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賢しい神父

仔牛

作者: 与太話 ヒロ

 農夫が弱った仔牛のことで神父に相談した。


「乳離れが早すぎる」


「私共の乳の取り分が減ります」


「よく聞け。親の愛情を十分に受けてこそ健やかに育つ。目先の利益のために蔑ろにして病気がちに育っては(かえ)って損をするだろう」


「そんな余裕ありませんよ」


「なら私が面倒を見てやろう」


 農夫が首を傾げていると、神父は仔牛の前に下半身を露出した。

 仔牛が汚い乳に吸い付く前に、農夫は拾った棒で穢れた棒を叩いて母牛の元へ帰した。

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