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Prologue

 

 住宅街からは外れた、ぽつぽつと何件かの家があるだけの場所に、小さな洋館がある。

 昔からある建物だが、いつ建てられたのか、誰が本来の持ち主であるのか、そういったことは、周辺に住む古い住人でも知らない。

 ただ、今そこに誰かが住んでいることは、多くの人の知識として存在している。

 理由はいたって単純だ。

 その洋館に、毎日のように通う存在がいるから、である。


 大分明るさを維持してきた寒空の下、長い黒髪を跳ねさせて走る少女が一人。

 片手に下げたバックには、幾つかの教科書とノート、ファイル、それとノートパソコンが入っている。

 そこそこな重量のある荷物を手に道を進む彼女の視線の先には、あの洋館があった。


「っと」

 それほど時間をかけずにたどり着いた洋館を前に、少女はしばし呼吸をととのえ、次いで遠慮の欠片もなく、その扉を押し開けて中へと入り込んだ。

 瞬間、良く通る男声が響く。

「ノックくらいしろ」


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