 レベル 99


■体力:420/420

■魔力:7890/7890


【100】STR(筋力)

【101】VIT(耐久力)

【110】AGI(敏捷度)

【100】DEX(器用度)

【125】INT(知力)

【30】LUK(幸運度)


ステータスポイント:2400

スキルポイント:100


■職業:大賢者、龍の末裔、冒険者

■ランク:ランクF

■称号:無し

■装備

頭【空欄】

体【魔術師のバトルローブ《黒》】

右手【空欄】

左手【空欄】

足【村人のバトルズボン《黒》】

武器【黒薔薇の刀】


装飾品【空欄】


■魔法

【表示する】


■スキル(33/∞)

【魔術の心得】【頭脳明晰】【魔術分析】【魔術分解】【火魔法】【黒火魔法】【闇魔法】【雷魔法】【水魔法】【氷魔法 】【土魔法】【風魔法 】【光魔法】【時空魔法操作 】【付与魔法 】【超級剣術】【鑑定】【縮地】【錬金術】【賢者の権能】【超加速】【接近戦の達人】【超級格闘】【見切り】【柔軟性強化】【気配察知】【素早さUP】【敏捷性UP】【近接武器の達人】【創成者】【万能創成】【想像顕現】【書き直し】

■所持アイテム

・世界地図

■所持金 ・10000E

─────────────────


あ、そう言えば言い忘れたな。

ルナから服を貰った。

俺が元々買えおうとしていた服じゃなく、なんかもっと俺が想像した服みたいなもの。


カッコイイし着心地のよい服だけどそれは今はどうでもいい。


…………………ふむ。


まあ、ついさっきほど【気配察知】を使っていたから普通に効いているってことがわかるが、敵がいないと、【戦場へ】から取得したスキルを試すことができないな。


そうなると、やっぱ【創成】で取得したスキルから始めようか。


で、まずは…………【万能創成】か。

記述により、人間を除いて、世に存在するありとあらゆる自然に関する物を創作するスキルだって書いてあったよな。

世に存在するありとあらゆる、自然に関する物か………?


つまり木とか岩とか、そういう系のを?


それとも家みたいなもんでも作れるかな。

もし作れるのならば有難いが。

………とは言っても、【自然】って書いてありますね。

人間は【自然】がくれたものを使って【家】を建てるようになった。

そんなことを考えると多分できないと思うが。


まあ、物は試しっていうことでとりあえず家を建ててみようか。

ここら辺は大丈夫だろ。


うん。

大丈夫だな。


そう決めると、【万能創成】を発動して家を建てようとした。


………………でもダメだった。


やっぱ自然が書いてあるからか、できなかったのかな。



試しに【木】を生えようとする。

そして目の前に、木が生えられた。


その後は【岩】も【花】も【草】も、色んなことを【万能創成】を使って顕現しようとすると、やはり自然に関係のあるものだけを顕現することができた。


なるほど。

そういうことか。


要は【自然】に関するものだけを作れる。

このスキルを使って家は建てられないけど、その代わりに家の構造となる材木とかは作れるってわけだ。


面白い。

多分、あんまり使わないと思うけど。


さて、次は【想像顕現】か。


想像顕現は想像する物を顕現させるスキルだそうだ。

言い換えれば、想像できる限り何でも作れるスキル。


つまりあれか?

このスキルを使えば今度こそ家は建てられるっていうことか。


考えると、とりあえずやってみることにする。


【想像顕現】を発動し、慎ましい小屋をイマジンする。

すると目の前に小屋が現れ、その小屋は想像した小屋とそっくりなものだった。


これ、まじで便利なんだけど?

こんなもんができるのならどんなとこにでも家を建てられるんだ。

ヤバい。


あ、いい意味でね。


でもこれみたいなクソ強いスキルにはさすがに拘りがあるよな?


今の時点でその拘りがわからないが。


………まあまあ。


あ、そうだな。つまりアレか?

元世界にあった物とかも召喚できるってわけか?


テレビとか?


とりあえずやってみよう。

そう決めると、頭の中でテレビを想像する。


すると【想像顕現】を発動し、テレビを召喚してみる。


………………でもできなかった。

なんで?


いやマジでなんで召喚できなかったんだ?

もしかして……たぶんあれだよな。


この世界には電気とかがないからか?

なんで電気の有無によるのかわからないが、そんな気がする。


つまり、パソコンとか扇風機とかゲーム機とか、要は電気を使って動く物は召喚できないってことか。


じゃあ、銃とかは?


そう思うと、銃を想像する。

そして手には、普通の拳銃が現れる。


………ふむふむ。銃は普通に召喚できるか。

なるほど。

銃は電気に頼って使うものじゃないからな。

一応、弾丸も召喚ができると思うが、したいのは銃を通じて魔法を使うことだ。


剣と一緒に使っていたらカッコイイから。

まあ、それは今はしなくていいけど。


やっとこのスキルの拘りが分かった気がする。


電気がまだこの世には存在しないから電気によって動く物を召喚することが不可能っと。


それに違いないだろ。


まあでも、その拘りがあったのだとしても、このスキルはまだ充分に強いからいいんだ。


……さて、ラストは【書き直し】というスキルだな。

魔法を分解、分析、再構築させるスキルというのが記述で、要はもう存在している魔法を組み合わせば新たな魔法を作ることができる。


これもクソ強そうだな。

複雑さの要素は確かにあるけど。


他のスキルとは違ってどうやらこの【書き直し】というのがメニュー画面には新しく追加されたみたい。

しかたないとメニュー画面を開き、しばらく下にスクロールすると、【書き直し】というオプションが視線に入る。


そのオプションを選択すると、


……………何これ?



─────────────────

適合性の魔法を選択してください。


魔法【空欄】

魔法【空欄】


使用魔力量

※適切な比率を入力してください。

【】

追加効果

※以上の魔法を組み合わせて生まれ出される効果に決めてください。注意・選択した魔法に関連しない効果に決めることができません。例:氷魔法に炎魔法の追加効果に決めることができません。

【】


魔法の半径・1ら100まで

〈〉

魔法の射撃距離・発動速度

〈〉

魔法の幅

〈〉


決定

─────────────────


なるほど。

思っていたより簡単だな。


まあ、せっかくだからやってみようか。

決めると、1番目の魔法空欄をタップすると、羅列されているのは、おそらく俺が覚えている魔法の全部。


適合性の魔法を選択してくださいか。


……ふむ。

やっぱりいろいろあるな。

まあでも、これはただのお試しに過ぎないから別に高級魔法を使用しなくてもいいでしょ。


そんなわけで一番目の空欄には【火球】を入れ、二番目の空欄には【炎の奔流】を入れる。


両方は火属性の魔法で低級魔法だ。

次は使用魔法量を決めることだな。


適切な比率を入力してくださいっていうのが書いてある。


…………適切な比率か……


まあ、【火球】の使用魔力量は5で、【炎の奔流】の使用魔力量は10。

使用魔力量は5で離れている。


………ふぅん。

だったら5掛ける10でいいんじゃないか?

5掛ける10を計算すると50になる。

小学生でもできる数学だ。


つまり、使用魔力量を50にすると、承諾されるかな。

まあ、やらないとわからないな。


とりあえず50を入力しよう。


そうすると、特になんの変化はなかった。

承諾されたってわけか?

だったらいいさ。


次は追加効果を決めることか。別に追加効果を利用しなくてもいいと思うが、せっかくだから入れようか。両方は火属性の魔法だから【火傷】の追加効果でいいと思うな。

追加効果の空欄に『火傷』を入れて、次のステップに移動する。


魔法の半径、射撃距離、発動速度、そして幅。


これ正直に言ってよくわからないが、とりあえずなんか入力してみようか。


魔法の半径に【50】を、射撃距離に【50メートル】を入れる。発動速度は【50MPH】で、幅は【50フィート】。


安定な【50】組だな、これ。

でもそれはそれでいい。


そんな軽い気持ちで【決定】を押すと、どうやら新しい魔法に名前をつけなければならないみたい。

この魔法、あまり使わないと思うが、とりあえずテキトーにっと。


【炎の柱】


するとその名前に決めると、魔法の画面がまた空になった。


「これで、魔法が創成されたのか」


呟くと、魔法リストを探る。

するとしばらくスクロールすると、自分が創成した魔法が追加されたことに気づいた。


やっちゃう?

………うん、やってみようか。


体内を流れる魔力に集中する。

するとこの魔力を体内から引っ張り出して、手のひらそれを流通させる。


いつものことだ。


何も無い空間に手を伸ばすと、手のひらに流通した魔力を1点にして柱の形で練って……

そして、


「炎の柱」


俺がそう言うと、柱の形をしている猛烈な炎が手のひらから噴き出された。半径は【50】、射撃距離は【50】、発動速度は【50】、幅は【50】。


入力した通り。


確かにその火力があまり強くないけど、魔法を組み合わせることで新しい魔法を作れるっていうことを知っているだけで、やはりワクワクしますね。


本当は時空魔法操作も試したいんだけど、今日中に冒険者ギルドで依頼を受けたいと思っている。


お金を稼げる為に。


この辺で終わろうとしようか。


それが一番だと思うな。


と、それを決めると、街へと向かう。

目指すのは冒険者ギルド。


簡単な依頼を受けてお金をもらって、それから?


そうだな。まあ、その時はその時だ。

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